鹿の蹄で 木に傷をつける
鳥が枝に 虫を刺している
私は
此処だと叫んでいる
叫んでいる
静かな森の静寂を 踏み
不可侵だった物を 侵し
私は
此処にいると云う
証明させる
紅葉が 落ちても流れる
後には なにも残らない
私が
此処にいなくても
川は流れる
とめどなく流れる
必要とされていない
世界は必要としない
誰もそれを求めない
なら如何して
生きて行かねばならない?
なら如何して
私はいなければならない?
居場所の無い 森を彷徨う
意味も無く 小枝が折れる
揺れている
揺れている
揺れている
私は
此処で叫んでいる
木霊し消えた
題材【どこにも書けないこと】より
2/8/2026, 9:50:31 AM