『とりとめもない話』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
とりとめもない話
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.12.18 藍
夏の夕方
公園の噴水の周りのベンチで
水しぶきに現れた虹の鮮やかさとか
鴨の親子の様子とか
散歩してる犬の愛らしさとか
聴こえてくる外国の太鼓の音のこととか
吹いてきた風が気持ちいいとか
まだ陽射しが力強く眩しいとか
雲が綺麗とか
見えたもの 聴こえたもの
感じたこと 思ったこと
のんびりしてる
「あっ」
お腹をリボンで結ばれて、ちぎれるくらい強く締め付けられてるよう。
僕は瓦礫の下敷きになって、人間の痛覚の限界みたいなものを感じた。
視界は暗いし、でも荻さんの周りは明るいかんじがする。
だが荻さん、と呼ぼうとしたら、ゲロッと出てしまった。
「スヒィ、スヒィ、スッ、ヒ、ヒ」こんなふうな息をする音といっしょに、荻さんの胸が大きく上下している。
その間にも倒壊は止まらないので、荻さん、僕の目の前で死なないでほしいが、僕を置いてかないで……
荻さん。黒くて、太陽に当たると赤くなる髪の毛が綺麗。
昨日ちょうど見た。冬の優しい朝、日差しに揺れる荻さんの髪。
痛みにもたれる脳みそで無事の手を動かした。シッシッ、みたいに。荻さん。
荻さんを引っ張ってここまで来た。手を繋いだのだ。
手袋越しで、だけどちゃんと指の感触がわかった。夏の間見ていた華奢な手は、白く光を透かしているみたいで、いつでもしっとり、やわらかな曲線を描いていて、そこにはほんとに重さや血が通っているんだろうか?ちょっと思っていた。
だけどちゃんと感触はあって、ちゃんと指の先は丸く、爪は固い。脳に伝わったそれらの感覚も、手の奥ゆかしい繊維も、綺麗だった。
手袋越しだったので、そのほとんどは僕の妄想かもしれない。
荻さん。今、僕から走って逃げた。
そこの背中は小さくて、リカちゃん人形みたいに僕の手で掴みあげられそうだった。
僕は荻さんにひたむきな恋をしたまま、死ぬのかもしれない。
荻さん。優しい笑顔。大きな目がゆるーっと細くなる。そんな時、飴玉みたいな虹彩がぼくのほうに向いてくれたら……
荻さん。もしかしてこれ走馬灯?
僕、とりとめもない人生
何てことはない、
ただ、とりとめのない話をするだけの行為が、
対人関係を構築する上で結構大切だったりすることを、
もう少し早く知っていれば、また違った青春時代を送れたのかもしれない。
「とりとめもない話」
あぁ、何だっけ
凄い大切なはずだったのに
断片的な記憶だけが浮いては沈む
記憶の片隅にそっとしまわれる
あなたと話したあの夢
もー。
今さらそんなこと言ったってなんの意味もないんだってば。よもやま話。あとの祭り。結論は出ない。
とりあえず、そこ座んなよ。コーヒー淹れたげるから。いつまでもクヨクヨしないの。貧乏神に憑かれちゃうよ。
いいから笑って、ほら。こーゆう時こそ笑顔、笑顔。無理にでもいいから口角上げてみ?うわ、何じゃそりゃブサイク。あぁ、ごめんごめん今のは言いすぎた。傷心してるあんたにそれは駄目だよね。
知ってる?1日に笑う時間が多い人と少ない人を比べると寿命の差が出るんだって。そーゆう統計があるらしい。詳しいことよくわかんないけど、とにかく、笑ってたほうがいいことあるらしいよ?ほら、笑う門には福来たるって言葉もあるくらいだしね。他にも、……えーと、セロトニン?とか、幸せホルモンがめちゃめちゃ出るのが笑う人なんだって。だからさ、とりあえず辛くても悲しくても笑っとけって話。え?お前はお気楽でいいね、って?そんなの、お気楽でなきゃやってられないじゃん。笑っても笑わなくても、今日やることは変わんないし。いいのいいの、悩みはあっても、全部が解決できるとは限らないからさ。だったら、笑ってましょーって話。はい、以上、“あたしの笑顔のすすめ講座”でしたっ。どう?元気出た?え?これこそとりとめのない話だって?ひどっ、折角元気づけてあげたのに。あぁ、でもいい顔してる。そうそうそれ、そーやって笑ってればまた次良いことあるよ。あたしが保証する。
とりとめもない話
突然呼び出されて
別れよなんて言われてさ
こんなの、とりとめもない話なんかじゃないじゃん
なんで、どうしてってとめても
君はもう止まらなくて
いつになったら、俺をみてくれるんだろうか。
別れたいって言うには
あまりにもあなたが辛そうで
止められなかった。
数ヶ月後、君はこの世から去ってしまった。
ほんと、ずるいなぁ。
ここでとりとめもない話をしはじめてもうすぐ100日になる。大体は創作の根やアクセントに後々使われるが、その日その日書くものなので、間接的に日記という機能を兼ねており、読み返せばその日何があったかを薄っすら思い出せる。
君がいなくなった翌日の朝の空気を思い出している。日々書き換えられていく記憶が、「これはあの日の朝の空気です」といった顔をどうにか取り繕って私にその瞬間を差し出す。その不確かで曖昧な記述や行動や現象に囲われながら、君の不在という確かな事実を抱きしめている。
毎日とりとめもない日常を送っているのに
そのままの日常を書くと
とりとめもない話にはならなかった。
カーテンを開けると
空中の何かを追って
飛び跳ねる子猫
もう
こんなに外は
暗いのに
僕は
今年の冬も
薄い毛布にくるまって
何やってんだろう
って
冷たい手をさすってる
余白には
寂しさが横たわる
隙間を埋めるように買った
きっと
他人にはガラクタで
僕にとっては暖かいもの達が
狭い部屋の中で
ぎゅうぎゅう詰め
とっくの前に
居場所をなくしてる
昔から
頭ん中は
いつも不謹慎
僕の部屋だけ
火事にならないかなぁ
あれもこれも全部
焼きつくしてしまいたい
痛み無く
ふっと死ねたらいいなぁ
亡骸は永遠に
見つからなくていい
見つかるなら
虫達に貪られ
無惨に朽ちて
綺麗に骨になってから
人知れず
静かに消えた僕を
誰がいつまでも
覚えていてくれるだろう
愛を受け取るのが
下手くそな僕は
無くすたびにいつも
思ってしまうんだ
消して欲しい
魂ごと
ミサイルが
僕の部屋だけに
僕の人生だけに
飛んでくればいいのに
「とりとめのない話」
暮れが近づいてきた。
秋の終わりからやっているのに、我が家の大掃除は終わる気配が無い。
脱いだら脱ぎっぱなし、やったらやりっぱなし、しっちゃかめっちゃかな家の中で。
クリスマスツリーなんか設置出来るわけないでしょう。
さっさと部屋の掃除しなさい、靴下を丸めて脱ぐな。
お菓子の空き箱は捨てろ、空き袋をテーブルに放置すんな。
こんな不潔な家に友達呼んでパーティーなんてしたら、明日から友達居ないよ。
うちは無宗教だからサンタさんなんて来ないし、このままだったら正月も無いからな。
テーマ「とりとめもない話」
コクリ、コクリと船をこぐ。
今私は無性に眠りたい。
体育の授業の後の、暖房で温められた教室。
昼ご飯を食べて、昼寝をするにはよい時だ。
でも私は眠ることが出来ない。
原因は目の前で喋っている友人だ。
さっきから話したいことがあるのか、一方的に喋っている。
それはいい。
私だって一方的に話すことがある。
でも私の意識が飛ぶたびに、肩を揺すって起こすのだけはいただけない。
かけがえの無い友人の話の話だ。
姿勢を正して聞いてあげたいのだが、いかんせん眠たい
しかも話がループしていて、まるでお経を聞いている気分になる。
興味を惹かれないから、余計に眠くなる。
「聞いてる?」って聞くけど、なんで今の私が聞いていると思うのか?
眠るなと言うが、無理な話だ。
私達の年頃は食欲と睡眠欲が何よりも優先される。
ああ、また話がループした。
友人のとりとめのない話が、子守唄のように聞こえ眠気を加速させる。
その話のオチどこだよ。
早く終わらせてくれ。
「ここは雪が降る?」
風邪をひいて寝込んじゃって。でも最後に会った時の別れ際に、約束したんだ。
「残念だけど、ここは雪が降らないんだ」
「そっか……約束したんだ。雪が降る頃にまた会おうって」
「もっと北の方へ行くといいんじゃないかな」
したのはとりとめもない話ばかりで、肝心なことは何も知らない。
「名前とか、聞いておけばよかったな」
【とりとめもない話】
店のカウンターに体重をかけて、煙管を吸う男がいた。
その男の店は全体的に暗い色で締められており、時折目に入るビビットの有彩色が目に焼き付いて離れない。
部屋の色とは反対の真っ白な服を着た男の手元から、煙管の薄暗いグレーが漂う。
「…あ、いらっしゃい」
にっこりと笑って、男が来店の歓迎の言葉を述べた。
男の顔面は、いわゆる甘いフェイスというやつ。
そのカオからどんな甘さを持った声が飛び出てくるのかと思えば、女の声が手を振ってやってきた。
目が見え、加えて耳が聞こえるものは、予想とはかけ離れたその男…若しくは女のその在り方に、暫くは脳をこちょこちょと弄られるような感覚がするだろう。
男なのか女なのか。分からなくなってしまったので、ここからは店員とでも言うとするか。
そいつを店員と呼ぶには、少し貫禄がありすぎる気もするけれど。
「こちらへどうぞ」
そう言うと、店員は店の真ん中にポツンと置いてあるガラスの大きなテーブルに案内をした。
2脚ある内の片方の椅子を引いて、来た客を座らせる。
客が座ったのを確認して、店員も対面に置いてある椅子に腰を掛けた。
「さあ、"お話"を致しましょう」
それから、店員は色々なことを話し始めた。
話はぴょんぴょんと変わり続けて、頭を混乱させる。
もしくは停止、かな。考えるのを辞めるってやつ。
客に相槌をさせる暇すら作らず、にこにこと笑顔を保ったまま、話し続けた。
「夜が来るのは、朝が来るから。逆も同じと言えよう」「雑草という草はないんだよ、ひとつひとつ名前がある」「人工知能は怖いか怖くないのか、人間が恐ろしいだけなのか」「人間は素晴らしくて愚かだ」「虫が生きるのに必要なエネルギーは」「不思議だと思わないかい。硝子はなぜ全てを透かすのか」「水はこの世でいちばん信用が効くイキモノだ」
…、
、……
…、……
「―――、――。」
話の奔流に飲まれておろおろとしていた瞳が、ある話題できらっと輝いた。
それを見た店員は、もはや一人語りになっていた話を止めると、客に立つように求める。
貴方は早い方でしたね、なんて、客からしたらよく分からない事を言いながら。
「無欲な貴方が奥底で求めているのは、この本の中にありますよ」
店員が店の奥に消えたかと思えば、いかにも古めかしい本を手に持って現れた。
鞣した皮のカバーには年季が入っていて、本の背は何語かよく分からない文字が書かれている。
だけど、読めるのだ。全く知らない文字、なのに頭に意味が入ってくる。
「よ、読んでも?」
「勿論です。この本は現在から貴方のモノですよ」
本に囚われてしまった脳ミソは、店員の言葉を絶妙に聞き流して本を開く。
そこには、――のことについて詳しく書かれているようだった。
今まで感じたことのない謎の高揚感に、胸が正常とは言えない動きをし始める。
「さあ、お帰りください。そこからは貴方が紡ぐものです」
流されるように、店の外に出された。
外は真っ暗なのに、月と星が主張をしすぎたせいで明るくもあった。
その空間が、客のこの後の人生というモノをそのまんま表しているようで。
「ご来店、誠に有難うございました。」
仰々しく紳士の礼をした店員は、明るすぎる夜の中で人工的に笑った。
彼は自分がどうしたいのか分からない。
歳だけとっていく。
もう止めていたいと思ってる。
生きる理由が見つからない。
だからといって人に相談することでも無い。
相談したとしても、とりとめもない話になる。
いつかは見つかるのだろうか。
ないなら生きなくてすむのに。
猫があくびをしてる
たいくつ?
眠たい?
緊張してる?
一緒にひとつあくびをしてみる
するとどうだろう
猫がゴロンと寝転んだ
眠たかったの?
『君が近くに来てくれるためさ』
なぜか心に響いた
一つ話をしよう。とりとめもないが笑っておくれ。まぁ、そうだな、この話は退屈だと欠伸をしてもいい。
でもね、話を聞いてる間、君の時間は僕のものだ。それだけは譲れない。
(とりとめもない話)
高校生の会話なんて、
中身がないものばかりだ。
部活がどうとか、
恋愛がどうとか、
ドラマがどうとか、
サッカーがどうとか。
全てがくだらなくて、
聞くに耐えなくて、
学校を辞めた。
学校とは勉強するところだ。
けれど今なら思う。
部活を頑張ることも、
恋愛を頑張ることも、
ドラマを知っておくことも、
サッカーを知っておくことも。
きっといつか役に立つかもしれない。
そのとき要らないことでも。
今はちょっぴり後悔している。
#とりとめもない話
とりとめもない話って…
このアプリで書いてきたことに
タイトルを付けられたかと思った。
自分の投稿を振り返ってみる。
これ何のテーマで書いた?
読んでもよく分からないのがままあるな。
そうだ、みなさんの投稿には
よくテーマが書いてある人を見掛ける。
私もやってみよう。
冒頭派と末尾派がいる。
てか、テーマ書いてない派のが寧ろ少ない?
お気に入りさんだけみても三大派閥揃ってるな。
よし、末尾派でいくか。
先輩お気に入りさんのを参考に
おいおい過去のテーマも入れさせてもらおう。
ではさっそく。
(とりとめもない話)
そう言えば装飾も色々あるな。うーん。
いけね、末尾じゃなくなった。
〚とりとめもない話〛
友達と毎朝挨拶を交わし、とりとめも ない話をする
それがどれだけ幸せなことなのか
気づくのはいつも、失ったあと