『たくさんの想い出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たくさんの想い出
命をもらって80年。
今日まで、命を燃やして生きてきた。
あとは、炎が消えるのを待つだけ。
参ったな、こりゃ。
何から手を付ければいいのか。
断捨離、断捨離と呟いてみるけれど
あまりにも多すぎるし
重すぎるのだ、僕には。
もし、綺麗に全部片付いたら
僕はどうなってしまうのだろう。
今更ながら驚いている。
僕の心の中の君が占める割合の大きさに。
僕は空っぽになってしまうかもしれないな。
君は少しでも持って行ってくれたのかな。
それとも全部置いて行ったのかな。
そんな事を思う内はまだ
片付けられそうもないな。
-たくさんの想い出-
この間、3ヶ月ぶりに妹の家へ行った。
姪っ子はようやくつかまり立ちが出来るようになっていた。
まだ1歳にも満たないけど、人見知りは一人前。
おもちゃで遊んでいても、ふと気づいた時に私の顔を凝視する。
「そのおもちゃ好きなの?上手だね」などと声をかけると、ぷいと母親の方に顔を向ける。
「仕方ないよね」と私そっくりの声で妹は苦笑した。
1時間半弱経過。
ようやく近くにいても怖がる素振りを見せなくなってきた。
そして、更に30分経過。
日が沈むからそろそろ帰らなきゃと思いながら妹と話していると、妹の足元に座った姪っ子が、私の方を見ながら拍手をしている。
⸺これは、私に拍手をしてくれってことか?
私は姪っ子の方を見て拍手する。
姪っ子、にこにこ笑う。
このやり取りが3回くらい続いた。
何これめっちゃ可愛いいいいい!帰りたくない!!
と、いうことがありました。
勿論、帰宅する頃には日が沈み真っ暗になっていましたとさ。
たくさんの想い出が、こんな風にきらきらした想い出ばかりという訳にはいかないけど、こういうことがあると生きてて良かったと思う。
#たくさんの想い出
先生から初めて怒られたのは小学校2年のとき。授業が終わってないのに勝手に紅白帽と雑巾をとっていって一人で誰も居ない静かな廊下をひたすらに磨いていた。その後に、おい、お前呼び出されてたよって友達から言われて教室に戻ると先生が真っ赤な顔をしていて。それでベランダに連れていかれて散々に説教を食らった。僕はもうしゃくりあげてしまってごめんなさいも言えないくらいにひくひくと鼻頭を動かしていた。先生が粗方のことを言い終わったふしで、その優しくも冷ややかな手で僕の頭をゆっくりなでおろしてくれた。その手が下へ下へと撫で下ろされていくのに同期して僕の中の罪悪がどんどん太っていって、しゃくりが時限爆弾みたいに早くなっていって、たまらなかった。その手を退けて先生は一人教室へと戻って行った。2分くらいたったあたりで先生は戻ってきて、口をお空けなさいと仰った。大人しく口をペリカンのように開けると先生は僕の口に小粒のレモン飴を放った。泣き止んだら教室に戻りなさい、あと飴のことは先生と君との秘密ね。そう言って先生は授業へと戻っていった。美しい想い出というのは時に美化されて蘇る失敗例だとかその時は苦しさに喘いでいた記憶についてのことが多い。ひとつひとつそれはかけがえのないものになっていくのだが記憶にはまるで鏡のくもりを拭うように美化されてその内容が頭の中でどんどん変貌していってしまう。そのレモン飴についての味。当時は酸っぱかったかもしれないし、異常に甘かったのかもしれない。でもその改竄されることのないその当時の記憶を辿り想像することこそ人間らしい想い出だと思う。
🍀たくさんの想い出
この3年間で沢山の想い出ができた。
忘れられない、忘れたくない大切な想い出。
最初は楽しくなかった学校生活も
今となっては想い出に包まれて
幸せで楽しい“想い出”になった。
もうすぐ卒業。
“想い出”となった日常を、残り少ない日常を
大切に、一日一日を過ごしていこう。
たくさんの想い出のうちに、これから忘れてしまうどれほどの時間が潜んでいるのだろう、でもそれは、きっと忘れるほど優しい想い出なのだと思うと、わたしはこの先の人生が楽しみでならない
『たくさんの想い出』
新しき恋はあるか求めて通うカラオケハウス
歌詞を間違えて貴女を見る
『たくさんの想い出』
母に抱かれながら食事をしている
自分が何を想っていたのか
母がなんと言葉をかけてくれていたのか
他に誰がいたのか
何を食べていたのか
何も思い出せない
それでも温かな気持ちは思い出せる
そんな、一番最初の想い出
新潟のゲレンデで父と共にソリに乗っている
自分がどんなウェアを着ていたのか
父がどんなウェアを着ていたのか
どんな寒さだったのか
何も思い出せない
ただ、青いソリに乗り、サングラスをした父がいて
とても楽しかったことは思い出せる
そんな、幼少期の想い出
小学校で友人と喧嘩している
何故喧嘩になり、殴り合ったのか
他に誰がいたのか
思い出せない
しかし、殴り合いをする興奮と痛み
その後、仲直りをしたであろうこと
その友人とはいまでも親友であることはわかる
そんな、少年期の想い出
海辺で女の子と座っている
どういう経緯でそこにいたのか
覚えていない
ただ、その子が初めて付き合った人で
それが切ない結末に終わったこと
その後の人生で交わることが無いこと
少しの胸の痛みがあることは覚えている
そんな、青年期の想い出
家で妻と喧嘩をしている
家の片付けをするとかしないとか
そんな些細なことが原因だ
いつものことだ
いい加減疲れを覚える
それでも仲直りし、一緒に夕食を食べた
申し訳無さと、少しの不満とが残る
そんな、昨日の想い出
たくさんの想い出がある
たくさんの想い出の一つ一つ
それらがいまの自分を形作っているのだろう
本当に?
この想い出はホンモノ?
もし、たくさんの想い出達が
全ての物が自分の脳が作り出した幻想だとしたら?
何が本当の想い出で、何が本当の自分?
誰にもわからない
僕にもわからない
虚飾の想い出
1年前___……。
「〇〇ー?」
「〇〇!」
「〇〇さーん」
みんなが私の名前を呼ぶ。
嬉しそうな表情で。
あぁ、みんなでバカ言いながら笑ったなぁ。
思い出そうと思えば、いくつもの思い出が蘇ってくる。
授業中だって、ふざけすぎて怒られたことは何度もあった。
でも。
その時の私は、無敵のように強かった。
怒られたってみんながいる。
恋だってした。
彼は、いつだって私に微笑んでくれた。
優しい笑顔で。
いつしかその愛は、重い愛へと変わっていった。
1番仲の良かった友達と喧嘩もした。
喋らなくなって、気も重くなった。
でも、いつのまにか仲直りして、笑い合える関係になっていた。
悪口を言われたこともあった。
自分で言うのもなんだけど、運動もできたし、そこそこ勉強もできる。
そして明るく、不細工ではなかったから。
それを妬むような人たちが周りにいることを知った。
全て、これは私の記憶。
ただ1年前のことを鮮明に覚えているという事実。
だけど、これは私にとって、ただの記憶じゃない。
思い出でもない。
全ての経験に、全ての人に。
私の全ての愛情がこもった。
『想い出』なの___……。
想い出と綺麗な言葉で飾れないよな記憶って、まあまあの頻度で襲ってくるよね。
え?どんな思い出かって?そりゃ、小学校のころ水着忘れて絶望したとか、テストの点があまりに悪くって恥ずかしかった記憶とかだよ。君だってあるだろ?
あやつらは夜に襲ってくるからたちがわるい!
睡眠妨害にも程があるよね。
あ、これは受け売りだけど、そゆときは毛布とかの感触に集中するんだ。
ようは、過去じゃなくて、「今、ここ」に意識を持ってくるってこと。
じゃあね!
たくさんの思い出
思い出の数だけ、年を重ねるけど。
良い思い出は、自分を助けてくれる。
苦しい思い出は、自分の糧になってくれる。
たくさん思い出の数だけ、想いと喜びとのアルバムを
たくさん、ありがとう。
卒業式を前に迎えた今
試合で勝ったあの笑顔
教室でバカいってるあの時間
高い場所から見たあの景色
すべてがすべて頭にある訳じゃないけど
ちょっとした思い出が
私の力であり 大好きな 日常
普段は忘れているけど、クラウドにアップロードされたたくさんの思い出たちを見て思い出す。
Googleフォトがランダムに過去を再生していく。
訪れた場所や食べたもの、一緒に旅した友達。。
その中で多くの写真に写っているあなた。
もうその笑顔を直接みることはないのだと思うと切なくなる。けれど忘れたくないため、未だに消せない写真たち。私はこの思い出を上書きできる日がくるのだろうか。そっとスマホを裏返し、今日という1日をどう過ごそうか考える。
想い出話を語り合い
それがまた想い出となる
たくさんのあなたが
わたしの中に積もる
/ たくさんの想い出
たくさんの思い出
今の自分を支えてくれる、「たくさんの思い出」。
自分は、今を生きるために、それらを手放した。
自分を形作ったものなのに、全くといって、頭に残っていなくて。
写真なり、日記なりで、何かしら残っていないと、思い出すことすらできなくて。
これはもう思い出とは、言えないのかもしれない。
それでもいい。
私は君の側にいる。
君のたくさんの思い出を作ろう。
私の代わりに、覚えていてほしい。
妻と一緒にテレビを見ていた時
俺のスマホから着信音がした。
画面をみると父の名前が書かれていた。
...父親から電話なんて珍しい。
そう思った俺は場所を変えて急いで電話に出た。
「もしもし,電話なんて珍しいね。」
俺が言うと父は焦ったように
「やっと繋がった!母さんが...母さんが倒れた!!」
俺にそう伝えてきた。
「えっ!母さんが倒れた?父さん今どこにいるの。」
俺は突然のことで父さんの言葉を
オウム返ししてしまう。
「今は病院で手術している。」
父のその言葉を聞いて
「すぐ行く。」と言って電話を切った。
妻に母さんが倒れたことを言うと妻も
「私も一緒に行く」と言った。
「えっ?大丈夫だよ。」俺が言う。
「そんなに手震えてるのに
運転出来るわけないでしょ?」
妻の冷静な声,心配そうな顔を見て。
俺は今震えていて,焦っていて,
冷静じゃないことを自覚した。
「ごめん。運転お願い。」
「うん。急いで準備しよ。」
妻のその声で俺は動き出した。
病院に着くと父さんは入口にたっていた。
「父さん!!」声をかけて駆け寄った。
「お久しぶりです。お義父さん。」
妻も父さんに挨拶をした。
「あぁ,久しぶり。」
「まだ手術中なんだ...。」
父の声は元気は無く母さんを心配しているのが
目に見えてわかった。
「そっか...。信じて待とう。」
俺は父さんに言った。
何時間もたってから手術室のランプが消えた。
「妻は...、妻は助かりましたか?」
父さんは医師に駆け寄った。
「残念ながら...」
その後の言葉は頭を鈍器で殴られたように
頭が真っ白になって聞こえなかった。
そして俺たちはある部屋に通された。
そこには目を閉じて冷たくなっている母がいた。
「母さん!!」
父親も俺も母さんの名前を泣きながら呼ぶ。
「お義母さん...。」
彼女もそう言って涙を流していた。
いつも呼んだら目じりに皺を作って
笑っているのに今日は覚まさなくて。
そこで母さんが亡くなったことを理解した。
父さんは魂が抜けたような
酷く悲しそうな顔をしていた。
今日は父さんを1人にしてしまうと
危ない気がして
まず実家に行って服を取りに行ってたり
必要なものを買いに行ってから
俺と妻が住んでいる家に帰ることにした。
妻は家に帰るとご飯を作ってくれてた。
以前彼女は母さんに料理を教わっていた。
今日は和食らしい。
母さんの味がして懐かしくて
父さんも俺も涙を浮かべなら
「美味しい...美味しい」と言いながらご飯を食べた。
ご飯を食べて俺と父さんはお風呂に入った
そのあと彼女は
「お義父さんお酒どうですか?おつまみ作ります。」
優しく声をかけていた。
「あぁ,呑もうかな。」
父さんのその声を聞いて彼女は
俺と父さんの前に酒を置いた。
「えっ。」
俺は声を出した。最近禁酒しているからだ。
彼女も知っているはずなのに。
「今日くらい呑んだら?
お酒の力をつかって色んなこと話しちゃいなよ。
お義父さんと。」
そう言って彼女はお風呂に行ってしまった。
「「乾杯」」
そう言って始まった。
父さんとの思い出話。
お酒が進むにつれて母さんとの出会いや,
俺が生まれた時のこと色々な話をした。
小さい時に行った旅行話,
懐かしい想い出は今でも鮮明に覚えている。
話が盛り上がって
お風呂上がりの妻が
懐かしい想い出話の聞き手になってくれて
ずっと昔の話や最近の話など色んな話をした。
結婚の挨拶をした時
父さんや母さんがどう思ったのか。
聞いたこともない話もあった。
最後は父さんも俺も泣いて終わったような気がする
家族のたくさんの想い出
父さんと母さんのような夫婦になって
たくさんの想い出を語っていきたいと思った。
─────『たくさんの想い出』
【たくさんの思い出】
たくさんの思い出を振り返ると
胸がいっぱいになって
幸せだったことも
苦しかったことも
全部含めて
楽しくて
そして
今のわたしがある
これからも色々なことが
あると思うけれど
頑張ろう。
一つ一つの想い出は
それぞれが 具材
たくさんの想い出を
グツグツと 煮込んで
一つの鍋になる
サムザム ヒエヒエ 外は寒い夜
グツグツ アツアツ お鍋食べよう
今夜の晩飯は お鍋だ
アツアツのお鍋で さぁ温まろう
一つ一つの想い出が
大切な 存在だ
たくさんの想い出が
互いの存在を認めて
一つの味を作り出す
サムザム ヒエヒエ 外は寒い夜
グツグツ アツアツ お鍋食べよう
今夜の晩飯は お鍋だ
アツアツのお鍋で さぁ温まろう
からだの芯まで冷やす 寒い冬
アツアツのお鍋 みんなで食べよ!!
サムザム ヒエヒエ 外は寒い夜
グツグツ アツアツ お鍋食べよう
今夜の晩飯は お鍋だ
アツアツのお鍋で さぁ温まろう
さぁさぁ温まろう…
#たくさんの想い出
―たくさんの想い出―
初めて貴方を見た時、私は違和感を感じた
クラスの…ムードメーカーって訳ではないけれど、
このクラスには絶対的に必要不可欠な存在で、
みんなが貴方を慕っていた
でも、クラスから取り出してじっくり見てみると、
近づきたくないくらい、一風変わった人で、
『自分の世界』を持った人
頭が良くて、想像力が豊かで、突飛的な発想が多くて
思考回路がちょっと理解しがたい
そんな貴方に惹かれた
心も頭も君のことでいっぱいになって、
帰ってこなかった
これが俗に言う恋ってやつなのだろうか?
いや、たぶん違うと思う
好きと言うよりかは、どっちかというと、
懐かしいって感じがする
授業中は授業をしっかり受けつつ、
貴方を意識してた
黒板を真剣に見る目や、
机に頬杖をつきながら目を細めて、
実に面白いとでもいうように
他の生徒の発言を聞くところ、
或いは、また別の生徒の的はずれな回答を
クラスのみんなと一緒になって笑うところ、
全てが懐かしいと感じたんだ
気づけば貴方を目で追っているって訳じゃない
意識的に君を観察していた
そんなある日、貴方の発言が気に掛かった
校外学習のしおりを配られた時のこと
「僕、ここ、行ったことありますね
幼稚園ときに行きました」
いつも通り、誰に対しても使う敬語
でも、気になったのは内容の方
しおりに書かれている行先…実は、
私も幼稚園児のときに遠足で行ったことがある
貴方は幼稚園の遠足とは別に行っただけだという
可能性も十分有り得る
が、幼稚園児の時に行った記憶を
なんとか呼び覚ましてみる…と、
居た、貴方が居た
紺色の体操服に並んだ6つのひらがなは貴方の名前
あまり親しくしていた訳ではないようだけど、
確かに居た、
私のたくさんの想い出の中には
しっかりと貴方が映っていた
だから懐かしく思ったんだ
頭の中のモヤッとした部分が、
スッキリと晴れていく感じがした
胸の中に張り巡らされた糸の絡まった部分が、
するりと解けていく感じがした
それから、月日は経ち、私は
私が1番大好きな想い出の中にも居た貴方
そんな貴方に惹かれていた
無意識に君を目で追っていた
黒板を真剣に見る目や、
机に頬杖をつきながら目を細めて、
実に面白いとでもいうように
他の生徒の発言を聞くところ、
或いは、また別の生徒の的はずれな回答を
クラスのみんなと一緒になって笑うところ、
全部が好きだと感じたんだ
たくさんの思い出があるはずだけど
全部は思い出せない。
思い出せないからもう忘れてしまったのかもしれないと
思っていたけれど、例えば匂いとか、音とか、空気とか
五感がちゃんと覚えていてくれて、時々突然に思い出を
呼び醒ましてくれる。
ぼくときみの場合でいうとね、
匂いは、やっぱり金木犀かな。ぼくたちが暮らしたあのアパートの角を曲がる時の匂い。少しずつ寒くなってきてさ、冷え性のきみの手が冷えはじめてさ、つないだ手のままぼくのポケットにつっこんでたよね。
音はさ、カエルの鳴き声だよ。笑っちゃうだろ。まだぼくたちが知り合ったばかりの頃、電話で話しててさ、ぼくの話し声の向こうから変な音が聞こえるってきみが言ってさ、「カエルの鳴き声だよ」ってぼくが言ったらさ、きみビックリしてたよね。あれからすぐにきみはそのカエルの鳴き声が響く町に引っ越してきてくれたね。
あとは、場所。空港とかさ、駅とかさ、ここに行くと絶対君のこと思い出すよーって場所がある。
でもさ、ぼくの五感の記憶だけじゃ足りないよ。
きみの五感のちからも貸してほしいよ。
きみがもう一回、この世界に帰ってきてくれないかな。
そしたらさ、絶対忘れないように全部ノートに書くのにさ。
“たくさんの思い出"