『どこまでも続く青い空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どこまでも続く青い空が嫌いだ。
世界はこんなにも果てしなく広大なのに。
私はこの場所のほかにはどこにも行けないことを、思い知らされているようで。
どこまでも続く青い空が私には届かない幸せみたいで。
あの澄んだ青色が視界に映ると。
何だか泣いてしまいそうになるから。
私はこんなにも。
俯くことを覚えてしまったんだ。
【どこまでも続く青い空】
歯車
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ
絶えず歯車の噛み合う音が響く、真っ暗な空間をひとり、わたしは歩いていた。
足元は無限の血だまりがあり、その上を靴で歩く度にぴちゃぴちゃと嫌な音がする。
歯車はわたしの頭の上で、いや、ドーム状の丸い世界の天井をびっしりと埋め尽くすように、歯車は噛み合っては回転していた。
わたしはおかしくなったのだろうか。
それとも、世界がおかしくなったのだろうか。
そもそも、この歯車の意味が分からない。
もちろん、地面を満たす血だまりの意味も。
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ
僅かな震動、僅かな反響、僅かな色彩。
尚も、わたしは歩き続けるしかなかった。
例え、狂っていたとしても。
そうすること以外にすることが特になかった。
立ち止まれば、わたしは今に発狂してしまうんじゃないかと恐ろしくて仕方がなかった。
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ
ギギギギギ
ゴゴゴゴゴ
ガガガガガ…
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ…
ぴちゃり。
クス。
クスクス
クスクスクスクス
クスクスクスクスクスクスクスクスクスクス
クスクスクスクスクスクスクスクスクスクス
クスクスクスクスクスクスクスクスクスクス…
…
君と過した夏は
暑くて
世界一の思い出でした。
お前は最強で
何でもかんでも背負い込んで
1人で...2人で最強なのに
俺一人で出来るだろって
君はさ強いよ
だから私がいなくても平気だよ
アンタの瞳はどこまでも続く
蒼い空のようだね
【どこまでも続く青い空】
床に寝っ転がって空を見る 。
淡い青。薄い雲。秋だなあ。
ついこの間まで夏の青だったのに。
夏の空は黒を感じる青。
真空の青。
視線を部屋に戻す。
片付け忘れてた毛糸玉がひとつ、カーテンの下に転がってるのが見える。
毛糸の巻き目。ぐるぐる。
空色の糸でぐるぐる巻きにされている地球。
私は今、地表に建つこの家の床に転がって、
窓枠の中から空を見ている。
空の内側を。
よく見ると
よーくよーくよーーく空の奥を見てみると、何なら瞼を閉じて見てみると星、星、星星星星…
星でぎっしりの世界!
どこまでの続く青い空に、君の打ったボールは空に舞い上がりどこまでも伸びていく。
「………!!!いけー!!」
君の打ったボールは、グングンと伸びていき、ホームランとなった。
君の打ったボールが、チームを勝利に導いたのだ。
私の、好きな人のホームランが…。
「小春ー!!勝ったー!!」
私の家の玄関をいきなり開け、開口一番の言葉が、上の言葉。
田舎ならではの防犯力………。
「おめでとうっ!!凄かった!!ホームラン!!」
「おめでとうねー。大ちゃん」
「えへへ、ありがとう小春のお母さん!」
小春は、私。大ちゃんこと大輔は、私の幼馴染。
「はーあ、大輔、甲子園いくんだねー」
「ま、甲子園っていってもセンバツだけどねっ!」
「そんなの関係ないよっ!甲子園に行くってだけで、スゴいんだから!!」
大輔は小さい頃は小さくて、とても細い子供だった。けれど野球をするようになってから身長も伸びて、筋肉もついて、今では野球部の4番を任されるほどの男性になった。
そして高校ではよくモテるようにもなった。
「大輔が甲子園でたら、もっと人気になっちゃうね…」
「えっ!?何いってんだよ。そんなの高校球児っていうだけのことだろ?俺じゃないよ。」
「俺だよ。みんな、大輔のファンになる」
「だから、高校野球を通しての俺のファンになるだけで俺の全てを見てファンになるヒトはいないって、そんなのは、一過性…。」
「……そうかもだけど……」
「それに、」
「……うん?」
「俺は、一人の女の子に振り向いて貰えればそれで良いんです」
「……うん?何?」
「ううん。なんでもない」
大輔がなんと言ったのか私は聞き取ることが出来なかった。
けれど、両片想いのこの関係は、もしかしたらあと少しで、変わるかもしれない。
そんな予感がする……。
どこまでも続く青い空
詩みたいな言葉だ
そんな空、見たことあるかな
きっと見た事があるけれど
不思議と思い出せない忘れられた空…
空、海、山、
たくさんの美しい景色を見てきただろうに
脳裏に焼きついた景色の記憶が
今はとても薄い
広い海に広がる、どこまでも続く青い空が見たい。
叶うならば誰かとずーっと見ていたい…
テーマ「どこまでも続く青い空」
近眼のぼくにも見える猫の瞳が映す空のパースは視てない
近眼のぼくにも分かる猫の目に映る空にはパースが無いこと
近眼のぼくにも見える猫の目に映る空には視えないパース
近眼のぼくにも見える猫の目に映る空からパースは見てない
近眼のぼくにも見える猫の目が映さり空 パースは視てない
猫の目が映す空のパースは見てない
近眼のぼくにも見える猫の瞳に映りし空のパースは取られず
近視でも見える 猫の瞳が映す空、狂うパースを追わなくていい
近視でも見える 猫の瞳が映す空、狂うパースは追わなくていい
近視でも見える 猫の瞳が映す空(狂うパースは追わなくていい)
溜め息一つ
上を向く
気持ちいい程
青空が広がっている
深呼吸
そして
再び見上げる
終わりのない空を追いかけ
僕は走り出す──
(2023.10.23/どこまでも続く青い空)
山に登ると空が近くなる
同じ空気なのに
気持ちがいい
ただそれだけのことでも
また行ってみたくなる
〜どこまでも青い空〜
見上げると私は主人公なんだなと思う。
特別な空。
私は満天の星空が忘れられない。
もう一度見たい空。
どこまでも続く青い空
ねえ
真っ青なキャンパスに
貴方なら 何を描く? と
空を見上て 彼女は言った
おっきなハートかな!
単純な 僕の回答に
きっと笑うだろうと思いながら
彼女の方を見た
だけど
予想とは裏腹に
素敵ね !
と微笑みながら
自分の手を思いっきり伸ばして
大きなハートを空に向けて描いていく彼女
何故だか
その光景に 僕はたまらなく
泣きそうになった
どこまでも続く青い空
底の見えない青い水
どっちが空でどっちが水だったのか分かんないけど
もう取り返しがつかない事
この地球は、どこまでも続く青い空に囲まれている。
他の星は何色の空に囲まれてるんだろう?
【 どこまでも続く青い空 】
雲一つなく、澄みきった空。
誰の上にも等しく存在して、誰の影響も受けない。
地上で何が起きたところで、きっと何も変わらない。
自然が汚染されても、争いが激化しても。
空は何も変わらず、包みこんでくれるだけ。
だから、見上げてごらん?
誰が見ても、何も違わないよ。
明るくても暗くても、何も。
きっと、自分の小ささに気づくだけ。
#どこまでも続く青い空 -43-
どこまでも続く青い空
その美しさに感動するのは人類共通
空の彼方はどこという概念などない漆黒の宇宙
だから青い空があるちっぽけな地球が愛おしい
忙しい社会に生きる市民であるまえに
地球に生きる人類であることをいつも感じていたい
目が覚めると、雲ひとつない青い空が広がっていた。
『こ……こは……?』
どうやら私は仰向けで寝っ転がっていたようだ。
背中や頭がフカフカする。
起き上がると、下は草原だった。
鳥の声、暖かい日差し、そよそよと吹く風。
ものすごく心地がいい。
周りを見ても人はいない、でも不安はなかった。
どこか安心する。そんな場所な気がした。
「やぁ。」
声がが聞こえた方を振り返る。
すると一人の男性が立っていた。
男性の顔には見覚えがある。
キリッとした瞳、優しい笑顔。
私の好きだった人……数十年間愛し……、
数年前に亡くした、夫だ。
ほろりと涙がこぼれた。
ずっと会いたかった、話したかった。
我慢をしていたのだ。
急いで夫のところに駆け寄り、その勢いのまま抱きついた。
夫は私を抱きしめ、優しく頭を撫でる。
久しぶりの夫の腕の中。
温もりを感じさらに目から涙がこぼれてきた。
「よく頑張ったね。お疲れ様。」
心地よい低い声が私を安心させてくれる。
嬉しくて、くすぐったくて、抱きしめる力が自然と強くなった。
そしてふと顔を上げると、少し違和感を覚えた。
夫の顔にシワがない。髪も白く染まっていないし、手もしわくちゃじゃなかった。
目線を落とし、自分の手も見る。
手がつやつやだ。
自分の映る鏡もないので、ほっぺや顔をぺたペたと触る。しわくちゃじゃない。ピチピチのお肌。
夫はキョトンとしていて、フッと吹き出した。
「どうしたの?」
『あ、いや……なんでも。』
考えてみれば、夫も私の声もクリアになっている。
年老いてもう少しガラガラしていた気がする。
もしかして若返っている?
そんな結論に至った時、ふと疑問が最初に戻る。
『そういえば、ここはどこなの?』
夫にそう尋ねる。少し驚いた顔をされたが、また笑って答えてくれた。
「君は、ここに来る前のことを覚えてるかい?もし思い出せるなら、わかるんじゃないかな。」
少し寂しそうな笑顔で言われた。
ここに来る前……と首をひねりながら思い出す。
あ、と記憶が蘇り、夫の寂しそうな笑顔の理由がわかった気がした。
私は病院にいた。
夫に先立たれ、数年が経過し、一人で細々と暮らしていたが、家事の途中で倒れてしまい、そのまま入院していた。
娘夫婦がよくお見舞いに来てくれて、お医者様と話し込んでいたが、娘の様子を見るとどうやら私はもう長くはないらしい。
不思議と怖くはなくて、もう寿命なのだろうと諦めがついていたんだ。
それでも、お医者様たちの懸命な治療と娘夫婦のお見舞い、そして同じ病室の人とも仲良くなって、しばらくは元気に過ごせた。
本当に周りに恵まれたのだと思う。
そんなある夜、急に呼吸が苦しくなった。
隣で寝ていた人がナースコールを押してくれたのか、すぐに看護師さんとお医者様が来てくれたが、私の意識はそこで途絶えた。
そして今に至る。
『そっか……私は……』
「……よく頑張ったと思う。」
夫は私の頭を優しく撫でる。
直接伝えずに、自分で考えて悟らせる。
昔から変わらない夫の優しさ。
言うのが怖いだけだよ、と前に言っていた時笑っていたが、私はその優しさに何度も救われ支えられた。
撫でてもらっていた手を掴んで、私の頬に寄せる。
『もう、一緒にいられるのね。』
そう言って微笑むと、夫は驚いた顔を見せた。
「怖く……ないの?」
『もちろん、あなたと一緒ならどこだっていいわ。』
か細い声に、自信満々で答える。
夫はそのまま私に口付け、私はそれを受け入れた。
あたたかい時間が流れる。
それはとても心地よくて穏やかで、幸せな時間だ。
#どこまでも続く青い空
どこまでも続く青い空
どこまでも続く青い空、その下には黄金色に輝く小麦畑が広がっている。
小麦の産地であるウクライナの国旗は、その風景を表すもの。それを知った時、なんて素敵な旗だろうと感動した。
今また世界には悲しいニュースが流れている。
見上げる青い空は果てなく続いて、境などないのに。
日々を過ごすことで手一杯になって、ニュースを聞くことさえ辛くなる私。もどかしい。
#66
世界の果て、銀河の果てまでも続いている空。
青いけれど、青じゃない。それは地表からは視認できないほどの「無」の空間。
果てはあるのだろうか。それすらも我々にはそれを確認する術すらも持ち合わせていない。
果てに想像の世界を見出し、
思いを馳せることしかできないのだ。
洗濯物をばさりと振り下ろして物干し竿にかける。
雲ひとつない快晴、ブラウス一枚でちょうどいい気温。過ごしやすい季節にすぐに乾きそうだ。キトリは機嫌よく鼻歌を歌いながら、頭に生えた猫の耳と、スカートから覗く猫のしっぽを揺らす。
猫族の洗濯物は大変な作業だ。なにせ自分たちから抜けた毛を落とすのに手間がかかる。丁寧に丁寧に取り除いても、空気中に漂う小さな毛がいつの間にか付着しているのだからきりがない。仕方ないので、キトリはいつも適当なところで諦めてしまう。
長い長い家出を終えて、帰ってきた故郷は平和そのものだ。つい先日まで、次から次へと舞い込んでくる戦に駆り出される冒険者をしていたとはキトリ自身も思えないほどだった。
旅の中で培った魔法の力を頼られることは今でもある。しかし結婚を控えている身なので大きな仕事を振るのは控えてもらっていた。それもあって、今キトリにある仕事は毎日の家事と、教会で子供たちに魔法を教えることだけだ。
洗濯物を干し終えると、キトリはひとつ手紙を持って集落を出る。
水の都と呼ぶに相応しい運河の中に作られた町の中心部には、行商人や冒険者たちの集まる宿などがいくつも建っている。そのうちのひとつ、ホテルと冒険者の店が一体となった店に入れば、冒険者らしく昼から酒盛りをする喧騒が耳に届いた。
人族よりも鋭い感覚を持つ猫耳をぺたりと伏せながら、酔っぱらいに絡まれないようにそっとカウンターにいるオーナーの前に行く。
「オーナー、ここで一番足の早い人は誰? 信頼できる人だともっと嬉しいんだけど」
問えば、一人のシーフを指さした。誠実そうな印象の猫族の少年だ。キトリの集落では見ない顔なので、どこかから流れてきたようだった。
少年に声をかけると、少年は一瞬キトリを見て固まる。依頼をしたいんだけど、と伝えればどこかがっかりしたように手紙を受け取った。
「僕のマスターに届けてほしいのだ。もしいなかったら、わかる人に渡して。それもいなかったら、マスターが帰ってくるまでそこで待機するか、直接届けに行って」
そう言って、前払いとして旅費分の金貨を渡す。滞在分は報酬と共に払うと言えば、少年は了解する。手紙と共に、宛先の人物の容姿と名前、そしてキトリの住所も教えると少年は早速店を飛び出していく。
遅れてキトリも店を出た。
渡したのは、キトリの魔法の師匠に宛てた結婚式の招待状だ。まだ二ヶ月先だが、忙しくどこにいるかもわからない師匠にはこのくらい余裕を持って知らせる必要があった。
来てくれるかはわからない。来てくれたらいいと思う。
そうでなくても、このどこまでも続く青い空の向こうへ、風の噂でいいから届けたかった。幸せであること、もっと幸せになること。
師匠へ向けた初恋は、もう終わりにしたのだということを。