『すれ違い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
些細なものから大きな亀裂が入ってしまう場合もあるけど、乗り越えられたそこには大きな価値が生まれる。
この気持ち
どうすればいいのだろう
死にたい
という友人に
生きてほしい
という僕は
気持ちの奥では
友人と同じように思う事もある
この矛盾
どうすれば良い?
やはり
生きてほしい
というのが
僕の言うべきことだろう
しかしこれは
僕のエゴなのかと悩む
でも
たまに自殺してしまった霊が
僕にすがりついて
助けてほしい
と叫ぶんだ
この世界とあの世界は
隔たりがある
だから僕には
あの世界から
助けを求められても
救いきれないこともある
今僕と君は
この世界
生きている
自分の気持ちに
すれ違いがあっても
それを超越して
乗り越えて
今君と生きていきたいんだ
「決して諦めない君は強いね」
友人はそう言った
全然そんなことはないよ
弱くて脆い
すぐ諦めたい
やめたい
投げ出したいと
すぐに思う
だけど
もし僕に強さがあるなら
それは僕に
与えられた使命を果たそうとする
強い決意があるから
この決意を持って
今日も生きていく
すれ違い
今の香り、懐かしい香り
私が好きなハンドクリームの香り
時々 この香りのする人とすれ違う
そろそろ寒くなってきたし
乾燥してきたしハンドクリーム買いにいこう
大好きな香りの1つです
「なんで私に彼氏ができないと思う?」
なんて聞いてくるこの女は俺の幼馴染だ。
クラスは違うのに毎日昇降口のところで
待ち伏せされているため今日も一緒に帰っている。
「ねぇ聞いてる?」
彼氏できないのはなんでか問題は
もう聞き飽きた。
「知らん知らん。魅力が足りないんじゃない?」
なんて声をかけて
いつも通り体育館を見る幼馴染を待つ。
あまり知らないが綺麗な女子が居るらしい。
今日は体育館の中に入って見るみたいなので
俺も着いていくことにした。
綺麗な彼女が幼馴染の前をすれ違った時
「いつもありがとう。見てくれて。」
なんて声をかけてくれた。
幼馴染は特別なファンサもらっちゃった。と
感動していたようで
帰り道は綺麗な女子の魅力を
興奮気味に語っていた。
「あの子みたいに絶対なるわ!!」
なんて言っていたけど
きっと3日も経たずに終わってしまうだろう
明日はどんな話が聞けるのか
俺の帰り道は毎日楽しみになっている。
─────『すれ違い』
はぁ、とため息をつく。
久しぶりに仕事で大きなミスをして、その修正がようやく終わったところだった。上司は怒ったりしなかったが、大急ぎでやった修正に手一杯で怒る暇もなかっただけかもしれない。
外はすっかり夜が更けて、向かいのビルの光がよく見える。そこでなにが行われているのか知らないが、きっと私のように残業をしている人がいるのだろう。
明日謝罪に持っていく菓子を買って、今日は早く帰ろう。疲れたし、甘いものでも食べたい。
一人だけになった事務所からトボトボと歩き出す。もう他の部署にも人は見えない。こんなに遅くまで居残ったのは、繁忙期以外では久しぶりだった。
なんとなく戸締まりの確認をしながらエレベーターへと向かっていると、もう誰もいないと思ったのに一人、前からやってくる。
他部署の同僚だ。研修の時に同じグループにいて、そのまま時々話す仲になった。
まだ残ってたのか。じゃあ挨拶くらいしようか。
そう思って口を開くより前に、同僚からなにかを投げ渡された。
「あっ、えっ!?」
「おつかれー、戸締まりしとくから早く帰んなー」
すれ違いざまにそれだけ言って、同僚は私の返事も待たずに去っていく。その背中に辛うじてありがとうの声を届け、それからなにを渡されたのかを確認した。
手の中に収まっていたのは、ホットレモンの小さなペットボトル。少し熱いくらいの熱がじわりと手を温めて、疲労で体温が低くなっていたのだと教えた。
「……お礼する人増えちゃったな」
ペットボトルを開け、一口飲む。
甘い味の中にレモンの酸っぱさがあって、疲労に染み込む。温かさが体内に広まったのを確認して蓋を締める。
明日は気を取り直して頑張れそうな気がした。
・すれ違い
すっかり遅くなっちゃった。
真っ暗な廊下に、私の足音だけが響く。
高校三年、秋。受験生、真っ最中。
テスト期間でもないのに自習室で勉強に勤しんでいたのは、これが理由である。
帰りの電車では英単語を覚えよう。帰ったら数学の残りかな…
そんな思考しかできなくなっている自分に嫌気がさす。
ため息をついて、窓の外に目をやった。
校舎内となんら変わらない、夜の闇。
夜は結構好きだ。特に、淀んだ校舎から出た瞬間に飛び込んでくる、洗練された空気が好きだ。
かの有名な、「注文の多い料理店」のラストシーン。
店を出た旅人を迎えたのは、夜の闇だった。本当に、ホッとしたものだ。
そんなことを思いながら、なんとなく早足になったとき、足音が聞こえた。
前から誰か、来る。
幽霊だったらどうしよう、なんてアホらしい考えが浮かぶ。
立ち止まるわけにもいかなくて、私は俯きながら足を進める。
コツコツコツ…
その規則的か無機質な足音に聞き覚えがあって、私はふっと息を吐いた。
進路の、武田先生。
幽霊の次に、廊下ですれ違いたくない相手だ。安堵すればいいのか落胆すればいいのかわからなくて、私は俯いたまま百面相を繰り広げる。
口を開けば志望校を上げろ。お前の実力ならもっと上が狙える。そんなの知るか、と思う。
落ちたら責任とってくれるわけ?
浪人して、もう一年頑張ればいいじゃないか。
じゃあ、そのお金払ってよ。
そんな叫びは、言葉にならない。いつもこんなふうに俯いて、黙り込んでしまう。
「おお、落合か。こんな時間まで自習室か?」
黙ったまま頷く。やっぱり絡まれた。もう、放っておいてよ。
「ちょっと手、出してみろ」
はあ?手?さすがに叩かれることはないと思うけど。意図が読めなくて、私はおずおずと従う。
カラカラン
次の瞬間、ペンだこのできた手に乗っかっていたのは、かりんとうだった。そう。黒くて甘い、あのかりんとう。
え…?
「よく頑張ってるな。気をつけて帰れよ」
手を振って、武田先生は夜の闇に消えていく。お礼を言いそびれた、と思ったのは、ずいぶん経ってから。
外の闇は、やっぱり澄んでいた。
かりんとうなんかで餌付けされてたまるか、と強い意志を持って口に入れたそれは、泣きたくなるくらい甘かった。
すれ違いは
小さな、小さな…かけ違いの連鎖で
躓きもしない日常に
当たり前のようにあるコトだ。
触れ合うほどの、距離で
高速で行き交う電車のように。
向こう側に向かう沢山の人々など
誰も、知らない。
皆、窓の外を見ない。
スマホの中の呟きに魅入られている。
そこにも、興味や関心の意味などなく
…ふぅんと、すれ違いなのだ。
もちろん、私も。
【お題:すれ違い】
─すれ違い─
俺たち、何処ですれ違ったのかな。
え?最初から?はは、そうかもな。
まぁ、これでも笑い会って、慰め会って、
ここまで関係をズリズリと引き摺ってたからな。
すれ違いが起きてもおかしくないか。
…ん?どした?
金木犀…。確かに、いい匂いするな。
確か前の秋も、一緒に見てたっけ。
あ、やっぱり?そうだよな。
たのしかったなぁ…。
…え、マジで言ってる?
今年も、俺と行ってくれるのか?
…はは、俺って本当に、幸せだな。
じゃあまた明日。約束、忘れんなよ。
彼と彼女は同じ学校に通っていたが、いつもすれ違いばかりだった。彼女は彼に興味を持ち、彼に話しかけようと思っていたが、彼はいつも急いでいるようで、会話の機会を作ることができなかった。
しかし、ある日、彼女は彼と偶然同じクラスになった。彼女はその機会を利用して、彼に話しかけることができた。
彼は最初は緊張していたが、彼女の明るい笑顔に触れ、彼女との会話を楽しむようになった。やがて、彼女と彼は友達になり、一緒に過ごす時間が増えていった。
彼女は彼にとって、初めて自分を開放できる存在であり、彼女との時間は彼にとって貴重なものとなっていった。
彼女もまた、彼にとって特別な存在であった。彼の内面に秘められた思いや、彼の魅力的な一面などを知ることができ、彼女は彼に惹かれていった。
彼と彼女は、すれ違い続けていた運命を変え、お互いの存在を認め合うようになった。彼女の笑顔が彼を包み込み、彼の存在が彼女を温かく包んでいた。すれ違いから始まった二人の物語は、お互いを想う愛に満ちていた。
誰かと出逢いたい。
同じものを見ている、誰かと。
もしかしたら、今、すれ違った誰かが、その運命の人なのかもしれない。
家に帰ってその箱を開く。
あ、データの交換できてる!
今でもすれ違い通信やってる人いるんだなぁ。
『すれ違い』
【すれ違い】
深夜にいきなり僕の家を訪ねてきた君は、僕のお気に入りのクッションを抱えこんでソファで背中を丸めている。あまりにも頻度が高いので、こちらとしても対応に慣れきってしまった。不服そうに唇を尖らせる君の前に、ハチミツを入れたホットミルクを置いた。
「また喧嘩したの?」
問かければ堰を切ったようように、君の口から恋人への不満が噴出する。お互いにお互いを思いやっているが故の些細なすれ違いにしかいつだって聞こえないのだけれど、君にとっては深刻な問題らしい。適当に相槌を打ちながら、だんだんと涙声になっていく君の文句を聞き流す。
(何度も喧嘩して泣くくらい悲しいなら、とっとと別れちゃえば良いのに)
君たちは二人揃ってあまりに人が良すぎるから、衝突してしまうんだ。こんな仄暗い感情を抱いてしまう性格の悪い僕ならきっと、君とすれ違って泣かせることなんて絶対にしないのに、なんて。口には出せない想いを胸の中に持て余しながら、僕は今回も黙って君の側に寄り添い続けた。
言葉と行動もそれの意味をひとつにできないのかな?
そうじゃないから他の人とすれ違っちゃう
そもそも他の人が同じ考えかは確かめられないもんなー
んー それでも言葉もつかうし行動して確かめたくなる
伝わるかもしれない 届くかもしれない
その可能性があるから確かめたくなっちゃう
絶対に意味が一緒か確かめられなくても相手に伝える
これ?違う!じゃあこれ?そう!…かと思ったら違ーう!
みたいなやり取りが起きるかもだけど伝える
それでも一緒なことを考えてると思えたときが嬉しいから
だから傷つく可能性があっても人と話したい
そっちのほうがいいって信じてるから
すれ違いは2種類ある。
意図するのがあれば、意図しないこともある。
相手に興味がなくなればすれ違いが起こる。
すれ違いは自然に起きてしまうことではない。
相手を意識すればすれ違いは避けられるのかもしれない。
【すれ違い】
すれ違いって、ホラ昔のゲームであったじゃん。すれ違ったら、ゲームのアイテム交換できたり、キャラクター同士で挨拶できたりするやつ。
もちろんお互い知らないままで、多分一生話すこともない人と偶然すれ違うだけ。ゲームの中でちょびっとだけ、触れ合える。
──偶然。
ひょっとしたら、おれ、おまえとすれ違うことすらなかったかもしれないんだよな。
あ。ダメだ。
こんなん考えただけで泣きそう。
うん……ありがと。今はこうしていていい?
「すれ違い」
私はみんなと同じことができなくてどうしたら良いか分からなくて部活の雰囲気を壊したことがある。
同輩に謝るしかないと思って謝ったけれど同輩は謝ることをしてほしかったわけではなかった。
わかり合いたかっただけ、話し合いたかっただけ。
きちんと対等になろうとしてくれたのに私は応えられなかった。
これが私のすれ違い
「すれ違い」
すれ違う女子高生
すれ違うOL
すれ違…わない主婦…否、万引きGメン
問い詰める店長
悪態をつく僕
電話する店長
泣いて謝る僕
やって来る警察
連行される僕
すれ違う初恋の人
◤すれ違い◢
僕が君を好きだったとき、君には好きな人がいた
君が僕を好きになってくれたとき、僕にはもう恋人がいた
きっとずっと、交わらない運命
ポストを開けるのが毎日の楽しみだった
100均で浮かれることがなくなった
今日も私は郵便ポストを通り過ぎる
片思い
僕とあなたはすれ違う
あなたは僕とはすれ違わない
綺麗な花には気づくけど
道の石には気づかない
※すれ違い
すれ違いのアレコレ!
すれ違う回数は
人によって異なる
すれ違いは
予期せず始まることがある
すれ違いは
なんとなくはしまることもある
すれ違う前は、
すれ違いで終わるとは思わないことが多い
すれ違っている時は
すれ違っていることに気付いていない
すれ違ったことは
すれ違ったあとから気付く
すれ違いは、
現実の距離と関係なく、起こりえる
すれ違いは望んでいないが
すれ違うことだけでも願うことがある
すれ違ったあとに
振り返っても、もうそこには誰もいない
すれ違いは、
生活を彩る
まー