『たまには』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たまには恥ずかしがらずに
きみをマトモに眺めてみてもいいかもしれない
「たまには」
たまには自分に特別をプレゼント。
たまには、だからいいよね。
自分に笑顔がある。
自分に幸せがある。
これは誰でも感じれる。
やっぱりこれはお金じゃ買えない、
お金以上の代物だ。
そこの貴方も、たまには羽を伸ばして
好きなこと自分としてみません?
たまには思い切り、1リットルのジュースを飲もう。
ダイエットのちょっとした息抜き。
決して「太るぞ」とか「努力が水の泡」とかは言っちゃダメ。
すごく悲しくなっちゃうから。
たまには
たまには息抜きしたっていいじゃん
頑張りすぎてもよくないよね。
今日を過ごした自分を褒めて、明日を生きよう。
前向きじゃなくてもいいし、下を向いたっていい。
たまには後ろ向きに歩いてみてもよし。上を向かなくってもよし。赤信号でずっと止まってるのもよし。
自分らしい自分を大切にしていこ。
仕事をしていると色が無くなっていく。忙しくて昼食を食べることが出来なかったり、ついブラックコーヒーやお茶を飲んでしまう。まず食事が疎かになってしまう。
自分の機嫌は自分で取らなきゃいけない。子供の頃は無性に大人になりたかったような気がするけど今は子供の頃に戻りたい。なけなしの理性と尊厳をかき集めて日々暮らしているから薔薇色の人生とはいかないだろう。
だからたまには自分のご機嫌取りをしなきゃいけない。たらふく甘いものを食べて少しいいランチを食べるだけでも案外色付いていくものだ。
自分の人生を色付けてくれる魔法の言葉。
たまには
たまには休んだっていいじゃんか
そんな一言でやめられるんなら、もうとっくにやめているんだよなぁ
『たまには』
【221,お題:たまには】
ふと思い立って、いつもと違う道を通る時がある
ふと思い立って、いつもと違うものを食べる時がある
いつもよりも、ほんの少し賑やかな道
いつもよりも、ほんの少し豪華な食事
たまには、いいだろうこんな些細な贅沢も
「正直者もたまには嘘吐きたいじゃん? 真面目な人もたまには休みたいし、赤色が好きな人もたまには他の色の服を着てみたくなる」
「人は基本的に慣れているものを好むんだ。“美味しかったから”って同じメニューを注文し続ける人は、明日には“毎日頼んでるから”が理由になっているかもしれない。もしかしたら“今更他のものに手出せないから”かもね」
「そんな人間が変化に興じる理由って何だと思う?」
私は黙った。何故ならここは遊園地だからだ。いや違う正確には、ここが遊園地なのにこんな哲学的かつ抽象的な机上論に舌を回すこの女にドン引きしているからだ。
初対面のときから思っていたが太陽が東から昇るのと同じくらい当然に明確に、彼女の頭はイカれている。世界の真理を確認したところで、聞き手は大変に退屈だろうが。
「えー、無視するの? じゃあ君がいつも乗らないジェットコースターに今日も乗らなかった理由は?」
「……嫌いだから」
「それはジェットコースターに乗らない理由でしょ? 私が聞いてるのは今日“も”ジェットコースターに乗らなかった理由だよ」
いつも乗っていないからと言わせたいらしい。彼女の思い通りになるのが癪なので黙った。
「……遊園地は変化の集合体だよ。ここにいる95%の人は、日常の形を変えてまでここに来るっていう変化に興じている」
「つまり?」
彼女の話が始まってからずっと、私は結論を聞いてチュロスを買いに行く意向だ。
「変化は楽しいから好まれる」
結論にしてはあまりに弱い(主に頭が)短文に、立ち上がろうか迷った。
【たまには】2024/03/05
たまにはらくしたいよね
「たまには贅沢、たまに花見でも、多摩には多摩地方と奥多摩地方、白玉には黒蜜かみたらしか。
いやぁ、全部ひらがなのお題はいじりやすいなぁ」
他にも「『偶々(たまたま)』には少々出来過ぎた偶然」とかも、「たまには」だからアリよな。
某所在住物書きは今回配信分の4字を見てポツリ。他にどう変わり種を作れるか思考に思考を重ねた。
個人的に白玉にはつぶあん・こしあん派であるが、蛇足に過ぎないので捨て置く。
「……そういや、あの『多摩川の土手のロケ』、どこの土手だったんだろう」
たま、玉、弾、多摩。変換候補を辿って物書きが脱線した着地点は某ホラーゲーム第1作目の実写映像。
懐かしさゆえに、物書きは執筆そっちのけで……
――――――
都内某所、某職場の某支店、1日に10人も来れば「今日は忙しかったね」のそこ、昼休憩。
スマホが伝えてくる天気予報を見て、口をパックリ開き、愕然とする者がある。
降雪予報である。金曜日である。
気温も酷く、最低など氷点下に迫る。
その絶望を見て、固まっているのである。
「後輩ちゃん。無事?」
カタン。そんな絶望者のデスクに、3月から支店配属となった男が、小さな湯呑みを置いた。
自称、旧姓附子山。本名は付烏月、ツウキという。
「お茶飲みなよ。多分落ち着くよ」
支店長もお茶、どーぞ。
付烏月は他の2席3席にも茶を配り、絶望者の向かい側であるところの自分のデスクに戻った。
「お茶飲んだって、金曜の雪は変わんないもん」
付烏月に「後輩」と呼ばれた彼女は両手で湯呑みをつつみ、茶の甘香をいっぱいに吸い込んで、深く、長いため息を吐く。
「……ふぁっきん突然の低温」
3月だよ。春だよ。酷いよね。
後輩はひととおり呟き倒すと、湯呑みの中の約80℃を口に含み、喉に通して、再度息を吐いた。
「付け焼き刃附子山の〜、付け焼き〜Tipsぅー」
「突然どしたの付烏月さん」
「附子山だよ後輩ちゃん。俺、ブシヤマ」
「で?」
「東京にもお茶農家さんが居るらしいよん。埼玉との県境な多摩には、埼玉県産と区別して、『東京狭山茶』って呼ばれてるお茶を作ってる人が居るんだって。今淹れたお茶っ葉のパックの裏に書いてた」
「で?」
「注意関心が天気予報から離れれば、後輩ちゃんのゼツボーも、ちょっと軽減するかなって」
「はぁ……」
たまには、こういう有益な情報も良いでしょ?
旧姓附子山を自称する付烏月が、湯呑みを片手に、にっこり。後輩に少しの達成感と満足感を投げる。
対する後輩はただジト目で、スマホのディスプレイから天気予報を退かし、「東京狭山茶」のファクトチェックを開始して、
すぐ、それが事実だと理解し、ヘェのため息。
「ヘイ付烏月さん、オッケー付烏月さん」
「附子山だよん」
「突然下がる気温に対処する方法」
「一般的な方法しか知らないから、ひとまず気持ちを上げるためにお菓子食べると良いよ。俺、今日はジンジャークッキー作ってきたよ」
「ありがと附子山さん感謝してる」
温かい茶と、茶菓子のクッキーと、それから役に立つやら立たぬやらの雑学的雑談。
その日も某支店の昼は平和に、平穏に過ぎていった。
「ところでさ後輩ちゃん」
「なに付烏月さん」
「金曜もだけど、今日も夜、雪の可能性」
「あーあー、聞こえない、聞こえませぇーん」
「クッキーおかわり?」
「いただきます附子山さん」
「ふるえる唇」
「……まだかよ」
「もうちょっと、待って」
幼馴染だし、俺の部屋でふたりきりで今さら緊張するなんて、おかしな話だと思う。
付き合い始めて半年。俺の誕生日。
「なんでも言うこときくよ」と言った君。
俺だから良かったものの……そんな台詞、他の男には絶対言うなよ。
君は何度目かの深呼吸をした。
緊張がこちらにも伝わってくる。
告白も、彼氏彼女の関係になってから手を繋ぐのも俺からだった。
もちろん、キスも。
ただの幼馴染だった頃には、気安く俺に触れてきたのに、この関係になってから、君は自分から積極的に触れてこない。
恥ずかしいと思っているのは、わかる。
俺だって恥ずかしいんだよ!
だから、俺からのリクエストは「キスして欲しい」だ。
大きく息を吐いた君の手が、俺の手を握る。
うう。もどかしい。かわいい。そんなに緊張してるなんて。どうしてくれよう。
いやいや、我慢だ俺!
いくら焦ったいからって、動くなよ、俺!
────たまには
優しさなんて、ただの気まぐれ。
だから、渡された側も、断るも受け取るも自由。
「たまにはね」
毎朝受け取る
お弁当
献立全部
嬉しかったよ
たまには
何をしても、急かされているような気がする。
周りに追いつこうと、もがきながら進む自分がいる。
ーでも、なんだか疲れちゃったな・・・
たまには、そっと休ませてよ。
最近、五十嵐ハルさんのめんどくさいのうたにハマってずっと聞いています。(みけねこ)
《たまには》
和牛ステーキ用を買って帰る 早退して映画に行く スパイスからカレーを作る ハイカカオチョコレートを鼻血覚悟で存分に食べまくる 歯磨きをサボる 九谷の皿に刺し身を盛り付ける スマートウォッチではない腕時計を着ける 電波の届かない所に逃げる マヨヒガを見たという噂が立つ 黒電話のダイヤルを回してみる 鳩時計からハトじゃないモノが出てくる 広辞苑を枕以外の使用法で使う ガチで断食する 座敷童の二分の一成人式の案内が家主じゃない人に来る 野生に帰って月に吠える トマトジュース以外の赤い飲み物が欲しい
たまには、ゆっくり休みたい。
お昼寝タイムもほしいなぁ。
たまには、オシャレして出かけたい。
高級でなくてもお外ご飯で。
たまには、好きな映画を楽しみたい。
のんびり一人で。
たまには、夢でいいから会いに来て。
寂しくて泣きたくなるから。
たまには…
「『たまには』休んでもいいんだよ」って言葉よく聞く。
忙しい人いるじゃん?
その人にこれ言ってみ?
「こっちには休んでる暇なんてない!」って手一杯で怒られちゃうかも。
だから、頑張ってる人には、
「いつも頑張ってるね!でも、体心配だから、少ーしだけ!休まない、?なんなら、一緒に休む?」って
大事なのは自分が何を考えてるか、相手の事理解した上で話しているか、伝えることが大事!
「『たまには』いいよねこんなこと!(*´▽`*)」
使い道のないぬいぐるみを買う
2024 3/5(火) 『たまには』
いつも起こされる側だけれど、
たまには、と、早起きして
静かに寝息を立てる彼の元へと駆け寄った
でも、こんなに気持ちよさそうに眠っているのに
起こしてしまうのも忍びなくて、
結局、肩口を、
触れるか触れないかのぎりぎりのところで
ちょん、とつついただけだった
そればかりか、
あぁ、お布団いいなぁだなんて思って
いそいそと布団に潜り込んだ
ここまで来たらもうお分かりだろう
すっかり彼の体温と、
おふとんのふかふかさに絆された私が
彼が起きるまで大爆睡をかまして
折角早起きしたのに彼に起こされる羽目になることを
「たまには」
帰り道にあるケーキ屋でエクレアを買った。
『昔は甘いものが苦手だったが今は好きになった。』
『特にエクレアが。』
そう話していたのを小耳に挟み、気になっていたケーキ屋に入り、少し恥ずかしさを覚えながらもエクレアをふたつ買った。
「ただいまー。」
『おかえり。…ん?何買ってきたの?』
「エクレア。たしか好きって言ってたよね?」
『あれ、言ったっけ?』
「んー…わからん。」
聞き耳を立てていたことはバレたくなくて咄嗟に誤魔化す。
『何はともあれ嬉しい、ありがとう!お風呂入ったら食べよ?』
「おう。」
たまには…なんて思い買ってはきたが、こんなに嬉しそうな顔をするなら毎日買ってこようかな…なんて思わないでもないちょろい俺。
240305 たまには
淡い花の色とか晴れた空とか。澄んだ空気や行き交う人々の希望に満ちた顔だとか。
愛しいものの多い春。ニヒリストもペシミストも、毒気を抜かれて調子も乗らず、ぼんやり泳ぐ淡水魚のようだ。
コーヒーショップで窓に面したスツールに座って、眺める風景はシェードのお陰で眩し過ぎずにすんだ。控えめな湯気を上げる無糖カフェオレの苦みを渋々と味わいながら、自分の選択眼の良さに安堵する。
『大嫌いだ。』
胸の内でつぶやく。萌黄色に膨らむ木の芽も、どこか同情心を含んだお前の微笑みも。穏やかな季節の中で、ただひたすらに癪に障る。
ろくな会話のない間柄、話す言葉にどれだけの意味があるのか。顔を合わせる回数ばかりが増えて、互いのことは知らないままだ。
それでどうして、親しげに笑いかけるのか。間に合うならば、他人に戻りたいところだ。
『嫌いなんだよ。』
面と向かって言えないのは、それがもたらす関係の終着点が、赤の他人ではなく、相手にとって私が、苦手な知り合いになってしまうからだ。それは私の感情だというのに。
お前の中から、私に関する記憶の一切合切が消えてしまえばいい。名前も、関係も、約束もすべて。
「コーヒーはブラックしか飲まない。美味しくないから。」
淹れたてのコーヒーを片手に、わざわざ私の隣に腰掛け、屈託なくこちらに笑いかける。自然と持ち上がる口角に、湧き上がるのは怒りか憎しみか、それとも他の何かなのかはわからない。
「そうなんだ。」
否定も肯定もせず、できるだけ優しく見える顔をする。他人行儀なハリボテの愛しさを取り繕って。そんな私を見て、お前が眉を潜めながらわずかに笑う。最近良く見る、憐れむような目の色。ああ、吐き気がする。
「たまには、正直になったら。」
お前の言葉に、乾いた笑いをカフェオレで喉へ流し込む。
『お前が嫌いなんだよ。』
淡い花の色とか晴れた空とか。澄んだ空気や行き交う人々の希望に満ちた顔だとか。まるでどれもがお前のようだ。
ここは狭い水槽の、生ぬるい水の中。私はお前の淡水魚。
「そうだね。」
毒の抜けた空っぽな言葉が、虚しくこぼれて泡になる。
【たまには】