『さよならは言わないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
じゃあな
また明日
バイバイ
さようならに相当する言葉は結構あるが、実際に「さようなら」と言って別れたことはない。さようならって、自分ルールで別れのレベルがコッテリ濃度の時にしか使ってはいけない感がある。
それに対して、とても使いやすくて丁寧な言葉がある。
それは「お疲れ様でした」。
この言葉には、労いの意味と相手への敬意とあっさりとした別れの挨拶の三つの要素が盛り込まれている。
自分的流行語大賞である。
「ちょっと待って!まだ言いたいことがあるの。」
何だよこの女。ダルいな。
「今までのことは全部私が悪かった。ほんとに
ごめんなさい。颯君に何されても嫌いにならないし
ずっと好きでいるって言ったのに裏切って
ごめんなさい。これからは絶対颯君の言うこと聞くし
否定もしないからもう一回だけ私にチャンスを
ください。これが最後のお願いです。
ほんとにお願いします。」
何だよこいつ。もうこの台詞聞くの何回目だと
思ってるんだよ。いい加減聞き飽きたわ。
もう軽く見積もっても数十回は聞いたぞ。
変わる気ないだろ。
「お願いします。私絶対変わるから。今回も
許してください。私のこと捨てないで。」
もうはっきり言うしかないか。
「もう無理。お前ダルい。お前以外にも女なんか
腐るほどいるんだからお前のこと捨てるわ。」
「やだ。だめ。捨てないで。私とさよならしないで。
さよならは言わないで。」
「もういい黙れ。最後に一つだけ言わせて。
お前の名前何だっけ?忘れちゃったわ」
さよならは言わないで
ねぇ、ママ
さよならは言わないで
「はいはい。学校、遅刻するよ」
ねぇ、パパ
さよならは言わないで
「部活ないなら、夜、肩揉んで~」
ねぇ、ワンちゃん
さよならは言わないで
「わん。ん?、ワン!ワン!」
ねぇ、妹よ
さよならは言わないで
「うっるさい。さよーならー」
ねぇ、おばあちゃん
さよならは言わないで
「ありがとう」
左様ならは
それならば仕方ない、の意味
おばあちゃんの病気は
必ず治せるから
緩和ケア病院に行くって
言わないで
「おねがい。」
「さよならは言わないで」
私がいいって言うまで
さよならは言わないで
心の準備なんて
一生出来ないから...
私がこの世界から
消えてしまう直前まで
絶対に
さよならは言わないで...
こんなにもあっさりと別れが来るとは思わなかった。
一番の友達が両親の転勤により急に転校するなんて漫画やドラマだけの話でまさか身近に起きるなんて思わなかった。
「急だね」
「急なんだよ」
いつものコンビニに寄って、ジュースを買って駄弁るのも今日が最後だ。
小学校からの友達である彼女と話すのは今日が最後になる。もちろん、伝えられてから猶予は多少あり、思い出も沢山作ったが、それでも別れとなると寂しい。
隣の彼女を見る。いつも甘いミルクティーを買っている彼女は変わらない。だが、明日にはもういない。いつものコーヒーを飲む。変わらない味がした。
「もうちょっとこの街にいたかった」
「向こう、何もないの?」
「コンビニもねぇ。映画館もねぇ。もちろんおしゃれなお店もねぇ」
「どこの秘境に行くの?」
軽口に彼女は笑う。彼女の行く先はもうすでに知っている。確かに田舎だが、夏には泳ぐのに適した綺麗な川が流れていたり、すぐ近所には惣菜が美味しいらしいと口コミサイトに書かれていたそこそこ大きな地元スーパーがある。少し電車を行けば、大きな街に出る。何よりWi-Fiはしっかり通っている。もうテレビもない電話もない田舎はもうどこにもないかもしれない。
最後の日だと言うのに、いつもと同じ他愛のない話をしていると、帰る時間になった。
ゴミをきちんと捨て、自転車に乗る。
ここから別れて、それぞれに帰る。これも最後。
自転車に乗った彼女が振り返る。
思わず、別れの言葉が出そうになったが、それはないと、飲み込んだ。
さよならなんて、言わない。
だって私達は繋がっているから。
「またLINEしようね!」
「向こう行っても電話するねー!」
スマホにより、私達はどんなに距離が離れていても瞬時に連絡が取り合える。また交通手段を駆使すればいつでも会える。今生の別れではないのだ。また会える。いつでも声が聞ける。いつでも話せる。
さよならではなく、またね。と。
私達は挨拶をして別れた。
寂しさなどは浮かぶ暇などなかった
『さよならは言わないで』
俺の好きな人が引っ越してしまう。
彼女は出発直前に「さよなら。今までありがとう」と言った。
けれど俺は否定した。
「さよならじゃない。またね」
'さよなら'だともう会えない感じがするから。
またね"だときっとまた会える。
だからさよならは言わないで。
俺が「またね」と言うと彼女は「うん!またね!」
涙を流しながら笑顔で言った。
そして彼女は出発した。
きっとまたどこかで会える。
氷雅
Don’t say goodbye.
I was fired from my job.
I can’t work.
I have no money.
I have nothing.
But I have a wife.
Only my wife understands me.
Because I must not lose her.
Why… what did you say?
Goodbye to you?
さよならなんて言わないで。
仕事をクビになりました。
働けません。
お金がありません。
何も持っていません。
でも、妻がいます。
妻だけが僕のことを理解してくれます。
彼女を失うわけにはいかないからです。
なぜ…何て言ったのですか?
僕にさよならを?
さよならは言わないで
わたくし、ロンドンが大好きなんです。
昼は活気があるのにどこか落ち着いていて、
夜は優雅さと明るさを表すように美しいですわ。
わたくし、ロンドンが大好きなんです。
ロンドン塔が花火を背景に、
凛々しく建っているのを想像すると心が弾みますわ。
わたくし、
ロンドンが大好きなんです。
あなたと出逢えたロンドンが
大好きなんです。
ほんとうに
ほんとうにね
さよならは言わないでね
日本語で言ったら、寂しくなるから
明るく英語でお願いね
goodbye.って
『さよならは言わないで』
道中に左右に道が別れてその間に看板が立てられている。
「どうやら、僕らはここまでのようだね。」
看板の行き先を確認した仲間が伸びをしながらつぶやく。
俺たちは目的までの道中が同じで
一時的に仲間になって旅をしていた。
遺跡を巡ったり途中の街で飯を食ったり
パーティメンバーのような仲になった。
これからもっと2人で面白いことと
出会うんじゃないかと内心期待していたが...
俺たちを分ける道がついに来てしまった。
「ここまで長いようであっという間だったね。」
看板の近くで休憩を取りながらだべる。
半年ぐらいだろうか。1年の半分というのは
本当にあっという間だった。
「せっかく仲良くなったのになあ...寂しくなるが
お互いの目的を達成するには仕方ないな。」
「だね。もしかしたらまた出会うかもしれないけど。」
それもそうか。と返しながら空を見上げる。
仲間というのも悪くないかもしれない。
そう思わせてくれるような仲間でよかった。
休憩はあっという間に終わり、出発の時間になった。
「じゃ、お互い頑張ろうか。」
「あぁ、ありがとな。また。」
うん、またね。
手は振り来た道を振り返らず歩き続ける。
またどこかで出会えるだろう。
不思議とそう感じるからさよならは言わなかった。
語り部シルヴァ
さよならは言わないで
心の中で言うさよなら
次の一歩のためだから
さよならなんて
ただの合言葉
本当のさよならはもっと前に
あったんだと思う
さよならなんてたったの4文字の、ありふれた言葉で別れたくない。
言う方は4文字だけで言いやすいのかもしれないけど、言われた側はなんだ、それだけかと呆れてしまう。
変な言葉になってもいいから、どこか別の言語の様なもので、さよならして欲しい。
まぁ、さよならするならだけどね。
本当は、さよならなんて、したくない。
今日のお題
╭━━━━━━━━━━━━━━╮
さよならは言わないで
╰━v━━━━━━━━━━━━╯
「さよならは言わないで」
君が「さよなら」って言うたび、
私の心が急にサバンナに放り込まれた気分。
暑すぎて、何も考えられなくなっちゃう。
だってさ、君のいない世界って
ちょっとしたパズルが欠けてる感じなんだもん。
君といると、
毎日がどこかでドッキリを仕掛けられてるみたいで、
飽きる暇がないんだよね。
だから、「さよなら」なんて言わないで!
せめて「また明日」って言って、
私のハートにもう一発ギャグを投げてくれ!
君がいないと、
生活が突然シリアスドラマになっちゃうから、
やっぱり君にはコメディアンとして
私のそばにいてほしいんだよ。
さよならは言わないで欲しい
そんな事を瞳で訴える末期癌の叔父
江戸時代の言葉でさよならは
「左様なら」さようならば、これでお別れを意味する
いやだよ
私はまだまだ叔父さんにたくさんの用があるんだよ
いかないで
そんな言葉を飲み込んだまま2ヶ月後には
叔父は亡くなった
私は大人なのに葬式で1番泣いた
私は今でも叔父にさよならを言えていない
「さようならは言わないで」
たとえ、大切な人とはなればなれになっても、
今までできていたことができなくなっても
私が私であることは揺らがない。
あなたが大切であることも変わらない。
寂しさと心細さは残るけれど
それらも大切な人からもらったものだ。
全力で泣いて、ゆっくり受け入れていくよ。
だから、さようならは言わないで
「またね」って言ってくれてありがとう。
さよならは言わないで
貴方に別れを告げられるくらいなら私が別れを告げます…。
だから___________
さよならは言わないで
いちいち
わざわざ
別れを言わなくても
言われなくても
去っていける
そんなことの方が多い
私はあまり気にもしてない
別れは特別ではないから
いつかは別れ離れるのが通常
さよならは言わなくても
さよならが出来る
別れて時間が経てば理解は出来なくても
納得が出来るくらいには落ち着くはず
アンタのせいで。
親友「私、彼氏出来たの!」
私「え!おめでとう!」
親友が最近彼氏が出来たみたいなの。
ちょっと前に無自覚天然タラシの男に片思いしてて、傷付いてしまった事があったらしいから、私からして新しい恋が進展したのは本人より嬉しく思った。
親友「応援してくれてありがとう!」
私「全然良いの良いの!!代わりに幸せになれよ!」
親友「ありがとう〜!」
普通に可愛いし、一途だし完璧の彼女じゃん!
私は親友のカップルが一生続くと思ってた。
私「何でそんな事をしたの…!!??」
橋本「俺は何もしてないけど?彼奴が勝手に俺に惚れただけじゃん?」
放課後、私は見てしまったのだ。
親友があの無自覚天然タラシに抱き着いているところを。見たくも無かった。
親友はきっと、このクソに惚れてしまったのだろう。
私「最低…あの子は一途に彼氏を想ってたのに!!何で思わせぶりなんかしたのっ…!?」
橋本「知らねぇよ。俺には関係の無いことだ。」
そう言って、私の目の前に立つクソは、感情的になってしまっている私にゆっくりと近付いてきた。
私は思わず顔を顰めた。
橋本「俺はすぐに惚れる馬鹿とは付き合いたくは無いんだよ。」
私「だからって…!!」
橋本が私に近付いてくるから、私も後退りをしていたけれど、とうとう壁に当たってしまった。
橋本「難しい性格だなぁ、相変わらず。」
私「触らないで……」
頬を撫でるように橋本は触ってきた。
此奴は顔の良さと、身長、頭の良さ、運動神経の良さで数々の女の子達を引っ掛けてきたのだろう。
橋本「あーあ……振られちゃったなぁ。」
私「私はアンタが憎いのよ。親友をあんな目にして、自分には関係無いとかほざく所が嫌いなのよ!!」
橋本「ふーん。」
この「女/男」には唯一勝てないと思った。
さよならは言わないで
またねって言って
終わってしまうから
お願い
さよならは言わないで
また会いたい
また会うことはないのだとしても
次がないさよならは告げないでいて
次がないのだとしても
信じることは自由でしょう?
彼はさよならを言わないで、遠くへ行った。
君はさよならを言いながら、そばにいる。
それらが嬉しくて、辛くて、柔らかかった。
題:さよならは言わないで