菜な子

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いつも起こされる側だけれど、
たまには、と、早起きして
静かに寝息を立てる彼の元へと駆け寄った

でも、こんなに気持ちよさそうに眠っているのに
起こしてしまうのも忍びなくて、
結局、肩口を、
触れるか触れないかのぎりぎりのところで
ちょん、とつついただけだった

そればかりか、
あぁ、お布団いいなぁだなんて思って
いそいそと布団に潜り込んだ

ここまで来たらもうお分かりだろう

すっかり彼の体温と、
おふとんのふかふかさに絆された私が
彼が起きるまで大爆睡をかまして
折角早起きしたのに彼に起こされる羽目になることを


「たまには」

3/5/2024, 1:53:45 PM