『この道の先に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ちょっと心理テストしていいか?」
「えー、内容によるよそれは」
「まあ聞けって。…あなたは暗い道を歩いています。近くにトンネルがありますが、向こうで誰かが手を振っています。その人は誰か思い浮かべてください」
「んー…トンネルの向こうで誰かが手を振ってる…?」
顎に手をやり、考え込んで、「あ、」と声を漏らし、顎から手をひかせ言った。
「きみ、かなあ」
「……マジで?」
「うん、きみしか思い浮かばない。きみ以外いないな。」
「…この心理テストでわかることって知ってるか?」
知ってたら…と思うと、心臓がドクドクして苦しい。
「えー?なに?教えて?」
少し悪そうに口角を上げて笑う。こいつ、からかってるな。
自分でもわかる。自分が今、どんな顔してるのか。多分、りんごみたいな…。
「……あぁもうはずかしいからこのほんかってによんでろ…ばか…」
………の心理テストで分かるのは……
あなたの運命のヒトです♡
どう?当たった………
_2023.7.3「この道の先に」
この道をまっすぐ。
そしてここを右。次は左。
またまっすぐ進む。
走って、また走って。
君がどれだけ逃げても、僕は追いかける。
喧嘩別れなんてごめんだからね。
あ、君が右に曲がったのが見えた。
そっちは行き止まりだ。やっと追いついた。
この道の先に君がいる。ここを曲がったら君がいる。
そっか…。わざと行き止まりに走ったんだね。
やっと僕に心を開いてくれたのかな?
『はぁ…はぁ…』
『こ、来ないで…。ス、ストーカー!!!』
今更叫んでも遅いよ。
ーこの道の先にー
ある古い書物の一節にて。
その道の先になにがあるのか。家の近くの森には大きな空洞がある。もちろん木々に囲まれた小さな空洞だ。この道の先になにがあるのかと、私は小さい頃から考えている。
だが、怖くて入れない。恐ろしい事が起きるのかもしれない。
15歳になったある日、なにを思ったのか私はその道に入った。
這いつくばりながら入る。普通は木々が邪魔をしてくるが、この道はなぜか邪魔がない。すんなり通れた。
通り抜けると、そこは夜の世界だった。大きな木に大きなダンデライオン。
ここはどこなのだろうか? 探す中、この世界には秘境が存在していた。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
「なぁ、あんちゃんはこの道の先に何があると思う?」
道とはいえなくも無い大地を踏みしめ歩く。
人に言わせれば砂漠、だろうか。
西暦にせん___何年だっただろうか。
もはやその辺の記憶も曖昧だが、
チキューオンダンカ、で大地はほぼ砂になった。
大人たちは我先にどこかに向かっていって、
残ったのは俺ら孤児だけ。
………正確には孤児と、物好き、詐欺泥棒。
先程から俺の周りをうろちょろしているこの男は、
おそらく後者だろう。
夜光街の残骸で話しかけたのが間違いだった。
次の街までついていく、と宣ったこいつは、
見たところ物資を何も持っていない。
こいつ、ぜったい詐欺泥棒だ。
孤児院の仲間が話していたから間違いない。
まともな教育を受けてない俺らを馬鹿にして、
こいつならいけると思ってやがるんだ。
くそ、くそ!
俺だって、俺だって親が死ななかったら!
なんて思っていてもしょうがねえ。
次の野営でどうにかこいつを撒こう。
「ちょっと、無視しないでよ。俺ちゃん傷ついちゃう」
「勝手に傷ついとけ」
「ひどい!」
そしてしばらくいっしょに歩いてわかった。
こいつ、うざい。
ずっとひっきりなしに話しかけてくる。
「あ、そうそう、」
「何?」
こうも不機嫌そうに返事しているのに、
こいつはどうにも諦めない。
ああ腹立つ。
「あんちゃんの名前、教えてよ」
「嫌」
「え、えじゃあ俺ちゃんが教えたら教えてよ。
俺ちゃんの名前、ハイキヒンって言うんだ。」
「約束してねえよ。ってハイキヒン?なんかどっかで
聞いた気が...」
「本当?俺ちゃんいまいち記憶なくてさ。
藁にも縋る思いなのよ。」
「...キョウ」
「えっ今日?」
「名前!キョウ!気が変わった!お前にしばらく付き合ってやる!!」
この道の先には駄菓子屋がある。
小さい頃から通っていた駄菓子屋だ。店主のおばちゃんも、今ではおばあちゃんだ。
でも子供たちは変わらず、駄菓子屋のあたりをたむろしている。
俺もたまに、たこ焼きを買いに行く。駄菓子屋価格で、でも変わらない味の新聞紙に包まれたたこ焼き。
俺の事を覚えてるかなんて聞きはしないけど、おばちゃんは人のいい笑みで「300円ね」と言い、俺は300円を渡す。
店の中の駄菓子を見回すが、いい年にもなって、と気恥ずかしくて、大人になってから未だに買えていない。
帰り道、あたたかなビニール袋を持って歩いて帰る。
この道の先に
今は平坦で退屈な道だけど
この道の先に何があるのだろうか
きつい道なのか
緩い道なのか
はたまた、変わらないのか
答えは、進まなければわからない
ただ
立ち止まって変わらない風景よりは
退屈ではないはずだ
知らない街の、
雰囲気のある坂道、階段、路地。
見かけると無性に、惹き寄せられて、
ついつい寄り道してしまう。
この道の先に、
なにか素敵なものが、待っている気がして。
#この道の先に
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この道の先に
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コツコツ
コツコツ
暗い夜道に一人
コツコツ
コツコツ
前に前に歩いている
コツコツ
コツコツ
ふと不安に思って後ろを見れば
後ろに来た道は無く
ただ暗闇がこちらを覗いては、誘い込むように
手を伸ばしてる
仕方なく前に前に歩いて
コツコツ
コツコツ
歩いて...
...
ああ もう
道が無い
ふたつの別れた道がある。
右はすごく穏やかだけどその奥が暗くて見えない
左は道が荒れているけどその先は草原が広がっている
私は左を選んだ その理由はひとつ
先の草原に人の影が見えたから
誰かは分からないけどその人と話してみたいと
きっと今の世界では出会えないことは確信できた
知らない先の道が知りたいだけの子供ようかもしれない
ほんとに選んでよかったと思っているんだ
この道の先に一体、何があるというのか。
明かりも道標もましてや先導者なんて居ない。
俺たち教師は『先導者』だと思われがちだ。
でも俺は人を先導する立場じゃない。
隣に立って、君の苦しみに、痛みに気付きたい。
そんな俺を先導者だと言うのならば、
一番の先導者は君だよ。
俺はそっと幼馴染みの名前を呟いた。
「ありがとう」
この道の先に何があるのだろう?
もしかしたら何も無いのかもしれない
けれども常にあゆみ続ける
希望を胸に
止まることなく。
この道の先に
自分との付き合い方
どうすればいいか
迷いの道を歩む
弱さを認められず
勝手に強がり
最後には
知ってる涙が
やってくる
摩擦と抵抗に
不安が重なり
つかまるものがなく
手を伸ばせない
それでも明日は
知らない顔して
やってくるから
気持ちを抉らず
不安で誰かを
傷つけないよう
昨日を振り返り
今日を生きていく
この道の先にある
道標はまだぼやけてる
それでも進む
知ってる涙を
また流したとしても
この道の先に
正直私には絶望しか見えていない。
都市化の差別が続いている現況に何の先が見えると言うのだろうか。
私にはくだらなく苦笑しか思えない。
大きい都市に次々と出展させ、人々をそちらに向かわせるのが狙いだろう。
まさに米がやることとしか言いようがない。
だが、ここは日本。
何を目的で発展させてるのかは知らんが、根本的な解決には全くなっていない。
見落としているのか、貶しているのかは正直言ってわからないが、程々にしろよ?
としか今は言えない。
根本的な事実を私が知った時、何が起きるかわからないからね。
天災は私の味方をしてくれている。
貴方はどう思う?
仮に本当の私じゃなくても、天は貴方達を見逃さないだろう。
それだけは覚えていてほしい。
歩いている。この道が辿り着くところは、崖。
そして、オレは、崖から飛び降りた。
最期に思い浮かべたのは、やっぱりおまえの顔で。我ながら、大好きだなぁ、と思った。
その大好きな人を、オレは悲しませるんだ。
ごめんな。ありがとう。さよなら。そんな、つまらない言葉だけ遺して。
どうか、オレを「救えなかった」と思わないでくれ。オレは、充分救われてたんだ。
この道の先に何があるのでしょう
多くの称賛はいらないけれど
誰かの胸に届いたらいいなと
それを願って
今日も1日書いていました
この道の先には何があるのだろう。
そう書き出す人は多いかもしれない。
でも私はこう思う。
道の先に何も無かったら、君はどうなるのだろうかと。
唖然とするか。涙が出るか。
果てのない空虚に包まれるかもしれない。
でも私は君にこう伝えたい。
そこにたどり着くまでの足跡を見てごらんと。
その足跡は、君が確かに進んだ軌跡。
君はそれだけ経験を積み、成長したのだと。
私は伝えたい。
これを読んでいるあなたという「君」に。
これを書いたんだなと後に思う、私という名の「君」に。
――この道の先に――
この君を一途に思う一瞬が
永遠に続きますよう。
願わくば
君と繋がれますよう。
[この道の先に]
知らないうちに歩き始めていた道
止まりたいと思うことも
歩みを進める一歩になっていた
後戻りしていると思ったときも
戻れてなんていなかった
何も出来ていなかったときですら
進み続けていた
それは当たり前で
癖のようなもので
無意識に進み続けてしまうほど
楽しい行為なのか、自分に聞いてみたい
それとも、目当てはその先にあるものか
その先にあるのは行き止まりのはずなのだが
やはり進まないと耐えられないほど楽しいのか
とすると先にあるものが行き止まりだなんて
皮肉にもほどがある
きっと、行き止まりを目指しているのだ
きっとそうだ
止まりたいと思っても進んでしまうのも
きっとそういうことなのだ
少し足取りが軽くなった気がする
あぁ、今から辿り着くのが楽しみだ
この道の先に何があるのかは分からない。
この道が正解なのか、不正解なのかもわからない。
だけど進むしかない。
なんて言う人がいるかもしれないけど、
ぼくは後ろに下がるかもしれないな。
別な景色も見てみたいし、
真っ白な世界にただ一人佇んでいる。
昨日も明日もただ一人で何かを待っているだけ。
「この道の先に何があるんだろう」
そんな風に未来に希望を抱かなくなった時、私の世界は無になった。
音も聞こえない世界。
もういつからここにいるのかもはっきり覚えていない。
そこにあるのは「自分」のみ。
つぶやく言葉に返事をする人はいない。
そのうちただの独り言は「私」との会話になった。
こんなに自分自身と向き合ったのは初めてだった。
自分と対話するたびにずっと求めていた答えのようなものの輪郭を掴めてきた気がする。
そう感じた時、ふいに目の前に一本の道があることに気づいた。
あぁ、そうか。私は未来に期待しているんだ。
この時を待ってたんだ。
答えが分かった時、心臓の鼓動がはやくなり全身に血液が勢いよく巡りだす。
クリアになっていく視界。増えていく色、色、色。
「おかえり」
その手を取ると温かな音色が鳴り響いた。
(了)