『この場所で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この場所で、ほぼ毎日、だいたい同じ時刻に見かけるおじいさん。
本当にいつもいるから、
春はなんだか鼻をムズムズとさせているな
夏は麦わら帽子が良く似合っているな
秋は焼き芋の袋をよく抱えているな
冬はマフラーとダウンでモコモコしているな
なんて、おじいさんで季節感を味わうようにまでなっていた。
ある日の、冬。2月だった。
朝早いシフトの仕事を残業付きで終えて、あくびを噛み殺しながら、「バレンタインフェア」のポスターやらショーケースやらを通り過ぎて駅構内をフラフラと歩いて、あの場所に着いた。
その場所にいたいつものおじいさん。
…の横に、穏やかに笑う、おばあさんがいた。
おじいさんも、今まで見てきた中で一番幸せそうな顔をしている。
そうか。奥さんか。
なんだか、私まで嬉しくなって、疲れが少しだけ幸せの風に吹かれてどこかへ行った気がした。
次の日から、おじいさんを見ることは、一度も無かった。
Theme.この場所で
この場所で『間違えた愛』を知った。
『本当に求めてる愛』ではないのにずっと
この場所に愛を求めていた自分がいた。
そしてこの場所で求めている愛とは違う愛を
私は求めていることに気がついた。
いや、気づかせてもらった。
全てのことにおいて感謝をのべよう
この場所で
この場所で
外国、例えばアメリカや中国やEU諸国から抗議があったり説明を求められた場合はどうでしょうか。ひとつひとつ丁寧に返答するのではないですか。
少なくとも記憶にございません、とは言わないでしょう。ではなぜあなたは、この場所でなら記憶にございませんを言っていいと思っているのでしょう。一度ならず何度も何度も。
それはこの場が国会だからです。つまり国内だからです。もっとはっきり言えば、相手が国民だからです。諸外国には礼儀を重んじ、国民には軽んじる。大臣、あなたにはそういう意識が潜在的にあるのではないですか。
大臣クラスの発言は、影響が大きいですから、もっと緊張感をもって発言していただきたい。記憶にございませんを連発することが、国民にどう思われるのか、少なくともそのぐらいのことを想像するぐらいはしてください。
ちょっと言いすぎたかな。
この場所で生きるのは難しいです。
美しい海が水底を透かして見せるそれを思い起こさせる瞳に見つめられ、言葉の意味はおざなりとなる。
はあ、と気の抜けた返事をしながら手を伸ばすと、柔らかな毛に覆われた小さな手がそっと制止するように上に重ねられた。ふっくらと丸みを持った口元が控えめに開き、同じことを繰り返す。
この場所で生きるのは難しいです。
まるで別離を匂わせる言い方だ。ここじゃない何処かのほうがマシ。もしくは、貴方がいるこの場所は居心地が悪い。彼女はすっと立ち上がり、開けっ放しの扉の奥に目をやる。部屋と玄関をつなぐ短い廊下と、その奥にある外へと続く扉。彼女は振り返り、僕を試す。
僕は重い腰をあげ、玄関へと向かう。正確には玄関に向かう途中の、廊下に置かれたキッチンの戸棚だ。柔らかな尻尾を僕の足に巻き付け、彼女は戸棚と僕を見やり大きな声で強請る。
イヤです。
ピピっと検知音が流れたあと、機械音声がそう告げる。
「イヤよイヤよも好きのうち、かね?」
おやつの袋から乾燥ホタテを取り出し、彼女の前にそっと置いた。行儀よく座り、シャクシャクと軽い音を立てて堪能するその背中をそっと撫でる。
人と猫が言葉でやり取りできるようになるのはいつになるやら。次世代猫語翻訳機の精度もたかが知れるようだ。
全ては君と出会ってから始まった。
この場所で君を見て
多分一目惚れだったんだと思う。
君が僕を連れて
色んな場所に連れ出したから
僕だけでは見に行かなかった景色も沢山見れた。
この場所で君と出会えてよかった。
今も隣に君がいてくれたなら
もっと最高だったんだけどな...。
─────『この場所で』
この場所で
君と出会った
懐かしいな
記憶が蘇る
あの時の君と今の君は
変わっていなかった
この場所はいつも私たちの
待ち合わせ場所
今日はいない
忘れちゃったのかな
この場所を……
忘れるわけない
…………はずなのに
この場所で
骨を埋める覚悟だったのに
あなたとの
思い出がありすぎて
もう居られない
この場所で…
①
訳もなくこの場所で待つ 待てなくて
顔を出したら鬼に変わった
②
今はもうビルに変わったこの場所で
魔法使って遊んでたのに
お題:この場所で
私はこの場所で沢山のものを得た。
それは、知ることのなかった感情であったり、本来なら出会うことのなかった人だったり…。
この場所にいることがただ悪いとか良いとかはない。
悪い側面も良い側面もあるのだ。
いつかはこの場所を離れることがあるだろう。
その時はこの過去を忘れて、手放して前に進むんじゃなく、この過去と共に前に進んで行きたい。
時々後ろを振り返りながら、「あの時頑張ってた私偉いね!だから今の私があるんだよ。ありがとう。」って過去の自分に花束を贈りながら。
2024/02/12/(月)
2024/02/09のお題「花束」も使って
「始まりがこの場所からだったんだから、終わらせる時もこの場所が一番いいでしょ」
そう言って彼女は涙をこぼした。
「この場所で」
今いるこの場所で精一杯生きることが
今の自分に出来る精々の事のように思います
あー、またお母さん怒ってる。なんか肘に机が思いきり当たってプンプンしてる。
「もう!」 …うしさんぶもぶもでウケる。逆にありだなー
「お母さん、朝ごはんつくっといたから食べてねー」
「今日もつくってくれてありがとね。いただきまーす」
お母さんは朝ごはんを食べるときに、いつも子どものように嬉しそうにもぐもぐ食べる。それがうちのモチベーションになってるんだよね。どんどん作る料理がおいしくなってくるんだ。
「ねえねえ」
「ん?なになに」
今日も、いつものあれを言う
「お母さん、まじ好きだよ!」
「ありがとうー。私もあいなのこと好きだよ」
もぎゅっとハグをした。うんうん、やっぱり温かいねー
このお家、大好きだ
朝 目覚めて 1日が始まる
いつものように ご飯食べたり
ソファーに寝転んで 好きな韓ドラ観たり
まったり過ごす 日常の この場所
飛行機に乗って 遠い街に降り立ち
美味しいものや 美しい風景を楽しみ
新たな出会にときめく
キラキラした 非日常の この場所
いつだって どこにいたって
私が 今いるこの場所が 私の居場所
誰にだって ちゃんと 居場所があるはず
この場所で
あのひとと出会い
惹かれ合い
恋をした
別れたいまでも
この場所に来れば
あのひととの想い出が
ひとつひとつ蘇り
愛しさと哀しさが
胸を締め付ける
この場所が
懐かしさだけに変わるには
あとどれだけの時間が
かかるのだろう…
# この場所で
「ねぇ、奥さんお聞きになって?森には魔女が出るんですって。」
「あらまぁ、本当ですの?魔女だなんておとぎ話にしかいないと思ってましたわ。」
ひそひそと噂されている、森の魔女の噂。
この世界に魔法というものは無い。それなのに魔女、と呼んでいるのはなぜだろうか。
忌み嫌っているのだろうか。女が森にひとりで住むことに異常さを感じたからだろうか。
どんな理由にせよ人を魔女と呼ぶのは気が引ける。
だからといって''森に住んでいる女''と呼ぶには長すぎる。
だから魔女なんだろうか。
時々彼女は森からでて市場へ行くと聞く。
ほうきに乗って行くだとか、使い魔に乗って行くだとか、羽を生やして飛ぶんだとか、噂は色々ある。
だがどれも信ぴょう性に欠ける噂ばかりだ。
市場に行くにはこの場所を通るだろう。
いつの日か1目見れたらいいが。
1目見る、と言うより話してみたいのかもしれない。彼女と。
彼女はどんな価値観で、どんな声で、どんな性格なのか。
気になるのだ。どうしようもなく。
だから、いつか話したいと思っている。
『この場所で』
ありふれた普通のひとつ それぞれが望んだ世界
「ここに居場所はない」なんて贅沢な悩み
生まれて初めて、同棲した。
この場所で、僕はこの人と生きていきたい。
――この場所で――
海を見ていた
静かに寄せては引いてゆく波
初めて車で君を連れてきた日
初めて抱き締めてキスした日
満月の下
まだ帰りたくないって
朝まで身体を寄せ合ってた日
プロポーズをした日
初日の出の光が
左手の薬指の指輪に
眩しく反射した日
歩けるようになった子供を連れてきた日
砂のお城を一生懸命作る兄弟を
微笑ましく眺めてた日
やっと二人だけでまた来れるね、と
久しぶりに手を繋いで歩いてみた日
───そして、今日
いつでも優しく
同じリズムで寄せては引く波に
砂のように細かくなった君を載せた
先にここで待っていて
そのうち僕も追いつくから
それまで、毎日でもここに来るよ
え?……大丈夫
僕の時にも
ここにちゃんと僕を連れてくるように、と
あの子達に頼んであるから
【この場所で】
知らぬ君
紡ぐ言葉と
間でさえも
この場所で読み
「書いて」楽しむ
お題☆この場所で
私は悪くない、お前のせいだ。
私は何をした?何がいけなかった?何が気に入らなかった?何が私をそうした?何で私は捨てられた?
私がこうなったのはお前のせいだ、お前が悪い。お前のせいだ、お前の行動が招いた結果だ。
お前が最初に嘘をついたから、お前が嘘をつき続けたから、お前は私がお前の親からいじめられてることを知ってながらも見て見ぬふりをして親の味方をし続けたから、お前が彼女を性欲処理機と勘違いしてたから。そうでしょ?何か違う?異論は認めないけどね
当然の結果でしょ。お世辞でも良い彼氏だなんて言えないでしょ。挙句の果てには彼女に向かって
「---さんと話してると楽しい。」は?知らねぇよ。しかもそれお前が前にいい感じだったって言ってた女だよな。楽しいなら良かったです。私はそんな簡単に他の女に揺らぐ様な軽い男なんていらないし、そんな男だって知れるいい機会にもなったからよかった。
別れて俺は悪くないって関係ない周りの人間に親子揃ってあいつが悪い、あいつのせいでっていい年した大人が年下の中学生相手に大人気ないことしてんだよ。だっさ。お前のせいだよ、お前ら家族のせいでこうなってんだよ。私は悪くない、お前が悪い。