『はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
はなればなれ
多分、私達は一人の人間だったんだ。
そう思うほどに、私達は一緒にいるのが、しっくりくるでしょう?
にやにやしながら、どうかなぁ。なんて言わないで。
「はなればなれ」になることのないよう、しっかり抱きしめていて。
母親に末期がんが見つかった。
いろいろな治療法を調べたが、本人の希望はただひとつ、「痛みを遠ざけながら穏やかに終わりたい」というものだった。
しかし同時期、妹にも脳腫瘍が見つかる。彼女には生まれたばかりの子供がいた。
母親は、自身の治療法を改め、抗がん剤を選んだ。妹が無事手術を終えて、子供のもとに戻るのを見届けたいと願ったからだ。
妹はほどなく快復した。
母親は安堵したものの、その後、抗がん剤の副作用に苦しみながら逝去した。
脳に、他人の手が入ると、感情の発露が変わるという。
全快した妹は、ヒステリックになった。
「穏やかに」の望みは消えつつある。
※義実家の話であります。
【はなればなれ】
はなればなれだから何?
心通じあってれば友達じゃん
相手を思ってれば恋人じゃん
血が繋がってたら家族じゃん
相手を信じて!
ね!思えば思うほど苦しくなるのは自分だよ?
# 🌙
ふとした瞬間に
夜空を見上げるの。
暗い夜道を優しく照らす満月は
まるで貴方のようで、安心する。
何処 に 居ても 見える
月 と 星屑 は
私と貴方を繋ぐ架け橋。
初投稿です!
よろしくお願いします
ながい暗闇を虚ろうつろ歩いた
やっとその先に見えた灯りは
風に揺れながら消えそうな灯り
手をのばしても届かない
必死になって叫んでも
あの人はもう戻らない
どうしたら届いたのだろう
どうしたら伝わったのだろう
またこの街にポツリポツリと灯る温もり
幸せそうな灯りは
はなればなれになった二人の
心を濡らしてまた長い暗闇の時を
つくりはじめるのだろうか
#はなればなれ
今日はミニラブストーリーに挑戦💖
舞台の紫雲出山は香川県にある山です。
紫雲出山の山頂に来た。
見下ろす紺青の海は遥か下で光り、
波の音は届かない。
もともと静かな内海だが、
今日は頑なに押し黙って
私たちの息遣いを聞いているようだ。
その静けさのせいだろうか。
山頂は、柔らかな初春の陽光の中で
浮いているようだった。
天国とはこういうところだろう。
別れることの決まった恋人と手を繋ぎながら、
私は思った。
もうここが天国でもいい。
「島が多いなー。ちいさい島が。」
恋人が続けて言う。
「知ってる?昔瀬戸内海は陸地で、そこに
海水が流れてこんな景色になったんだよ。」
そうか。この小島たちも昔は山として
並び、手を繋ぎ、陽を浴びていたのか。
その山々の間に海水が侵入し、
離れ離れになるところを私は想像した。
私たちもこれから、「恋人たち」を終えて徐々に
個々の人間になる。
でも、この島々は海底では繋がってる。
「いい景色になったもんだ。」
私は自分に出せる一番の明るい声で言って、
握った手を離した。
知人の結婚式の写真を見せてもらった。伊勢の夫婦岩の前で並んで写っていた。海から突き出たふたつの岩の間に、縄を渡してあるやつ。
最近、アメリカのドラマにハマっている私はふと考えた。夫婦岩、夫婦の岩なんだから、ベッタリくっついた岩の方が良くないか?
アメリカ人には、あのふたつの岩は、はなればなれになっているように見えるんじゃないかな。
そしてさらに考えた。
“人前でも、年齢を重ねても、いつもくっついてるのが夫婦”という認識だと、寄り添えなくなったら、離婚という選択になるのかも。(あくまでも、一部のドラマの影響を受けている私の感想です)
日本では、人前でくっついている状態の夫婦を見ることはあまりない。もっと言えば、何年も手さえつないでいない夫婦が離婚せずにいる(…じゃないかな)。これが離婚率の差に反映されてるのか?(もう一度言うが、あくまでも私の感想)
どっちがいいのかという問題じゃなくて、いわゆる文化の違いというやつか。
ちなみに、夫婦岩が大小の岩のペアになっていることに、多少違和感を感じた。これも今と昔の文化(?)の違いだね。
#はなればなれ
33
507
小さな石は離ればなれ
互いを近くに感じながら
距離をたもって各々光る
隣り合わせの時とは違う
離れて知るそれぞれの輝き
/ はなればなれ
この素敵な異性愛者が。
おまえの何が異常でないのだ。
離れていても、簡単には会えなくなっても変わらないものがある。
遠くに行ってしまったあの人を思う時、きっと気持ちはその人のそばにいる。
顔も見れないけれど、声も聞けないけれど、気持ちに距離はないから想うだけでその人のそばにいられる。
ある時、ふと何故だか心が落ち着く時は、多分あの人が僕を思ってくれているんだろう。
*はなればなれ
出会いがなければ別れもない。
はなればなれになることもない。
手を伸ばしても届かない距離になったらね
それはもう近くても遠くても離れ離れなんだよ
『離れ離れ』
「ひろくん、体験入学何時に行くー?」
おかっぱ姿の女の子は、隣の席の男の子·ひろくんに声をかける。
小学六年生、中学校も公立が一つしかない田舎の小学生である。
「いや、俺は……」
ひろくんの歯切れが悪い。
「おーい、お前知らないのかよ」
二人の間を後ろの席の子が割って入る。
「ひろは都会の私立に通うんだぞ」
おかっぱ姿の女の子は、信じられない、といったように固まった。
「ひろの家は兄弟みんな私立に行ってるじゃん、ひろもそうなんだよ」
「そっ、か……」
「ひろもひろだぜ、初カノに教えないなんて~」
女の子もひろくんも、何も言わず、情報提供をした後ろの席の子は離れて行った。
「でも、中学校が違っても、休みの日とかあえるよね?」
「うん、多分」
初めての恋にして、初めての試練。
はなればなれになっても、幼い小さな恋は続くのであった。
【はなればなれ】
大丈夫
いつかまた
きっと会えるから
いや
絶対に
会いに行くから
だから泣かないで
もう泣き顔は見飽きたよ
笑顔を見せて
優しく笑う声を
聞かせてほしい
はなればなれ
はなればなれにならないように、しっかり手を繋いで、離れてもまた戻ってきて
楓の木に寄り掛かっているとき、落ち葉がスマホの上に着地した。
その葉っぱにQRコードがあったので、読み取ってみると、
「はなればなれ」
と一言表示された。
もう一枚、QRコードの貼られた落ち葉があるかもしれない。はなればなれのもう一枚が。
🍀はなればなれ
嫌すぎる。
物理的なはなればなれなんて。
心は繋がってるって言っても
会えなきゃ意味ないでしょ?
会えることで様々なことが漲るのに。
会いたいよ。
頻繁に会えなくていいから、
少しの時間でもいいから
会いたいよ。
いつもの様に、いつもの場所で。
いつもの時間に、いつもの車で。
いつものコースで、いつもの店に。
いつもの食事と、いつものデザート。
いつものバーで、いつものドリンク。
いつもの部屋で、いつものキス。
いつもの様にお互いを求め、身体を重ねる。
どれだけ「いつも」を重ねても、
2人の心ははなればなれ。
どれだけ「いつも」を重ねたら、
貴女は私のものになるのでしょう。
〜はなればなれ〜
電話を待っていた。
わたしからはかけることのできない電話。
待っている時間が楽しかった。
そろそろかかってくるかも知れないと思って
トイレにもお風呂にも電話を持っていった。
でも
待っていることがだんだん苦しくなっていた。
わたしは自分を忙しくした。
あなたの電話を待っている余裕もないほど。
気がつけばわたしの気持ちはあなたから離れていた。
なかなか言い出せずに、電話に出ない日が続いた。
こちらが出ないと分かると急に着信が増えた。
そういうのもイライラした。
きのう、ようやく終わりを告げた。
うっかり目を合わせたら、気持ちが揺らぎそうで
ずっと景色を見ていた。
さようなら。
はなればなれになったら
わたしたちはしあわせになれる。
「はなればなれ」
嫌な響き
でもその先には
ちがう光がある