どこにも書けないこと』の作文集

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どこにも書けないこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/8/2026, 2:45:38 PM

パソコンの前で、燈里《あかり》は溜息を吐いた。
画面には一文字も打ち込まれていない。彼此一時間が経つものの、増えるのは文字ではなく溜息だけだった。

「燈里」

見かねて冬玄《かずとら》が声をかける。肩に手を置けば燈里はのろのろと顔を上げ、冬玄を見上げた。

「そろそろ休憩した方がいい。気分転換でもすればすぐに書き出せるだろう」
「――違うの」

ゆるゆると頭を振り、燈里は違うのだと否定する。パソコンの画面を一瞥し、ここ数日起きたことを思い返す。
睦月《むつき》の見た夢から始まった、方相氏と鬼の話。夏煉《かれん》から記事にしてしまえと許可が出ていたが、本当に書いてしまっていいのかを燈里は悩んでいた。
今まで燈里が書いてきたものとは違う。時代と共に人が絶え、集落がなくなったことで途絶えた風習でも、実際に体験し、見届けてきた祀りとも異なる儀式。追儺の形を取ってはいるが、実際は堕ちた神を封じるための措置だった。

「書いてはいけない気がするの。安易に言葉にして、それでさらに歪めてしまったらどうしようって思うと、どうしても書けない」
「相変わらず真面目だな」

呆れたように息を吐きながらも、燈里の頭を撫でる冬玄の手はどこまでも優しい。

「燈里なら悪いようには書かないだろう。それを知ってるからこそ、南も書けと言ったのだろうに」

人の噂によって認識が歪んだ結果を燈里も冬玄も知っている。ある一部の事実を誇張し、娯楽のための嘘を交えて語られた物語によって楓《かえで》が存在したことを覚えていた。
だからこそ、燈里ならば大丈夫だという確信が冬玄にはあった。経験と燈里本人の気質が正しく事実を伝えられると、そう信じている。

「うん……でも、やっぱり書くのは止めとこうかな。明日、編集長に連絡する……書くならちゃんと見届けないといけない気がするから」

苦笑する燈里の言葉に、冬玄は眉を顰めた。見届けるということは、つまり行方のしれない堕ち神と接触する可能性がある。
危険が伴うことだと燈里も十分に承知しているのだろう。話はこれで終わりとばかりにパソコンの電源を落とし、立ち上がる。

「なんだかお腹が空いてきちゃった。夜食でも作ろうかな」
「簡単なものなら作ってある。元々休憩に誘うつもりだったからな」
「さすが冬玄!ありがとう」

笑顔で喜びを露にする燈里に、冬玄も微笑む。
どこか張りつめた空気が消えたことに安堵して、燈里の肩を抱き居間へと向かった。



夜。
か細くすすり泣く声に、夏煉はコーヒーを飲みながら息を吐いた。

「自業自得だ。私は言ったはずだぞ。宮代《みやしろ》には手を出すなと」
「だって、だって……」

暗闇の中、何かが宙を漂っている。仄かな月明かりに浮かぶそれは、凍り付いた翁の面だった。
泣く声が響く度、剥がれ落ちた氷の結晶が地に落ちる。溶けない氷が床を覆いつくしていくのを見て、夏煉はコーヒーを飲みながら僅かに眉を顰めた。

「東」
「だって西を止められないんですもの。どんなに探しても、全然見つからないのよ。もう、北を頼るしかないじゃない」
「だからといって宮代に手を出すのはやめろ。次は北だけでなく私も容赦はしない」

コーヒーを飲み干し、夏煉は立ち上がる。新しいコーヒーを淹れるために、泣く面の横を通り過ぎた。
夏煉の足跡から小さな金の焔が上がり、床の氷を溶かしていく。焔が消えた後には、水一滴すら残ってはいない。

「どうして北も南も、あの人間を気にかけるのかしら。どうして誰も、子供たちのことを気にかけてくれないのかしら」
「気にかけてはいる。子供たちを忘れたことは一時もないよ」

恨みごとのような東の言葉に、コーヒーを淹れる手を止めず夏煉は告げる。
それに、と言葉を続け、手を止める。窓の外に視線を向け、一瞬だけ悲痛に顔を歪めた。

「宮代は気にするだろう。あの子は私たちなどよりも子供たちに心を砕き、自身にできることを模索し始めるのかもしれない」
「何故そう言い切れるの?縁もゆかりもない人間じゃない」

分からないと言いたげに、面が夏煉の周囲を漂い出す。それを片手で払いのけ、コーヒーを片手に夏煉はソファに座り直した。
そっと笑みを浮かべる。それはどこか悲しげで、それでいて愛しさが混じり合った、そんな笑みだった。

「それが宮代だからだ。冬のようにすべてを受け入れ包み込む。どんなものにも手を差し伸べる、真っすぐな子だからだよ」

面の動きが止まる。訝しげに、困惑するかのような気配が伝わる。
それに何も言わず、夏煉はコーヒーに口を付けた。

「おかしな人間。でも、話してみたいわ……謝ったら許してくれるかしら」
「北は許すとは思えないが、宮代ならきっと笑って気にしていないというだろうな」

くすりと笑う声を最後に、沈黙が落ちる。
とても静かだった。外の喧騒も室内までは届かない。
ゆらり、と宙を漂う面が揺らいだ。暗がりに解けるように、その姿は次第に薄くなっていく。
だがその姿が完全に消える前に、電話のコール音が鳴り響いた。

「どうした、宮代。珍しいこともあるものだ」

着信画面を一瞥し、夏煉は迷いなく電話に出る。
宮代の名に面が輪郭を濃くし、興味深げに夏煉の側に近寄った。

「北か?何故宮代の電話に……村の場所?教えるのは構わないが……どういうことだ?」

次第に夏煉の表情が険しさを増す。端的に村の場所を伝え電話を切ると、息を吐いた。

「東。村に戻るぞ」
「どうしたの、急に。電話が関係あるのかしら」

コーヒーを飲み干し立ち上がる夏煉に、面は問う。影を揺らめかせ、固い声音で夏煉は答えた。

「宮代の家に居候している娘と妖が消えたらしい。宮代が見た夢で、日本人形らしき何かを抱いた金の髪の男から逃げる時にはぐれたようだ……間違いなく西だろうな」
「それは……でもどうして村に」
「三方を柊で囲われた社。逃げ込んだ社務所の奥で、方相氏の面と黒く塗りつぶされた木札を見たと宮代が言っている」
「方相氏と成るために子供たちの名を塗りつぶした木札ね、きっと」
「急ぐぞ」

呟くと同時に、夏煉の体が自身の影に飲み込まれていく。面もまた、姿を暗がりに解かしていく。
夏煉を飲み込んだ影が周囲に散った。そこには夏煉の姿はない。
面も消え、部屋には最初から誰もいなかったように静寂が満ちていた。



20260207 『どこにも書けないこと』

2/8/2026, 10:06:34 AM

モラハラは理不尽
注文伝票なしにどうやって把握しろと?
他にやることたくさんあるのに記憶出来ません
仕上がってない伝票を片付けるのやめてください
あなたが何連勤かなんてどうでもいい
下の人間をストレスの捌け口にするのやめろ
モラハラ社員
過労か事故か突然死で明日にでも死にますように
わたしの生活圏か、この世から消えてください
人の胸元見てはしゃぐのも気持ち悪かった
童貞なんだろうな気色悪い
あの顔面と体格と性格じゃ仕方ない
無駄なことと愚痴だけはベラベラうるせーほど喋るのに
指示出しは全く出来ない無能力
あなたはこの世にいない方がわたしの為になる

2/8/2026, 9:59:26 AM

『どこにも書けないこと』

個人的に、誰にも知られたくないことは、たとえ日記にでも書いてはいけない、と思っている。

自分の頭の中から出た途端、それは必ず誰かに知られるものだ。

SNSなんて以ての外だし、スマホ内のメモ帳だろうが、鍵付きだろうが意味はない。

どうしても文字にして吐き出したかったら、紙に書いて即座に燃やすくらいはしないと。

じゃないと、恐ろしいことになるからね。

え?都市伝説だろうって?
何を言ってるんだい、キミ。
僕の目がこうなった理由を知らないのか?

それに今日は、あの日じゃないか。
元は国民の権利であった、今となっては粛清対象を見つけるための……

2/8/2026, 9:58:37 AM

私から好きになって

君も好きになってくれて

嬉しかった。幸せだった。






けれど、だんだん悩むことが多くなった。


当然、君と過ごす時間も楽しかったんだけど。

君を嫌いになったわけでもないんだけど。



なんというか、これが正解な気がしなかった。


わかってる。すっごい自己中だってこと。

念願の好きな人と付き合えたのに何言ってるのって。

両思いなんてめちゃくちゃすごいことだし

奇跡としか言えないことなんだってわかってるのに。






なぜか、心が満たされなかった。


もっと違う世界を知りたいと思ってしまった。







私って、1人の人を愛せないんですか。

私って、浮気しないと生きていけないんですか。







これを倦怠期っていうの?

リア充みんなこれ経験してるの??


距離置きたいっていうより、もう別れたい。

君との関係を全部なくしたい。






本当にごめん、ごめんね。

嫌いになったわけじゃないの。

けれど、もう別れたい。

変なこと言ってごめんね。



たくさん今までありがとう。


幸せになってね。




















「どこにも書けないこと」




この現象ほんとにどういうことなの🥲︎
めっちゃ言語化難しい😣🌀
私が恋愛するなら一生追う恋愛だけして失恋して1人で恋を終わらすのが1番平和だと思う
誰も傷つかない恋愛を私はできる気がしません。

2/8/2026, 9:58:16 AM

「どこにも書けないこと」

 心の中に溜め込んでいた不安を、何かに記したかった。でも、誰かに見られてしまうことが怖くて書けなかった。
 今日も白紙の紙に向かって鉛筆を拾い上げては置きを繰り返す。
 この不安はどこに吐き出せばいいのだろうか。

2/8/2026, 9:54:44 AM

どこにも書けないこと
生きるっていうのは、基本抑圧だと思う。
自分の意識を外に出したことはない。
意見も思いもそう。
自我なんてもってのほか。
自分にたくさんの人の目という
重しを乗せて無理やり押し黙らせる。
押し込められて苦しくはなるけれど、苦しいだけで終わる。
大切な部分を、要は弱点を隠すから決して傷つかないで済む。
抑圧を、可哀想だと言う人もいるけれど。
それを鵜呑みにして自分を出して、
そのせいで傷ついたときに責任を取ってはくれないから。
可哀想だで終わらせるから。
他でもない自分を守るために生きることを、決してバレないように。
そのための抑圧を心に抱えること。
どこにも出さない、書かない、見せないこと。

2/8/2026, 9:51:17 AM

好きな人

私には好き人が居ます。
これまで出会ったどの人よりも大事で、どの人よりも大好きになれた人です。
昔から私は人を信じて、悪い人に都合の良いように扱われ騙されていました。人間不信な私を、また人を心から愛すことを教えてくれたあなた。
大好きで、けど向き合うのはとても辛くて。
また前のように、なんて考えてしまう日もあります。けど、大好きなあなたなら向き合ってみても努力してみても良いと思っているんです。

大好きな人と将来一緒に住みたいねなんて話をしました、前の人とならきっと叶わないなんて最初から諦めていた事でした。
けど、彼とは叶えられたらなんて思ってしまいました。
慣れないラブレターなんて書いて、気持ちを伝えてみたり。
彼と私は遠距離です。会うことは難しく、いつ会えるかも分かりません。けど、私はバイトを頑張って苦手なお金を貯める事にも挑戦したいなと思いました。

こんな重くてウザい嫉妬魔の私だけど、こんな私でも愛してくれる好きでいてくれる彼のことを私は大事にしたい。

別れる事なんて考えたくないけど、もし離ればなれになっても一生忘れないことを誓うよ。


出会ってくれてありがとう、大好きだよ。

2/8/2026, 9:50:31 AM

鹿の蹄で 木に傷をつける
鳥が枝に 虫を刺している
私は
此処だと叫んでいる
叫んでいる

静かな森の静寂を 踏み
不可侵だった物を 侵し
私は
此処にいると云う
証明させる

紅葉が 落ちても流れる
後には なにも残らない
私が
此処にいなくても
川は流れる

とめどなく流れる

必要とされていない
世界は必要としない
誰もそれを求めない

なら如何して
生きて行かねばならない?
なら如何して
私はいなければならない?

居場所の無い 森を彷徨う
意味も無く 小枝が折れる
揺れている
 揺れている
揺れている
私は
此処で叫んでいる
木霊し消えた



題材【どこにも書けないこと】より

2/8/2026, 9:45:17 AM

〈どこにも書けないこと〉

【sideA】

 私には、誰にも話せない秘密がある。

 三十二歳の誕生日を迎えた夜、昔のことを思い出した。十八歳で家を飛び出し、誰も知らない街で一人になった。あの頃の私は、今の私からは想像もつかないほど追い詰められていた。

 体を売った。二年間。生きるため、食べるため、眠る場所を確保するため。──生まれ変わるため。

 父の暴力から逃げた夜、私は持てるだけの荷物を詰め、夜行バスに乗った。母は何も言わなかった。いや、言えなかったのだろう。あの人も、父に怯えていたから。

 見知らぬ地方都市で降り、ネットカフェで夜を明かした。所持金は三万円。
 住む場所もない。頼れる人もいない。ハローワークに行っても、住所不定では仕事が見つからなかった。

 最初は住み込みのスナックで働いた。でも、それだけでは生きていけなかった。そんなとき、スナックの子が教えてくれた。「もっと稼げる仕事がある」と。
 店が終わった後、店外デートと称して客と一夜を共にする。売上の一部を店に渡す。
 罪悪感はあった。でも、父のもとに戻るよりはましだと思った。

 少ししてスナックを辞め、とある秘密クラブに登録した。
 男性側に身分証の提出を求める会員制で、「一時の恋人」を提供するサイト。ある程度の安全は保障されていた。

 二年間、必死に貯金した。昼は清掃業、夜は──
 誰にも本名を明かさず、誰とも深く関わらず。ただ、上京するための資金を貯めることだけを考えた。

 二十一歳の春、私は東京行きの新幹線に乗った。貯めた五百万円を握りしめて。顔を変え、新しい名前で、新しい人生を始めるために。

    ****

 今の私は、小さな編集プロダクションで働いている。優しい彼氏もいる。週末は友人とカフェに行き、SNSにはおしゃれなランチの写真を載せる。

 でも、時々、胸が苦しくなる。

 彼が「実家に挨拶に行こう」と言うとき。友人が「お父さんとは仲いい?」と聞いてくるとき。
 私の中の真っ黒な秘密──逃げてきた過去と、あの二年間が、胸を締めつける。

 この前、彼が言った。
「君の家族に会いたい」

 会えるわけがない。父は今もあの家にいる。母もいる。彼らの中で私は死んだことになっているかもしれない。

 夜中に目が覚め、あの頃の記憶が蘇る。
 知らない男たちの顔。ホテルの天井。数えた紙幣の感触。
 カウンセリングに行こうかと思ったこともある。でも、どこから話せばいいのか分からなかった。
 家族のこと? それとも、あの二年間のこと?

    ****

 最近、ふと思う。私は間違っていたのだろうか、と。
 生き延びるために選んだ道。誰も責められない。でも、自分では自分を許せない。

 でも、あの選択があったから今の私がいる。東京で、自分の足で立っている私がいる。
 いつか、誰かに話せる日が来るだろうか。彼に、すべてを打ち明けられる日が。

 分からない。でも、少なくとも自分だけは、あの頃の私を見捨てないでいたい。
 必死に生きようとしていた、十八歳の私を。

 これまでのことを、匿名のSNSに書く。名前も顔も知らない誰かに向けて。
 これは告白であり、懺悔であり、私自身を許すための儀式だ。

 どうしてあの夜、帰らなかったのか
 後悔は何度もした、それでも
 逃げ場のない現実に押しつぶされ
 戻れない一線を越えた
 体より先に、心が冷えて
 汚れたと決めたのは他人の目で
 泣く資格さえないと思い込み
 生き延びることだけを選んだ
 この事実は
 到底誰にも知られてはいけないこと

 書き終えた今、胸の奥が少しだけ軽くなった気がする。
 消えはしない。なかったことにもならない。でも、抱えたままでも、生きていける。
 誰かに許されなくてもいい。
 せめて私は、私を見捨てない。

 窓の外で雨が降り始めた。部屋の明かりを消し、ベッドに横になる。

 明日も、私は普通の顔をして生きていく。この秘密を抱えたまま。
 でも、それでいい。今は、それでいいと思える。

 どこにも書けないこと。匿名でしか吐き出せないこと。でも、確かに存在すること。
 それを抱えて生きていくのが、私の人生なのだから。

【sideB】

 僕には、誰にも話せない秘密がある。

 彼女──今、僕の隣で眠っている、この美しい女性。本当の彼女を知っているのは、この世界で僕だけだ。

 出会いは十年以上前。仕事で地方都市に三ヶ月滞在していた時のことだった。
 単なる火遊びのつもりで、いつもの秘密クラブでメールをする。来たのは、二十歳の彼女だった。

 名前は偽名だと分かっていた。でも、その瞳に宿る影が、僕を捉えて離さなかった。

 他の女たちとは違った。
 表面的には笑顔を作り、プロとして振る舞っていたけれど、その奥に深い闇がある。逃げてきた者特有の、研ぎ澄まされた警戒心。そして、諦めと希望が入り混じった、危うい光。

──僕は、その影に魅了された。

 二ヶ月の間に、彼女を五回指名した。会話はほとんどしなかった。彼女もそれを望んでいるように見えた。ただ淡々と、仕事をこなす。
 でも最後の夜、ふと漏らした一言が忘れられない。

「私、新しく生まれ変わるんです」

 その言葉が、僕の中で何かを目覚めさせた。

 彼女が店を辞めた後、僕は密かに彼女を追った。
 職業上、難しくはなかった。新しい住所、働き始めた会社。整形手術を受けたことも知っている。鼻筋が少し高くなり、目元が変わった。でも、あの瞳に差す影は消えていなかった。

 五年後、僕は「偶然」を装って彼女に近づいた。カフェで、友人の紹介という体で。
 彼女は僕を覚えていなかった。当然だ。あの頃の僕とは、髪型も雰囲気も違う。そして彼女は、何十人、何百人もの男を相手にしてきたのだから。

    ****

 交際が始まって六年が経つ。
 彼女は完璧に「普通の女性」を演じている。清楚で、優しくて、少し内気で。過去など存在しないかのように。
 でも僕は知っている。その白い肌に、何人もの男の痕跡が刻まれていることを。その笑顔の裏に、決して消えない罪悪感があることを。
 この優越感は、何にも代え難い。

 同僚たちが彼女を「いい子だね」と褒める。彼女の友人たちが僕に「大切にしてあげてね」と言う。僕は微笑んで頷く。心の中で、秘密を抱きしめながら。

──本当の彼女を知っているのは、僕だけ。

 時々、彼女が告白しそうになる瞬間がある。言葉を選んでいる様子が手に取るように分かる。
 「実は」と言いかけて、やめる。その度に、僕の中で何かが疼く。

 教えてほしい。君の口から、あの過去を。

 でも、僕は急かさない。花を手折ることはしない。ゆっくりと、彼女が自分から開くのを待つ。
 それまでは、この甘美な秘密を独占する。

いつか彼女が告白したら、僕はどう反応するだろう。
 驚いた顔をして「そんな過去があったんだ」と言うべきか。それとも「知っていた」と打ち明けるべきか。
 どちらにしても、彼女の顔が歪むのを想像するだけで、胸が高鳴る。
 それが残酷だと分かっている。でも、この毒から逃れられない。

 彼女の寝顔を見る。穏やかで、無防備で。
 きっと悪夢を見ているのだろう、時々小さく呻く。その度に、僕は彼女の髪を撫でる。

「大丈夫だよ」と囁く。

──君の秘密は、僕が守るから。誰にも言わないから。だから、安心して。その日が来るまで。

 窓の外で雨が降り始めた。彼女が小さく身じろぎする。僕は彼女を抱き寄せた。
 この腕の中にいる女性を、本当に愛しているのだろうか。それとも、彼女の中の闇を愛しているだけなのか。

 分からない。でも、どちらでもいい。

 彼女は僕のものだ。過去も、現在も、未来も。彼女がどんな顔をして生きていても、その全てを知っているのは僕だけ。

 この優越感こそが、僕の生きる理由。
 この残酷で甘美な秘密こそが、僕を満たしてくれる。

    ****

 僕は今、彼女がモデルの小説を書いている。
 彼女を抱いた時の描写、彼女の反応もすべて微に入り細を穿つ、ドキュメンタリーに近いフィクション。彼女が読めば自分のことだとすぐ気づくだろう。

 だが、発表する気はない。いつか、僕が死んだ後に彼女が読めば、僕がすべてを知っていたとわかるはずだ。
 これは彼女が自ら打ち明けなかった時の、あくまでも保険だ。
 読んだ時の、彼女の反応が見られないのは些か残念だが。

 どこにも書けないこと。でも、確かに存在すること。それを独占している快感に、今日も僕は溺れていく。

──────

寒くて寝床でじくじくと書いたから、長いわ暗いわでサーセン。

でもこーいう2視点で書くと面白いので、熱が入るのよねぇ……

2/8/2026, 9:42:16 AM

誰からも愛されていなかった現実を突きつけられること

まともな家庭の人の話が胸をえぐること





どこにも書けないこと

2/8/2026, 9:40:13 AM

どこにも書けないことは
ここにも書けないこと

なのです

2/8/2026, 9:37:32 AM

どこにも書けないこと
たとえば赤裸々な秘密であるとか、あるいはごくごくプライベートなことであるとか、そういったこと。
いろいろな理由で他人に知られたくなかったり。読み手をこちらで選ぶことができないところで特定されてしまうことに不安を覚えてしまったり、とか?
でもどこにも、というのであれば、例えば自分のスマホやパソコンのローカルにすら書けないこと、ってなんだろう、と考えると、また全く別の考えが頭をもたげてくる。
今はまだ言語化できていなく、いまそれを取り出そうとしても取り出せなもの、はどこにも書けないこと、だ。
ある種の回答を探す質問だと捉えるた場合、間違いなく答えの一つになる。
どこにも書けないことは、ここにも書けない。

2/8/2026, 9:36:27 AM

スーパーのレジ付近で屁をこき、立ち去った。
「どこにも書けないこと」

2/8/2026, 9:27:43 AM

自己批判の雨を降らせて、「濡れている自分は可哀想。だからどうかこれ以上責めないで」と防衛してしまっていること。理解はしているのに止められない。当然自罰を与えれば痛いのに、これで対価を払った気になっている。気持ちが悪い。だから、自分が嫌い。だけど誰にも言えない。

何処にも書けないこと。

2/8/2026, 9:25:52 AM

イエス、君が死んだ日。
煌めく星が多くならぶ夜空は、今日も真っ赤な夕陽の瞳の中にありました。
君がいるはずの向かいの家も、すっかり面影を消したようです。すこし、寂しくもあります。
このまま、遠く遠くの未来まで、ワープ出来たら嬉しいと思いました。
それでも日々は続きます。
君が死んだ時、安心しました。
唯一の相談相手である僕は、君の言葉を安易に言いふらしたりなんかしません。
君の人生を語れるのは、君だけです。
だけどひとつ。
君の愛した世界を、僕は生きる事にした。と、そう考えています。
結末は予測不能でしょう。何せ僕も君と同じだから。
感謝はしません。僕も君も、ただ生きた。それだけですから。
叶わない夢のひとつでも唱えておきます。
また会いましょう。さようなら、イエス。

2/8/2026, 9:25:00 AM

どこにも書けないこと。

今まで私の作品を読んで下さった方は分かると思いますが、どこにも書けない事はすでに書いてます。
気になる方は過去作をお読みください。
私の方針として、与えられたテ−マに対して自分が書きたいと思う事、読者の方が面白いと思う事をモット−に執筆してます。
なので、実体験の回もあれば、完全創作の回もあります。
今後もテ−マに対してベストな選択をします。
今回はこのような内容しか思いつきませんでした。
期待を裏切って申し訳ないです。
次回から頑張ります。

2/8/2026, 9:07:39 AM

夜中に、外でなにか音がしたような気がした。起きて、カーテンを少し開けて外を見ると、雪が降っている。

 右から左から舞い回り、くるくると螺旋状に途切れることなく落ちてくる。しばらく飽きずに見ていた。静かだ。さっきの音の主は分からない。

 目の前には、たくさんの家やマンションが立ち並び、雪と眠りの気配で覆われている。
 
 そのうちの一つの窓が開いたような感じがした。影がベランダで動いている。激しく舞い回る雪のベール。ん?

 珍しい雪は、妙に心を騒がせる。そっとカーテンを閉めた。

「どこにも書けないこと」

2/8/2026, 9:06:08 AM

『どこにも書けないこと』

あなたとは
勝手に両思いか何かかと
思っていました。
でも、それがそうではないと知ったとき、
好きでもない人にあそこまで優しくできてしまう
あなたの芯からの優しさに気づいて
また好きになってしまいそうでした。
もしあなたに見る目がなければ、
私がもっと素敵な人間であれば、
そんなことばかり考えては
涙も出ないまま後悔だけが募っていく。
そんな夜は、もう何度目かわかりません。

本当はあなたの幸せを願いたいけれど、
私じゃない誰かと紡ぐ幸せが
私には醜いものにしか見えないのが
本当に嫌。

2/8/2026, 9:04:19 AM

どこにも書けないこと 

どこにも書けないと思う事を電子の海に流して、空の心を抱いて眠る。

日々家

2/8/2026, 8:57:22 AM

どこにも書けないこと


書けない
言えない
伝えるべきでないことなのに
書けないことに不自由をおぼえるのは
心のどこかで、誰かに私を知ってほしいから
心のどこかで、こんな私でも愛してほしいから

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