『たそがれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
向こうから誰かが手を振ってるのが見える
たそがれどきの時間帯
日が落ちてきて顔が影になって全然見えないけれど、僕に大きく手を振ってくれるのは君しかいないって分かってる
誰そ彼時、彼は誰時、月の光に照らされてた真夜中
君が僕に手を振ってくれるのなら
僕はいつでも君に手を振り返すよ
たそがれ
嫌な気分で帰宅の道を歩く。
同僚の背中は見えてるのに、特に話すことも無いから一緒に歩くこともない。
不思議な距離感だと思う。
変な会社。
頑張りたいと思いつつ、頑張れないなと、そう思った。、
たそがれどき、君は悲しげな顔になる。
「どうして?」
と訊くと、
「あたしは耳が聞こえないから、あなたの口の動きや表情を見て何が言いたいのかを知れる。でも、この時間帯になると、暗く翳って見えなくなる。それがなんだか切ないの」
ゆっくり、僕にわかるように大きく口を動かして伝える君。声にならない声で。
手話を覚えようと懸命に頑張っていた僕だけど、たそがれには勝てないのか。
悔しいなぁ。僕たちは太陽の光が失われると、気持ちのやりとり自体が危うい。
でもね、と僕は思いなおし、君の肩を抱きしめる。そっと。
そして、
「暗くなったら、こうやって話をしよう。こうすればからだを通じて僕の声が響くだろう?」
微かな震えが届くといい。君に。
すると君はいったん身を離して「何を言ってるか、わからないよ」と首をかしげた。
でもどこか、嬉しそうに目を細めて。
僕は言う。宵闇を背負いながら。
「わかるよ、何をどう言ってても、基本、僕が君に伝えたいことは一つだから」
もう一度君を抱き締めて、
好きだよ。
そう言うと、僕の背に腕をギュッと回して君は泣いた。声を殺して。
それ以来僕は、たそがれどきは、そんなに嫌いじゃない。
#たそがれ
「声が聞こえる4」
家々の窓光り出す帰り道
ラッシュに物侘しさ差し込む
♯たそがれ
(たそがれ。)🦜
あのね。
すずめ、の間ではね。🦜
・黄昏の時間帯は、
逢魔が時。や
暮れ六つ時。
と、言って
とっても、危険で
危ない時間
なんだって。🦜
(理由は、知らない。)
「そんな、怖い時は
優しい、叔父さんの
お家に逃げ
込むんだよ。」🦜
✣叔父さんは、
食べ物をくれたり、
✣お家に泊めて・・。
くれる。🦜
【とっても、
頼りになる
人なんだよ。】🦜
『 あめ 』
夏が来た。
夏休みももう少し。
いくら誘ってもうんと言わない君が、
珍しくいいよと言った時は驚いた。
プールへ行こうと思ったけれど、この時期は人が多いからやめておくことにした。
代わりに、海へ行くことにした。
潮の匂いがする海風。
近くでにゃーにゃーと鳴く海猫。
時折、蟹や宿借が動いているさまが見える。
君が揺れた。
君の周りを舞う花弁がとても綺麗で、
でもどこか寂しげで。
きっと今まで1度もこんな所へ来たことがないんだなと思った。
砂。真っ白でサラサラしている砂。
君がせっかくの花柄ワンピも気にせずに寝転ぶものだから、思わず私も寝転んだ。
すぐ隣。
君が話しかけてきた。
もし、私がいなくなったらどうする?って。
でも、その時私はたそがれていたものだから、聞き取れずにえ?と聴き返してしまった。
君は、少し、苦痛で歪んだような顔を見せた後、なんでもないよと言った。
そっかと素っ気なく返したのが間違いだったのか、君は立ち上がって何も言わずに帰ってしまった。
こんなことになるなら黄昏なきゃよかった。
君を、帰らせるつもりなんてなかったんだけどなぁ
今度会った時にまたなにかお詫びをしよう。
そんな暗く見苦しい気持ちとは裏腹に、
空は真っ青に光り輝き、雲ひとつなく綺麗で、
晴れやかで、君に似ていた。
ベランダから煙草を吸う。
良くないと分かりつつもやっぱり吸ってしまう。
あの時、なんて言うのが正解だったんだろう。
私はまた黄昏ながら考える。
ふと、ぽつぽつという音がしたから、空を見上げてみた。
雨が降っていた。
雨は私を包み込む。
今日はもう、君のことなんて忘れた振りをして早く眠りにつこうと思った。
これでもかというほどに君の髪色に憧れて染めてブリーチしてを繰り返した髪。
君のようなブロンドになりたくて、何度も何度もブリーチしたけれど結局すぐに黒髪へ戻ってしまう。
少しパサついた髪は私の気持ちのように黒く暗く。
そんな髪をきつく縛っている青色のゴムをほどいた
でも、なかなか外すのに手こずった。
どこかで絡まっているみたいだ。
まるで、私が君へ向ける気持ちのように。
むかついた。もう今日はこのまま寝ようと思った。
その次の日から、きみをみることはなくなった。
たそがれは、ひどくつかれた色をしていると思う。
【たそがれ】
ホッと落ち着くひととき
グラスにたそがれ色の飲み物を注ぐ
ブランデーでもウイスキーでも
梅酒でもいい
水割りにしてひと口ふた口…フーッと息をつく
夜のひと仕事の前の儀式と言ってもいい
やっと涼しめになった夜風を浴びて
さてもうひとがんばり。
残りのたそがれ色の飲み物は
今日やることが終わったらご褒美にいただくとしよう。
〜たそがれ〜
たそがれ時 一番好きな時間
太陽が主張するわけでもなく
かといって 暗くなりすぎるわけでもない
なにかもの思いにふけるには
丁度よい
……最近、そんな時間がへったなぁ
色々ありすぎて
考える時間がなくなってる
閑話休題
たそがれ時の肌に感じる空気や
動物や昆虫の鳴き声とか
全部 忘れて謳歌したいな
「たそがれ」
薄暗い夕焼けの、影の色に染まる彼岸花。
迎えを待っているような、それともただ項垂れているような、そんな様子で黄昏れている。
彼岸花の咲く時期は、この世からあの世に亡き人が迎えられる。そのはずだけれど、今年はその時がなかなか来なかった。
亡くなった誰かを、誰かが引き留めていたかのように。
誰か?誰が?
私を置いていった貴方を引き留めようとしたのは誰?
あの長く暑い夏?それとも───私?
私もそちらに行きたい。
でも貴方は、彼岸花は拒むの。
彼岸花の茎には毒がある。
こちらに来る事を拒んでいるかのように。
綺麗な毒をその身に宿す。
たそがれ時は影を持つ。
誰が誰だかわからなくするような。
美しい影を世界に宿す。
影で何もわからない。彼岸花も、何も教えてくれない。
ねぇ。
貴方は誰なの?
この夕暮れに黄昏れる私は───誰なの?
たそがれ
時が戻るとき
心が落ち着く時間
どんなときでもゆっくりし心を落ち着かせる時間なのかな?
【たそがれ】
上手くいかなくても…
上手くいっても…
経験にすぎない
でも…
やっぱりたそがれたい時も
あるよね、
「たそがれ」
私の心の中は
たそがれています
薄暗がりで
姿がぼやけて分からない
私には今の貴方が
どう目を凝らしても見えないのです
もう、たくさん!!
″誰そ彼″
「誰ですか?彼は」
私には、貴方が誰だか分からない...
日が沈んでいく、たそがれ時
だんだんと暗くなる様は、
人に物寂しさを感じさせるもののひとつだろう
これから夜が始まるのだ
そんな中で私は、
寂しさとは無縁、周囲の薄暗さとは真逆の感情で、
軽やかに歩を進める
周りが暗くなっていこうとも、
私には一切関係がない
これから長い間会っていなかった友人と、
店で焼肉を楽しみながら
これまでのことや近況を語り合うのだ
たそがれに街が少しずつ暗くなっていくのは、
友人と会う約束の時間までの
カウントダウンのようで心がウキウキし、
夜だというのに私の心は真昼のような明るさだ
さあ、なにから話そうか?
向こうは何を話すだろう?
街は夜に染まっていく
たそがれ。
たそがれで
猫が歩いてるのが好き。
たそがれで
アイス食べるのが好き。
たそがれの
写真を撮るのが好き。
たそがれ時って毎日少しづつズレてくよね。
仕事終わりに明るい夏、暗い冬。
たそがれる様な気分にならない様に生活したいね。
(たそがれ)
たそがれ
想いはしても
巡っていく空の虹色
遠くを感じ
近くを捉えている
空への追憶
記憶は途切れて
夕闇へと沈む
月の輝きに夜空が佇んでいる
忘れてはいても、いつでもそこにいる
そこにいるから
ここにいられるんだと思う
55たそがれ
ふと
立ち止まる
今日1日
なーんにもなかったし
仕事も忙しかったけど
無事に終わって良かったなあ
そんな事を思う
たそがれ
時刻は6時
この世には存在しない筈のものと人が入り交じる時間帯
夕陽が眩しい
海の向こうへ落ちていく太陽の光が
今日はやけに眩しく感じた
目を細めながら歩いていると、
ふいに、誰かとぶつかった
「すいませんっ」
切羽詰まったように謝るその人の声を、
何処かで聞いたことがある気がする
知り合いなのか
確認しようとも、西日が強く顔が見えない
そんなことを考えているうちに
俺の無事を確認したその人は
「じゃあ」
と言って立ち去ろうとしていた
「まって、待ってください!」
大事な人だった気がした
好きだった気がした
ずっと一緒にいたい。そう思ったことがあった気がした
「あなたはー」
夕方6時
この世にはいない筈のものと人が入り交ざる時間帯
その時間のことを、
『誰そ彼』
と人は呼ぶ
たそがれ
上手くいかなくても…
上手くいっても…
経験にすぎない
でも…
やっぱり
たそがれたい時も
あるよね…