この道の先に』の作文集

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この道の先に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/3/2023, 2:18:21 PM

#この道の先に

もう何もしたくない。
誰もいないところに行きたい。
ただただ自然豊かなところに行きたい。

その一心で電車に飛び乗って、一日中乗り継ぎ続けた終点。山の中のこじんまりとした駅に着いた。無人駅。かろうじて設置されている改札機はICカードに対応していない。これでは無賃乗車になるのでは。どうやって運賃を支払えば良いのだろう。そう思うけれど周りには木しかなくて、人らしき影は見当たらない。

ごめんなさい、と呟いて駅舎を出る。時刻は午後7時半。夏とはいえ日没の時刻は過ぎていて、まだかろうじて山際は明るいが、じきに暗くなる。明るいうちに、と集落を目指して歩くことにしたけれど、こんな田舎では集落に着いたところでもう店は閉まっているだろう。最後の乗り換え駅のコンビニでおにぎりを買っておいて良かったと思う。

海苔をパリパリと言わせながら、駅から伸びる小道に沿って歩く。道は少し傷んでいるとはいえ舗装されているので歩きやすい。1日の大半を座席に腰掛けて過ごしていたものだから、歩くたびに感じる衝撃が快い。足は前へ前へと進む。あとどれくらいで集落に着くだろうか。

そんな期待感でワクワクしていたのも完全に日が暮れるまでのこと。ぼんやり明るかった山際まで真っ暗になり、空には無数の星が瞬いている。だからと言って道を明るく照らしてくれるわけではない。誰からの連絡も受け取りたくなくて電源を切っていたスマートフォンを起動する。メールの通知は無視してライトを付け、ついでにマップを起動する。圏外ではない。だがGPSがバグっているようで、立ち止まっているのに己を示す青丸は一向に場所を定める気配はない。駅名から現在地を調べようとするが、疲れ切った頭は降りた駅がなんという名前なのか早々に忘れてしまった。

諦めて歩き出す。舗装された道がある以上、集落には繋がっているだろう。どこかに民家はあるはずだ。電波も一応入る。ただ、自分のいる場所がわからない。

(遭難)

嫌な2文字が頭をよぎる。道が続いている以上、遭難ではない。遭難ではないはずだが、歩いても歩いても一向に建物は見えない。見えるのは木と星ばかり。焦りが募る。思わず走り出したが、毎日デスクワークの日々だからか1分も連続して走れない。息が切れて立ち止まる。荒い息のままヨロヨロと歩き出す。一刻も早く街灯の光が見たい。己のスマホ以外の人工的な光が見たい。しかし、歩けど歩けど一向に建物は見えない。この道の先に本当に集落はあるのか。自分は山に向かって歩いてしまっているのではないか。それとも狐か狸に化かされて同じところでひたすら足踏みしているのではないか。じんわりと目尻が湿ってくる。どうしたら良いのだろう。

そう思っている時だった。ぼんやりと黄色い光が見える。

「へ?」

ぼんやりとした光はふわふわと浮遊したり、時に俊敏に動きながら、付いては消えて、付いては消えてを繰り返す。光に吸い寄せられるように駆け寄ると、一斉に光は消えてしまった。

「え?」

呆然として立ち尽くす。再び荒くなった呼吸をどうにか沈めよう深呼吸を繰り返す。そのうち光がまた点滅し始めた。呼吸音が落ち着いたからか、耳を澄ますとサラサラという水の音が聞こえた。

「川……蛍……」

道の先にあったのは蛍の群生地だった。清流のせせらぎに合わせて踊るかのように、無数の蛍が弧を描く。街中では絶対に見ることができない光景。まだこんな場所が日本にもあるのか、と息を呑む。そして座り込んだ。時刻は午後9時。1時間半も歩いた足は重い。もう歩きたくない。ここで丸一晩、蛍を見て過ごそうか。

そんなことを思ってぼんやりしていると、遠くからエンジンの音が聞こえた。数秒後には背後からヘッドライトで照らされる。

「はい!ここが蛍狩りの場所です!今の時期は圧巻ですよ〜無数の蛍が飛び交います!……で、何してるのあなた」

運転手の人が訝しむように、それでいて心配するかのように顔を覗き込んできた。バンから降りてきた乗客からも不思議そうな視線を感じる。目の前が歪む。

「ま……迷子、です」

震える声で答えるとあまりの情けなさに涙がこぼれ落ちる。運転手は驚いたような呆れたような声でアラァ、と行ったあと「泣きなさんな、バンにはあと一人乗れるけ、一緒に宿へ行こう、ねぇ?」と声をかけてくれる。うんうんと頷けば、安心したように運転手は息を吐いた。

「この道の先に行かんでよかったよ。この奥は山で、墓場しかないかんね」

7/3/2023, 2:17:59 PM

この道の先に
何もなくとも
進める限りは行くしかないのだ

人類よ

並走してきた多くの種は
脱落し
いつか私たちも歩みを止めるのだろう

その時が来るまで

この道の先に
たとえ何もなくとも

7/3/2023, 2:16:53 PM

『この道の先に』



家出をした。
両親から入学祝いに買って貰ったスーツケースに最低限の荷物をつめて、履きなれたローファーを履いて深夜2時、家を出た。

私の両親はとても優秀で父は教授、母は銀行員だ。だからなのか、成績にとても厳しい。

学年3位以内に入らないと長時間説教をされる。

学年3位以内に入らないと約立たずだと罵られる。

学年3位以内に入らないともっと努力しろと怒鳴られる。


でも。


学年3位以内に入ると当たり前だと言われる。

学年3位以内に入るとやっと役に立ったなと言われる。

学年3位以内に入るとお前の価値はこれだけだと言われる。



そんな暮らしはとてもつらかった。



家を出よう。

ある日ふとそう思った。いや、何回も思ったことがあるけれど、ここまで強く思ったのは初めてだった。
多分、限界が来ていたのだと思う。

だから私はみんなが寝静まった深夜2時、家を出た。


外は真っ暗で道の先もよく見えない。
歩き慣れた道だけど、何かが吹っ切れたからなのか、何処か違う気がした。

この道の先に何が待っているかはわからない。
だけど、縛られる人生はもう飽きた。

私の人生は、私の道は、誰かに縛られていいものじゃない。

強くそう思った。

「よし、行こっ」

私はそう呟いて歩き出した。

7/3/2023, 2:15:07 PM

この道の先に

この道の先に何が待ち受けているのかなんて、とうの昔に知っていた。始まる前から決まっていたことだ。だから後悔なんてしていないし、傷付いてもいない。これで終わり。終焉。とどのつまり、さよならだ。

7/3/2023, 2:13:10 PM

「この道の先にあるものとは」
と考えた時あなたは何を思い浮かべますか?
私は得の知れない恐怖を思い浮かべてしまいます。
私と全く一緒だったという方いますか?
きっといないでしょう。
例えば
就活やバイト探し中、中々自分に合った所が見つからない。見つかっても受からない、受かったとしても。
この仕事をずっとしてて人生豊かになるのか、自分の為になるのか。
その他にもたくさんあると思います。
無いとおかしいのです。
人間いや、生きている生物1人1人が違うと思います。
近い物はあると思うが100%一緒な物は無いのです。
近くても99.9%であって100はない。
何か一緒で何か違う、全て一緒だと思って気づかないうちに視野が段々狭くなる
3択だった問題が2択になり最後1択になる。
これは道も一緒であって全く一緒の道に行くことはないのです。
この先にあるものはみんな違う。
途中一緒であっても道の最後は1人。
これは今回のテーマに関連することだと私は考えています。
これもまた一つの道、文章を書くこと。

7/3/2023, 2:06:03 PM

「歩道の先、サイクリングロードの先、ロードマップの先、柔道茶道等々の先。『道』にも色々あるわな」
その計画の先には云々、信じた道の先には云々。なんか壮大な物か書けそうで、己の頭が固いゆえに無理。
某所在住物書きは19時着の題目を見つめて言った。
「……そういや今でも、ナビを信じて進んだ道の先が難易度エクストリームハード、なんて例とか」
いや、俺は経験、無いことにしとくがな。物書きは過去の「『道』路案内」のその先を思い出し、物語にできないかと画策するも、結局挫折してため息を吐く。

――――――

変な夢を見た。
都内の別の区。夜。私の職場の先輩が、私の知ってるより数年若いくらいの姿で、大きなキャリートランクひとつ持って、全力で走ってる。
視界の端にはテレビクルーみたいに、「5月30日22時投稿分参照」ってカンペ持ってる、二足歩行の不思議な子狐。多分この子は別にどうでもいい。
ともかく、若先輩だ。私の知らない、夢の中の先輩が、すごくリアルな夜道を走ってる。
この道の先にあるのは駅だ。地下鉄だ。

風みたいにICカードをタッチして改札抜けて、多分終電に飛び乗って、座席に座って。息を整えてキャリーを抱きしめる先輩は、夢の妄想の賜物と言える。
それから、それから先輩は――

「お客様、お乗りの列車、終点です」
……しゅうてん?
わたし、「どこ」で、ゆめみてるんだっけ?


「――わっ!ごめんなさい降りま!……す?」
「降りる必要は無い。職場の中だ。相当お疲れのようだな寝坊助さんめ」
「へ、……へ?」

お客様、終点ですよ。
確かにハッキリ聞こえたその声で、一瞬にして「乗り過ごした!」って起きた。
心臓がバックバックいってる中で、周囲を見渡すと、そこは帰りのバスの中でも列車の中でもなくて、自分の職場、自分のデスク。現代の年齢まで戻った先輩が、ちょっと心配そうに私を見てる。
時計を見ればもう終業10分前。太陽が少しだけ、傾いて見えた。

「係長には、『具合が悪そうだったので敢えて寝かせている』と言ってある」
先輩が言った。
「お前の今日の作業なら、私が分かるものだったから消化しておいた。ミスは無いと思うが、万が一出てきたら、『先輩が勝手にやった』と言っておけ」
月曜早々居眠りとは。先月の疲れが残っているのか?
先輩はため息を吐きながら、USBメモリを、私が本来今日終わらせる予定だった作業が入ってるだろうメモリを、私に差し出した。

「ごめん」
「大丈夫か?ストレスが溜まっているとか、自分のキャパ以上の仕事で眠れていないとか?」
「それはちょっと有るけど、私より先輩の方が仕事もストレスも多いでしょ」
「私と比べるな。特にストレス耐性は人それぞれだ。お前にとってデカいストレスが続き過ぎるようなら、本当に、一旦休むなりいっそ転職を検討するなりした方が良いと思う。……無理して体と心を削ったところで、その道の先は崖とか滝とかだぞ」

ほら。ひとまずコレでも飲んで目を覚ませ。
事前に準備してくれてたっぽい、小さな缶のアイスコーヒーを、先輩は渡してくれた。
「ねぇ、先輩……」
昔、キャリー持って終電に飛び乗ったことある?
私はなんとなく、自分の夢のシチュを先輩に聞こうとしたけど、
「……なんでもないや。気にしないで」
完全自前の妄想の、フィクションを先輩に真顔で聞くとか絶対寝ぼけ案件だから、やめといた。

「?」
先輩はそんな私の顔を見てキョトンと首を傾けた。

7/3/2023, 2:04:50 PM

アナザー



妄想と空想の間に現実が通り

揺れ動く世界はさざなみのよう

いずれ振り返る時が来たら

その水面に映る景色には

いつか目指した晴天が広がる

たとえ忘れてしまっていたとしても



※この道の先に

7/3/2023, 1:57:29 PM

この道の先になにがあるの
同じ風景 同じ匂い
唯一信じた君は遠く遠くの空
寂しいと呟いてみたって
街の喧騒に消されておわり

「お前も母親に似るんだ」って
むかしに兄は言ったけれど
その言葉を思い出して時折泣くくらい
自分の中身に嫌気がさしてる
それを言ったあなたにでさえ
きっと似ている自分がこわい
とどのつまりみんなきらい
自分を含めてみんなこわい

この場所に留まる意味をぐらぐら
沸騰した頭の中の底で考えている
碌なこと考えられない理由は
最近の天気のせいにしてしまえ

7/3/2023, 1:56:01 PM

この先に何があるんだろう

ただ期待されて、期待が外れたら捨てる
そんな連鎖がずっと続いている

誰かに頼ることも、相談することもできない

でも私は私の道に進む
誰にも支配されない、この先の幸せな道に向かって






【この道の先に】#17

7/3/2023, 1:52:39 PM

あるところに、毎日山道を歩いている人がいました。
晴れの日も、曇りの日も、雨の日も。
毎日決まった時間に歩いていました。

とある雨の日、その人はスキップで道を進んでいました。水溜まりがあるにも関わらずバシャバシャと、しかしカッパを着た背は楽しげでした。

何があるんだろうと不思議に思った私は、その人のあとをついていきました。

雨足が強くなる中必死に追いかけると、カッパを着た人は、崖の前に立っていました。

そして振り返ると「ずっと私のことを見ていたでしょ。変わった行動をすれば、尾行してくれると思ったんだよ」と言いました。雨音で気が付かれないかと思っていましたが、こんな雨の中に山を登る人は他にいないようです。まんまとスキップに騙されてついて行ってしまいました。

「私のことをどこまで知っているかなんて関係ないよね。」そう言ったカッパを着た人は、スキップで私の方に近づきます。

なにか違和感を感じます。近づかれて分かりましたが、女であるにもけど変わらず、カッパを着た背格好は恰幅が良いのです。これはなにかあると思い、後退ろうとしましたが動けません。いつの間にか目の前にいて抱きつかれていました。そして、グサッと後ろから何かで刺されたようです。

「どこまで知ってるかなんて関係ないよね」という声がかすかに聞こえます。私は彼女のことを毎日見ている以上のことを知りません。人を刺すなんて。
助けを呼びたいですが、この雨の中ではきっと人は通らないでしょう。何度も痛みを感じ、やがて立っていることもできなくなると、彼女は私から離れていきました。

スキップをしていたのは、やっと私を殺せると思ったからでしょうか。彼女は去る時も再び私の元に来る時も、軽い足音でした。ゴロゴロという音も聞こえます。

「よいしょ」という掛け声とともに引きずられる体。
ここの場所を考えれば目を開けずとも分かります。崖から落とされるのでしょう。

浮遊感。

もはや痛みはわかりません。
最後に力を振り絞って目を開けると、そこには骨がありました。
そして手放す意識。
もう雨音さえ聞こえません。

誰か知らないこの骨と、私は共に過ごすしかないようです。

#この道の先に

7/3/2023, 1:51:10 PM

光がある。
闇がある。
二手に分かれている。

その先に待っているものは、見ての通りだろう。

光なら幸せ、闇なら苦しみ。

多くの人は光を求めるだろう。

だが私は、あえて闇を取る。

どんな時でも、耐えられる力をつけられるように。

真正面から受け止める姿勢を磨くために。

私は闇を取る。

〜この道の先に〜

7/3/2023, 1:46:13 PM

【短歌・錯覚】
この道を真っ直ぐ歩いたその先は
僕と君だけのミニチュアの世界
            -斎宮宗・影片みか-

(この道の先に)

7/3/2023, 1:43:26 PM

この道の先に、
あなたが待っているとしたら。

若くして逝ったあなた。
天寿を全うして逝ったあなた。
私と入れ違いで逝ったあなた。
私が生まれるより先に逝ったあなた。

いつか訪れる死も、怖くは無い。

7/3/2023, 1:40:55 PM

この道の先に


この道の先に、果たして未来はあるのだろうか。
一寸先は闇のようで、深い霧が立ち込めるみたいに何もわからなくて。ただ道なき道を歩きながら、歩いてきたところを道にしていくんだ。
何が起こるか、なんて誰にもわからなくて、誰も知らなくて。
それでも、その先が素敵で幸せなものになることを夢見て。
今日もその一歩を踏み出すんだ。

7/3/2023, 1:38:09 PM

この道の先に貴方がいる。
いつも私の先にいる貴方。
絶対に追い越す。その日まで待っていろ
私は、走っていくからな!

#隣じゃなくて前を歩む君へ
#追い越してやる。
#希望。

7/3/2023, 1:36:10 PM

この道の先は、、
何があるのかな?
どんな道が潜んでるんだろう。
嬉しいことばっかりではないよね?
きっとツラいこともあるよね?
どんなことがあっても
へこたれないようにして
前を向いて歩いていこう🚶

#この道の先に

7/3/2023, 1:31:39 PM

「はぁ~、今日も疲れた~」

アスファルトをたどる足は重い。
街灯と家々からこぼれた灯りが、昼間とは違った雰囲気をかもし出す。ただよってくる晩ごはんのにおいに、お腹がキュウゥと反応した。
歩みを進める―――


ふぅ、もうすぐだ。我が家は坂の上にある。
濃紺に染まる空の中、屋根の上に一番星。
おっ、玄関の電気がついてる。
足を早める―――


「おとうさぁ~ん!おかえり~~!!」
娘だ。手を振って待っている…!妻も一緒だ。


笑顔になって、駆け出した―――


「っただいま!」

7/3/2023, 1:28:27 PM

「この道やけに湿ってるね。なんかきしょいわあ」

ぴちゃりぴちゃ、と音を立てながら歩く少女はぼやいた。

「なんか赤いし。そこの池も赤いよな。なに?血でも溜まってんの?!いやだー!」

きゃーきゃーと叫びながらも、歩き続ける。

「ん?道の色変わったね。周りの風景もだ。」

赤くおどろおどろしい景色から一変、白く美しい景色が現れた。

「地獄から一気に天国に来ちゃったカンジ?不思議な道やなあ」

カツンカツ、と音を立てながら歩く。

「ヒールじゃねぇのにいい音するね。」

楽しそうに歩いて行く。

「彼女、ずぅっと同じところを回っているね。今さっきも同じことを言いながら、歩いていたよ。」

また、回ってくるんだろうね。楽しそうな背中を見ながら、別の少女がぼやいた。

7/3/2023, 1:26:28 PM

日曜日に出会ったひろこさんとは会ったその日にタピオカ🧋ドリンクを飲みながら随分とあれこれ話ができた。とても素直な女性で、息は合いそうな感じがした。私と話をしていてあまり嫌そうな素振りは見なかったし、今度の土曜日は空いていると返事をしてくれた。まだ知り合ったばかりだが、この先に新しい道が開けるか?

7/3/2023, 1:26:05 PM

地平まで アスファルト揺らす 初つ夏の 
陽炎灼けり ひらひらと蝶

#短歌 #書く習慣20230703「この道の先に」

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