『ここではない、どこかで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ここではない、どこかで。なんとなくファンタジーとかSF味を感じる。なぜだか分からないけど、だだっ広い草原、夕暮れ、雲の複雑な色味が思い浮かぶ。そこで何が起こってるんだろう。
また勝手に生きているのですか。
お題 ここではない、どこかで
物心つくより以前から、女は旅の空にあった。街から街へと渡り歩き、歌や踊りを披露することもあれば、鋳かけ屋の真似事もした。稼いだ金は次の旅の資金だ。旅暮らしは性に合ってもいたし、今更他の生き方ができようとも思っていない。
草を枕に星の真下で眠ることもあれば、気が向けば誰かの寝床に潜りこむこともある。共寝の駄賃に金銭を受け取ったことはない。女は誇り高くあった。
燃えるような恋を一度だけした。没落した貴族の娘だった。笑うと木の花の咲きこぼれるような娘だった。滅多に笑うことはなかったけれど。
娘は何もかもを諦めきっていて、女が差し伸べた手も決して取ろうとはしなかった。
『どこへ行こうとも、私の居る場所が常に“ここ”になってしまうのだわ。貴女、私にせめて憧れる自由をちょうだい』
女の与えた自由を携え、娘は顔も知らない許嫁の元に嫁いで行った。
女は今日も旅の空にある。古い恋のため、遠い憧れのため、ここではないどこかであり続ける。
〜ここではない、どこかで〜
ここではない、どこかで 友達と出会い
ここではない、どこかで 親友を作り
ここではない、どこかで 好きな人を作り
ここではない、どこかで 景色を撮り
ここではない、どこかで 生きて
ここではない、どこかで 生命を繋げる
ここではない、どこかで、幸せになる。
ここではない、どこかで
天国へ連れてってほしい。
こんなところもう真っ平だ。
早く。
ここではない、どこかへ連れてって。
【ここではない、どこかで】
波一つない静かな湖面に、黄金の満月が浮かんでいる。キャンバスへと一心に絵筆を走らせる人の後ろ姿を、私はただ黙って見つめた。
一年間ずっと、この人の精神の在り方を観察し続けてきた。だけどそんな日々も、今日で終わる。手の中にそっと愛用の鎌を呼び出した。
死を定められた者の魂を一年をかけて見極め、天界へと観察結果を報告し、そして刻限が訪れた瞬間にその命を鎌で刈り取る。それが私たちの仕事だ。そこに私情なんて、決して挟んではならない。
黒蝶が私を促すようにひらりと舞う。刻限だ、わかっている。人々へと死を与える役目を放棄するつもりはない。だけどそれでも、せめて。
キャンバスに映し取られていく、幻想的な風景。重ねられる絵の具が、世界を煌びやかに輝かせる。……ああ、やっぱり。この人の描く絵はあまりに美しい。
やがて、かたりと音を立てて絵筆が置かれた。ゆっくりと私を振り返り、私たちの姿を視ることのできる稀なる人の子は、ただ幸せそうに微笑んだ。
「ありがとう、描き終わるまで待ってくれて」
「お礼なんて必要ないわ。今から貴方の生を終わらせることに、変わりはないのだから」
鎌を振り上げた。それでもその人の泰然とした瞳に、一切の畏れは映らない。まるで自身の運命を、全て受け入れているかのように。
「ねえ、死後の世界ってどんな場所なのかな」
「さあ、知らないわ。ここではないどこかとしか」
私たちの果たすべき仕事は、現世のみで完結する。その後のことは管轄外だ。そっけなく返せば、その人は恋い焦がれるようにキラキラとした瞳ではにかんだ。
「ふふっ。絵に描きたくなるような、素敵な場所だと良いなぁ」
本当に、変わった人。長くこの仕事をしているから、私たちの姿を視る者に出会ったことは過去にも幾度かあったけれど、こんなにも楽しそうに私を見つめる人は初めてだ。だから私も、極力優しく別れを囁いた。
「さようなら。貴方の絵、とても好きだったわ」
振り下ろした鎌が、命を刈り取る。魂の抜かれたがらんどうの身体が、その場に倒れ伏した。感傷に浸る間もなく黒蝶が舞い、次の仕事場への扉を作り出す。
(どうかここではないどこかで、貴方が美しい絵を描き続けられますよう)
月光を反射する深閑たる湖の絵を、最後に一度だけ目に焼き付けて。私は蝶に導かれるままに、その人の亡骸に背を向けた。
ここではない、どこかで
幼馴染がいる。
目が大きくて、よく通る声をしている。
産まれる前からのつきあいなんだよって親から言われた。
幼稚園も、小学校も中学校も同じだった。
どっちが早くゲームを全クリできるか勝負したり
たまに一緒にバカやったり
いつからか分からないけど
いつの間にか、目で追うようになった。
漫画とかでこういうの見て、
こんなのフィクションだろうと思ってた。
寄りにもよってアイツに。
高校になって、幼馴染は
山形だっけ、遠い高校に行くことになった。
中学の卒業式
告白された。
その時何言ったのか全然覚えてない。
こわかった。
ただそれだけ。
アイツはもう山形らへんに引っ越した。
どう答えたのか覚えていない。
俺もいつか、ここじゃないどっかで生きるんだろうな。
ずっと、この思いを抱えながら。
ここではない、どこかで
たぶん居場所はここではない。
そう思ってどこかに行ってしまった。
どうせどこか職場を見つけて生きてるでしょって思ってる。
あなたはそういう人だから。
だから、私も頑張らないと。
ここではないどこかで
あなたと出会っていたのなら
こんな気持ちは
芽吹かなかったのかもしれませんね
彼とは上手くいっていた
誕生日には プロポーズを受けていた
誰よりも早く、希望の就職先に
内定をもらい 人生を謳歌していた
あの会社に入るまで…
眠れない 食べられない
課長から名前を呼ばれる度
吐き気がした
お前はダメな人間だ
クソみたいな女だ
毎日罵倒され
山の様に資料を作らされ
残業しても 眠らずに作っても
やり直し…
ちゃんと出来ないお前が悪いと
同期はちゃんと出来ているのに
バカな女は 簡単な資料さえできないと
罵られる
入社して半年もせず、体重は10キロ以上
痩せ 常に頭痛と吐き気 耳鳴りがしていた
彼にも親にも心配をかけたくなかった
もう 限界だった
ここではない、どこかで生きたかった
会社の屋上から見下ろすと
車や人がまるでおもちゃみたいに見えた
柵に手をかけ、乗り越え様とした時
…目が覚めた。
汗だらけで、叫びながら私は飛び起きた
彼も驚いた様に起き上がり
私を抱きしめた
大丈夫、もう大丈夫だから
仕事なんか辞めていいんだよ
人生一度しかない、
苦しんで生きなくていいんだ
そして、私は 仕事を辞めた
課長から逃げたのかも知れないが
人生、逃げるが勝ちもあるのだ
ここではない、どこかで 生きたいと
願い いま、私は ここで 生きたいと
思える場所に辿り着いた
家族と 笑顔で生きる場所に
#ここではない、どこかで
ここではない、どこかで
やりたい仕事をしたい
まだ異動して間もないけど
仕事自体は勉強にもなってるけど
ずっと続けたいと思う仕事ではない
今はスキルアップをしながら
これからどうするか考えていく
【ここではない、どこかで】
「もしもここではない、どこかであえたのなら私は貴方と出会えたのでしょうか。
もしも私が人ではなく、貴方と同じだったら同じ時を過ごせたのでしょうか。
もしも私がガンナーが得意ではなく、別ロールが得意だったとしても『相棒』になれたでしょうか。
私達は少し違えば全く別の関係だったのかもしれませんね。ですが私は違うと思います。
たとえここであえなくても、私の死に際には貴方が来てくれると信じています。
たとえ私が人だったとしても、刹那の時を貴方と過ごします。
たとえ私が別ロールが得意だったとしても『相棒』になります。
だって貴方と私はただのヒーローとプレイヤーではなく硬い絆で結ばれた『相棒』ですもの。」
随分と懐かしいものを見つけた。相棒から貰った手紙だ。少しきどった文章が実に相棒らしく口元が緩む。ふと隣を見れば忙しなく人魂が自分の周りを飛びまわる。恥ずかしいのだろう。シャイなところも変わんねぇなと思いつつ立ち上がる。
「行くぞ相棒、お仕事の時間だ。今日は懐かしい顔だぞ〜。お国の総帥サマだ。」
そう呼びかけると人魂は腰に付けられた籠の中に入っていく。あの時死神として最高の施しを授けた後籠に入れて連れ回している。ずっと輪廻転生できない可愛い哀れな俺様の相棒。
今日もどこかで飛び回る死神と人魂の話。
ここではない、どこか
そんな場所ってあるのかな?
ただ疑問に思っただけ。
[ここではない、どこかで]
星がひとつ消えた。
寿命でも。隕石の衝突でもない。
ただ、噛み砕かれた飴玉のように、大小様々な欠片になった。
理由はわからず、天文学界は大騒ぎになった。
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弊社販売のスタークラッシュキャンディにつきまして、噛み砕くと無作為で選ばれた星を砕いてしまう不具合が発生しており、回収対象となります。
詳細は店員までお問い合わせください。ご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。
想像もできないほど広い宇宙で
地球だけに生命がいるだなんて
勉強してなくても考えられない。
宇宙人からしたら
我々も宇宙人。
例えばこの私と同じようなことを考えてる
宇宙のどこかの星に宇宙人がいて
同じようにごはん食べて
同じように眠って
同じように生活してたら
なんてワクワクするね
「私にそっくりな宇宙人がいるのかも」って
宇宙人がいたら楽しいね。
–ここではない、どこかで–
あなたと、初めて出会った時、私は、
まだ、小さい子どもでした
ふと現れた、あなたは、母の弟でした
私からしたら叔父さんですね
まだ、小さい時は、よく分からず
優しい叔父さんが大好きで
将来は、一緒に暮らしたい
お嫁さんになりたいと思ったものです
そんな優しいあなたが、ある時から
体調不良になり母が心配していたのを
幼いながら記憶に残っている
ある時、叔父さんは、しばらく入院するんだよと聞いて、あれ?
って思った
それからも、叔父さんはずうっと入院、退院を
繰り返しある時、連絡が入った子どもながら
胸騒ぎを感じた
みんな泣いていた
私も泣いていた
あぁ、天国に行ってしまったんだと感じた
もう会えないんだとわかった
悲しかった、苦しかった
叔父さんの方が辛かったはず
もし輪廻があるのなら
また、巡り会いたい
友達でもいい
子どもでもいい
すれ違うだけの他人でもいい
また、巡り会いたい
あなたに、最大限の感謝と愛を込めて
あの人は笑っているのだろうか
それとも泣いているのだろうか
その嬉しさや楽しさ
悲しさや切なさ全部
僕にも分け与えて欲しい
ひとりですべてを抱え込まないで
僕ひとりにくらいなら
ぶつけてくれたって構わないから
大丈夫 キミのことなら
すべて受け止められるから
そんなに心配しないで
遠慮はいらないから
なにもかも打ち明けて
楽になって欲しい
ほんの少しでも
キミの力になりたいんだ
テーマ:ここではない、どこかで #155
ここではない、どこかで
君と会える未来はあったのだろうか。
ここで出会えたことは
例え良くない状況下でも
なにか意味があるのではないかと思う。
君はそう思わないかもしれない。
でも僕は君と今、
この場所で会えたことが奇跡だと思う。
ここではない、どこかで
会えたとしても、
僕は君に対してどんな対応をするかなんてわからない
もしかしたら道路やまちなかの人混みの中
自分が気が付かないときに会う可能性だってある。
君が僕のことを
例え、嫌っていたとしても
僕は今、この場所で
君に会えたことが嬉しい。
届かぬ想い
貴方には絶対に届かない
だって私を知らないから
知っていたとしても大多数の中のひとり
話す事も触れる事も出来ない
貴方は沢山の人を見ている
貴方は沢山の人に同じだけの愛を与えている
貴方は沢山の人に満面の笑顔を見せている
貴方は沢山の人を幸せにしている
私だけを見てほしいのに
私だけに特別な愛を与えてほしいのに
私だけに笑顔を見せてほしいのに
私が幸せにしたいのに
私の想いは一生届かない
「ここではない、どこかへ」
想いを乗せて、飛んでゆけ。