『どこにも書けないこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どこにも書けないこと
それは
自分の黒歴史
書けない、というか、言えない
だけど
君の魅力を伝えることは
紙とペンがいくらあっても足りないくらいだ
さて、どうしたものか。
我が化学部には、幽霊部員がいる。大して部活に参加していないし、居てもいなくても変わらない不良。だが、ここ1ヶ月程、まったく部室に寄り付かなくなった。それが問題である。
原因は分かっている。
この部室が好きだから顔を出すんだろ、と言ったら、彼は私に会いたいから来ているのだと言った。その次の日から来なくなったのだから、恐らく羞恥心が邪魔をした結果の部室に寄り付かない、なのだろう。
「ずっと彼相手に独り言を言っていたからな……話し相手がいなくなるのは困る」
ぎ、とパイプ椅子が音を立てる。
やはり今日も、部室の扉は開かない。彼の羞恥心をどうにかしない限り、私以外があの扉を開けることはないのだろう。
「連絡先は知らないし、電話もできない。唯一話せるとしたら部室だが、それにも寄り付かない……となれば」
私は、立ち上がって机に転がったままのペンと置きっぱなしの紙を手に取る。そして鏡文字とはどう書くんだったか、と思考する。
「こういうのはSNSや学校の掲示板では書けないしな。どうせ部室の様子くらいは見に来ているんだろう」
『私も』の2文字。それさえ書けば分かるはずだ。
私は、扉の上方にあるガラス窓に紙を貼り付けた。
「ふふん、さっさと来るんだな、幽霊部員くん」
仲の良い同僚がいる。
彼女は、感情が表に出やすく、表情もころころ変わる可愛らしい子。見た目や雰囲気から自然と人が寄ってくるタイプだ。
そんな彼女は女性の同僚から疎まれやすく、聞けば学生時代からずっとこうだったとこぼす。勿論、彼女に非は無いので、私から見てもただの被害者でしかない。
彼女はよく愚痴をこぼす。口を開けばすぐ愚痴だ。それは彼女が味方だと認識した人全員に。相手の感情もお構い無しに。
私もその愚痴には共感するし、よく愚痴も言い合う。
しかし、いつもは辛い。朝、おはようの代わりに愚痴。休憩の時も愚痴。帰り際も愚痴だ。
言いたくなる気持ちも分かる。100%被害者でしかないのだから。
ただ。ただ、いつも聞かされるが辛いのだ。私の中にもモヤモヤがお裾分けされるみたいな。ぐるぐると負の感情が渦巻いているのだ。
こんなこと、「どこにも書けない」
どこにも書けないことが、本当に書きたいことなのかも知れない。(本心)
#4 どこにも書けないこと
XXXX年
世界の中心にただ1人
今日は過去を振り返ってみようか
はじめてこの世界に生まれて、たくさんの愛を貰った
はじめて料理のお手伝いをして、いっぱい褒めてくれた
はじめて友達が出来て、一緒に喜んでくれた
はじめて友達が一緒に遊んでくれて、なんだかすごく楽しかった
はじめて君に恋をして、毎日ルンルンで学校に行った
はじめて君と離れて、ほんの少しだけどいっぱい泣いた
はじめて君が心を紡いで、世界で1番幸せだった
案外鮮明に覚えているもんだね
この長いようで短かった15年の記憶
全部書き残して覚えておきたいけど
どこにも書けないことらしい
もう何も無くなっちゃったしね
明日はなにをしようかな
もう過去を振り返るのは
なんだか飽きて嫌になってきた
毎朝顔中カピカピになってるんだもの
なんでかって?知らないよ
なんにも覚えてないんだもの
世界の中心にただ1人
私の声だけがこだまする
ダメだ。あの話だけはできない。
何故か?そんなことを聞くな、お前もわかってるだろう。
誰かに聞かれたら困ることをなぜ口にしなければならないんだ。
は?
…………、……………………?
__ドサッ。
いや、そうだとしてもだ。
……、…………。
__コツ、コツ、コツ。
ならない!ダメだと言っているだろう、なぜ分からない?
分かっていてそういうのかお前は!
………、……………………?
わかった。そこまでお前が言うなら、少しばかり貸せ。
……。………………。
いいか、今から言うぞ、
……。
_________バンッ。
「どこにも書けないこと」2024/02/07
くだらない。
君への想いはどこにも書けません。
人に知られてはならぬものですから。
君との思い出も何処にも遺しません。
全て抱えて墓の下まで持って行くと決めているのです。
ぜんぶ全部、僕だけのもの
『どこにも書けないこと』
どこにも書けないこと
誰とどうしたい、誰をどうしたい、
ここにも書けないし、口にも出せない
*意味不明ということを念頭に読むことをオススメしますよ。
まるで口内から喉を通り、胃までを剛腕な腕が通っているようだ。私はただ口を開け、喉が強引に開かれては拳が胃を押し込める感覚を感じ、嗚咽と息の詰まり、そして胃液の揺れを感じる。
心臓は鉄火、今でも焦げて放たれる。体のあらゆる神経が震え、ぎこちない。
頭は現実味な騒音を求めてつつ、架空の安らぎを見出そうとしている。それは、酸欠だからだろうか。いや、ただの“否定”なのだろう。衝撃は否定と同じ味がした。
君は悟らないように首を斜め振る。私よりも君は聡いからね。そうして、私の喉に腕を通すのだろう。
私は一言も吐けない。言い換えれば、一言も吐く価値がない。実に愚鈍で時計の針を握りしめすぎて血が滲む。
彼らが「憐むな、安らぐな」と言うので、口を噤んでしまった。唇は何処か隠れつつ、顎に滴る血は歯茎からだと慮る。正解は、歯が肉を突き刺していた。
睫毛が上がり、取り残された眼は血走っている。肺は潰れ、脳は渇く。
私はただ茫然自失だった。皮肉なことなのか、最初に考えたのは自分自身の未来についてであり、身体の痛みは二の次にやってきた。
こんなこと書けるわけが無い。馬鹿め。
証拠は既に露呈していると言うのに、弁解の余地すらないなんて。弁解をする意味すらないということに気づかぬ無知の証を喉元に刻印として施す。
唐突に「優しい終わりを求めた恥晒し」と言われた気がする。
角で膝を抱えて座る私は優しい言葉で自身を抱きしめた。惨めさは塩の味が良くするものだと思った。どこかの本で読んだことがある、「悪は中途半端」と。それならば、完璧はどこなのだ。ああ、そうか。私の手元には爪の食い込み跡とみみず腫れしかなかったのだ。
*こんな支離滅裂な文章は今回だけです。ご安心を。
何を安心して欲しいのだ。そういう君だって不明確な何かが欲しいんだろ。違うんだ。不明確さに溺れているだけなんだ。ああ、荒れているようだね。
剣舞は人望のない私を狙う。突きつけられた剣の柄には、百折不撓とあった。
*今回は「どこにも書けないこと」がテーマ。なぜ書けないのでしょうか。それは筋がないからかもしれません。
曖昧だね。そんな稚拙な言い回しで、夢に救われようとしているのかい。
*筋を見出せたなら、きっとこれらは「書けること」になるのでしょう。それもちょっと気になります。
鼓膜の震えが脳に響くようだ。心霊現象に遭遇したかと錯覚してしまうほど、モスキート音が音量調節されている。
*ただの言葉の羅列ですよ。無理して読まなくて良いです。ちょっとだけでも何かが湧いたのなら嬉しいですね。
『私はとうの昔にインクが切れたペンを原稿用紙から離した。何のためにペンを握っていたのかなんて些細な思惑を掻い潜り、文字としては奇妙な白い凹み跡を眺めた。私は戻ってこられたのだと、心底安堵したのだ。』
【どこにも書けないこと】
なかなか面白いお題なので今日はフラアサじゃなくて自分のことを書いてみる。
いつも全部喋ってるから特になかった......
どこにも書けないこと
本当は彼に僕は釣り合わないっておもってる
どこの誰よりあの人が好きだし
どこの誰より彼を肯定できるし応援できる
でも、つらいって思って苦しんでる姿を
彼に見てほしくない
こんな醜い姿を見てほしくない
でも心の何処かでは守ってほしいって
思ってるんだ、おかしいよね
軽々しく愛してるって言ってない
心の底からいつも思う
だからこそ、本当に僕でいいの?
ハマユウ。
アセビ。
エキナセア。
ヒペリカム。
カランコエ。
マネッティア。
ジューンベリー。
ブーゲンビリア。
エキザカム。
ペチュニア。
クチナシ。
テーマ「どこにも書けないこと」
本当にどこにも書けないことは誰にも見られないところに書くからここに書いてる時点でどこにも書けないことではないと思うんだよ。むしろ書くことすら忌避してるよ。痕跡すら残したくないよ。
どこにも書けないこと
どこにも書けないこと
書いたら引かれるから書かない。
ずっと、それこそ生まれる前からずっと。
『生きていたくない』という思いがある
望まぬ妊娠の末、結婚する原因となった。予定日を過ぎても母親の腹から出てこないから引っ張り出された。
ポンポンと弟妹が増えて、愛される期間もその記憶も何一つ残らないまま成長した。
親にお願いする子、反抗する子、色んな感情をそのままぶつけ合える関係性が理解できない。親子であっても、兄弟でも、友達でも、教師や先輩後輩とかたくさんの人とそれぞれの関係があったのに、頼ったり頼られたりすることに違和感がある。
いつからか人と関わることに消極的になった。
好き嫌いなんかじゃ説明がつかない溝が相手と私の間にあって、それはどんどん深くなって埋まることはない。
たくさん考えた。現状をどうにかしたくて必死にもがいて努力して我慢して頭も口も身体も動かした。
何一つ効果はなかったし報われることもなかった。他人のことも自分のことも放り出した。なんだかよくわからない黒いものに飲み込まれて壊れていく感覚だけは覚えてる。
恨むことも悲しむことも何もない。
ただ自分には向いていなかった。生きることも人と関わることも努力や我慢も全部が、私には向いていない。
こういうことをね、少しでも口に出すと「病んでる」と言われて「構ってちゃん」と評され「可哀想」「役立たず」「邪魔」とか色んな言葉で『私』が作られる。
だから笑う。だから黙る。どんどん空っぽになる。
『病んでて可哀想な役立たずで邪魔な構ってちゃん』が出来上がる。
どこにも書けないとはいうけど、結局は承認欲求とか自己顕示欲とかを自制できなくて吐き出してるからね。
もう救いようのない嘘つきだよ。
【題:どこにも書けないこと】
どこにも書けないこと
私の心のどす黒いところは
とてもじゃないけど晒せない
表向きには人当たり良さそうに見られるけど
人からの評価や嫌われたりするのが嫌なだけで
言いたいことも言わずにいる
言えないのではなく言わないのだ
言うと自分の気持が塞いでしまうから
どこにも書けない私の想い
その場で言いたいことを言えたなら
やりたい事をなんと躊躇もなくやれたなら
どんな私になれるだろう
陳腐でありふれていて、
面倒な奴だと思われるのが怖くて、
ごまかし笑いながらが精一杯だった。
冗談ではないのに、
その一片も表に出せないのがつらかった。
ずっと誰かに知って欲しかった。
××××。
~どこにも書けないこと~
小説執筆に対する真摯な思いを誰かにわかってほしくて、SNSに書いてみたりしたけど、なんか違うんだよね
ようするに、そんなの人にとってはどうでもいいことで、興味なんか持たれないんだ
そんなことに時間を使うより、少しでもいい小説を書いたほうがマシだと思って、SNSは全部やめたんだ
これからも小説をいっぱい書くよ
私は小学三年生の頃、リコーダーのコンクールに参加することになった。そのコンクールには地域の小学三年生が各学校ごとに何人か参加することになっていた。
────本番当日、私は全く練習していなかったため、リコーダーを上手く吹くことができなかったという、悲しい結果で終わってしまった。幸い、10何人かで吹いていたため指を適当に動かしていれば間違った音が紛れることはなかった。
その日、コンクールが終わった後にいわゆるミーティングのようなものをしてそのまま帰る、という流れだった。リュックにリコーダーをしまい、みんなで学校の前まで行き、そこで解散して家に帰った。
帰ると、すぐに母が
「今日のコンクール、テレビで流れるんだってよ」
と教えてくれた。内心、とても焦っていた。なぜなら私の母は自分の子ばかりに夢中になっているからだ。
(...いや、親なら当たり前のことだろうか。)
とにかく、その親あるあるが嫌で仕方がなかった。1人だけ違う指使い、明らかに挙動不審な動き、更には目が泳いでいる。こんなことになるなら少しは真面目に練習しておけば良かったとも思った。その時はただただ画質が悪いことを祈るばかりだった。
貴方への想い。
想いは重い。
誰にも何も、言えない、書けない。
言語化するのがこわくて。
今日も貴方を見つめてばかりいる。
【どこにも書けないこと】
#17