『いつまでも降り止まない、雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題「いつまでも降り止まない、雨」
雨が降れば
途端に犬の散歩の難易度が上がる
濡れるのが嫌で抵抗する犬
どうにか連れ出したい飼い主
お互い譲らない攻防が始まる
あと半月もすれば、それは日常になり
空を仰ぎながら「今日も雨か」とため息をつく
まるでテジャブヴのような光景を
今年もきっと繰り返すのだろう
僕は雨が好きだ。
ずっと見てられる。
雨は騒がしく窓を叩く。
でも、その騒がしさは
僕にとってちっとも不快じゃない。
人がうじゃうじゃいる街の
あの騒音に比べたら、雨の騒がしさは
うるさいどころか心地がいい。
雨が降ると
僕の心は澄んだように軽くなる。
雨の日のあのジメジメとした空気が、
雨に濡れた土のあの匂いが、
騒がしいけど静かなあの雨の音が
僕にとって心地が良いんだ。
だから
僕は雨が好きだ。
雨が降っている。いつまでも止む気配はなく、川の流れを激しくさせている。彼女の冷たい手が私の手を握って離さない。大丈夫よ、怖くない。彼女がいるから私は一人なんかじゃない。それに決めたじゃないか、このまま
生きていきたくないから一緒に死ぬと。
「ねえ、もしかして怖い?」
「そりゃあ、怖いに決まってるよ。」
だって私達はこれからこの荒れ狂う川に飛び込んで心中しようと言うのだから。こうなった発端の日を思い出した。あの日は確か、彼女に初めて出会った日だ。
私は引っ込み思案でなかなか人に話しかけるのが苦手で
いつも吃ってしまうしドジばかりしていたから皆から少しずつ迷惑がられていた。いじめと言うには軽いが誰かから話しかけられることもなくペアワークの時も避けられている感じがあった。じわじわと仲間はずれにされている感覚が私を苦しめていた。そんな時だ。
「どうしたの、そんな悲しい顔をして。」
えっ?と思い顔を上げるとそこには容姿端麗で美しい黒髪の女の子がいた。その子は学校では孤高で有名で誰も近づけさせないはずなのに、なぜ私に話しかけるのかと考えて彼女に答えた。
「皆、私をいない者として扱うのが悲しいから。」
「そう、だったら私があなたの友達になるわ。」
「どうして?」
「そんな寂しそうな顔をしていたら誰だって心配になるわ。それにあなたは可愛くて素敵だから。」
「そんな風に言われたの初めてだよ。」
気がつけば笑っていた。それから彼女との交流が始まり
昼休みはいつも屋上でご飯を食べ放課後では一緒に図書室で話をした。どんな悲しい事も忘れられた。
だけど、ある時からクラスで無視されるどころかわざとぶつかられる回数が多くなった。その理由はクラスの中心の子が彼氏に振られたイライラがいつも引っ込み思案だったのに楽しそうにしている私に向いたのだろう。
どんどん酷くなって私は耐えられなくなった。
そして、昨日彼女に言ったのだ。
「どうしよう。もう私辛い、死にたいよ。」
「解ったわ、一緒に死にましょう。」
そうして、今私達はここにいる。ざあーっ。ざあーっ。
雨の音はどんどん大きくなっていく。
「最後に一つ聞きたいの。どうして私と一緒に死んでくれるの?」
「私もね、家族から虐待されてるの。あなたには見えないようにしてるけどこの体には痕が沢山あるわ。」
「そうだったんだ。」
「同じ目をしたあなたに出会った時、運命だと思った。もし一緒に死ぬんならあなた以外は考えられないと思うくらいにはね。」
初めて彼女の本音を聞けた気がして嬉しくなって私も本音を零す。
「実はね私雨が一番好きなんだ。なぜなら雨は悲しい事、辛い事で流れた涙を隠してくれるから。」
「ふふっ、私もよ。やっぱり運命ね、私達。」
あはは、と笑い合う。雨で濡れた体は冷たいが
心は暖かった。さあ覚悟は決まった。今こんなにも幸せな日はない。どんどん雨は酷くなり風も強くなる。
「じゃあそろそろ行きましょうか。」
「そうだね。」
二人で川の底へ向かっていく。川面が膝、腰、そして胸にまで到達した時、体はついに沈んだ。二人で抱きしめ合いながら沈む時最後に聞こえた雨音はまるで私達を祝福する拍手のようだった。
そうして、二人の少女はこの世界から姿を消した。
なんの痕跡も残さないまま。いつまでも振り止まない雨だけが彼女たちの行方を知っている。
『いつまでも振り止まない、雨』
⌇いつまでも降り止まない、雨⌇
雨の匂いはどこか懐かしい感じがして好き
透明のビニール傘越しに見る雨はもっと好き
雨が止んだ後に見える虹はもっともっと好き
神秘的な雨が私は大好き
雨が好きとか、
よくわからないと思っていた。
濡れるし、髪はぼわぼわになるし。
降り止まない雨には、ほんとブルーになる。
でも、
好きな雨があることに、気がついた。
夜中に、しとしと降る雨。
ベッドの中で聴く雨音だ。
いいんだよ、
もう活動しなくていいんだよ、
ゆっくり休みなさいと、
許してもらっているような気持ちになる。
#いつまでも降り止まない、雨
炎天下の中、大人たちが今年は餓死する者が出るぞと不安な声で話していた。いつものご飯がどんどん貧相になっていくことに気づいてたけど、口には出さなかった。仕方ない。だって今年は全く雨が降らないのだ。何日もずっとずっと、お天道様が見ている。たくさん外で遊べて私は嬉しかったけど、村の人はそうではないみたいだ。
今日も村の子どもたちで集まって、川辺で遊んでいた。夕方になって帰ろうとすると、隣の家の女の子が立ち止まった。
「私、帰りたくない」
いつもなら村のルールを絶対に破らないのに、どうして今日はそんなことを言うのだろうと不思議だった。暗くなっちゃうよ、帰ろうとどれだけ言っても石のように動かない。他の子たちが呆れて帰ったところでその子は泣き出してしまった。
「私、このままだといけにえにされちゃうの」
いけにえという聞き慣れない言葉に戸惑う。何を伝えようとしているのかわからない。
「でも、帰らないと」
そう言うと、その子は一瞬で泣き止んだ。そして伝い声で。
「そっか。私が死んでもいいんだね」
それだけ言って、その子は私を置いてけぼりにして村の方へ走っていった。帰るとなんで死ぬことになるのかがわからなくて戸惑った。誰かに相談するべきかと悩んだが、家に帰っても誰にも言えなかった。なんとなく、大人には言ってはいけないような気がした。
その次の日。雨が降っていた。村の人々はすごく喜んでいた。いつもの子たちで原っぱの方に遊びに行ったらあの子がいなかった。いけにえという言葉の意味を察した。あの子は神様に捧げられたんだ。
それから何ヶ月も雨が振り続けた。いつまでも振り止まない、雨、雨、雨。
これはきっとあの子の呪いなのだろう。そうでなければ。お天道様がもう一度顔を見せてくれるはずなのだ。
いつまでも降り止まない、雨
最近体調悪くて風邪ひいたかなと思ってたら、コロナでした。
発熱も大したことなく喉の痛みと倦怠感。直ぐ良くなると思いきや、一週間してもだるくて困ります。歳かな。後遺症じゃなきゃいいけど。
そんな日、雨でした。
何だか、ずっと降り続くような気分です。
こんな日はオンユさんのレイニーブルーを聴いて静養するのとにします。
いつまでも降り続ける雨はない
いつか、光が差すから
―いつまでも降り止まない、雨―
雨の日は、雨音に耳を傾けて
温かい紅茶を淹れて、お菓子も添えて
ハチミツ味の飴を舐めるのもいいかも
それから、ふかふかのブランケットを膝にかけて
ソファに座って本を読みたい
元彼から貰った折り畳み傘を見つけた
押し入れを整理していたら奥の方に埋まってた
桜が散りばめられた可愛らしいデザインのもの
あの頃は大事に使ってたな
雨に濡らすのが勿体なくて
本当は新品のままで置いておきたかったのに
雨の日に一緒に帰ると
自分があげた傘じゃない方を使ってる私を見て
ちょっと寂しそうな顔するから申し訳なくて
仕方なく使うようにしたのを覚えている
別れた後はだいぶ引きずった相手だったけど
今はこうして思い出に浸れるくらいにはなったし
「止まない雨はない」って誰かが言うように
未練も気持ちもいずれ晴れていくもので
どんな記憶でさえそのうち薄れていくと知った
だからわざわざ捨てなくてもいっか、と思った
そろそろ梅雨の季節が来るし、
この傘を使う機会も増える事だろう
#いつまでも降り止まない、雨
いつまでも降り止まない、雨
あめ
あめ あめ あめ
あめ あめ あめ あめ
あめ あめ あめ あめ
あめ あめ あめ あめ
あめ あめ あめ
あめ
いつまでも空から落ちてくる
雫がとめどなく溢れる
地面には、大きな水溜まりができて、沢山の波紋が広がる。
雨はいつか止んでしまう
雨が降ると少しだけ、
テンションが上がる。
何もない空より
くすんだ空のほうが
僕は好き。
でも雨はいつまでも
降るわけじゃない。
雨はじめじめするけど
その雰囲気が、
好きな理由なのかも。
その女は、一日中さまよい歩いていた。
すれ違う人間が慌てて放ったような体臭と、そこら中に生えた苔の混ざり合ったような、生ぬるい、体にまとわりつくような水の中を漂っているような錯覚に落ちていた。
太陽ですら自らの全てを届けることができない、とろみのある空間。
そこに溶け込むわけでもなく漂う女。
「まるで見捨てられた水槽のようね」
ふと、女は思った。
私は金魚。
ここから外には出られないの。
少し先には頑丈なプラスチックの壁があって、その壁には苔が生え、誰の姿も映らない。
紅い口紅をペンキのように塗りつけた唇は、体内のあれやこれやと同じ色をしていて、たまに、空から頼りなく舞い落ちてくる餌にかじりつく時に、それを誰かに見られないようにしなければならない。
私のこの命の熱を隠さなければならない。
女は、そこまで考えて立ち止まった。
ふふっ。
誰にも気付かれてはならない、なんて、ふふふ。
空から雨が降り始めた。
綿飴が蜘蛛の糸に姿を変え、細く長く限りなく降りてくるような雨だった。
女の体は少しずつ周りから溶け始めた。
降り続ける雨は、完全に女の体を溶かしてしまった。
そうして、いつしか跡形もなく、その紅い色を洗い流した。
#29 いつまでも降り止まない、雨
「なあ、雨って知ってるか?」
「あめ?食べると甘いのじゃなくて?」
「飴じゃない。空から水が降ってくるんだってよ」
「空から!?」
水といえば地面を流れる川だけ。
それが上から降ってくるなんて…
「そうだ。行商のおっさんに聞いた話だけどさ、海の何処かに、空から降り続ける雨っていうのがあるらしいんだよ」
「海に…」
川を辿っていくと、海という渡りきれないほど広い川につくらしい。私たちは海から遠く離れた場所に住んでいて、名前は知ってても見たことのある人はいない。その海の先に何かあるなんて、思いもつかなかった。
「いつか、いつかさ」
無意識で上に向けていた視線を彼に戻すと、照れくさそうに頬を掻きながら、何か言おうとしていた。
「俺らが大人になったら金を貯めて、雨を見に行こうぜ」
「うん、いいよ。約束ね」
小さい頃、純粋だった私たちのささやかな約束。
それが今は。
「朝食できてるわよ、いい加減起きて」
「…いい加減とは何だよ。俺はギリギリまで寝てる主義なの」
目はうっすらしか開いてないくせに口はよく開く。
「夜もギリギリまで起きてるくせに」
「俺には仕事のストレスを発散する時間が必要なんだよ」
「それなら私のストレス軽減にも協力してちょうだいよ」
「このことは最初に決めた通りだろ」
「あなたを起こすことまで約束してないわ」
ぽんぽん言い合いながらも部屋を移動し、私たちは食卓についた。
彼は食事中、口数が少なくなる。そのせいか、大盛りの朝食もあっという間に平らげてしまう。
私も彼に合わせて黙々と食べる。だから余計なことまで考えてしまう。
いつだったか行商人が見せてくれた商品の古い本には『雨降って地固まる』という言葉があった。
雨が降った後の地面は、水分の蒸発で固くなり、良い状態になるらしい。
物事がトラブルを経て良い方向に進むという意味があるって書いてあったけど。
そもそも、何故そんな言葉があるんだろう。少なくとも村で使ったことはない。雨が降らないから。
雨が降って止んだ後に地面が固まるなら、
いつまでも降る雨のように言い合いを続ける私たちでは、地面も固まらないのではないだろうか。
ちゃんと、約束を憶えてくれているのか。忘れたと言われるのが怖くて、いつからか聞けなくなってしまった。
◆
「くそっ、まただ」
またやっちまった。最近のあいつは、言い合いをしてるうちに暗い顔をするようになった。何とかしたいが、寝起きの頭では条件反射に言い返してしまう。
「あと少しなんだけどな…」
はじまりの雨。
この雨の降らない世界で、唯一雨が降る場所。しかし俺たちが知らなかっただけで、港町から観光用の船が出ているくらい有名だ。金はかかるが、それでも船を選べば庶民でも乗ることができるくらいの値段らしい。俺たちが行こうとすると、その港町までの旅費が結構かかるんだけどな。
それでも連れて行ってやりたい。
だけど、そのことをあいつに言えなくなっちまった。まさか、
「雨を見に行こう、がプロポーズになるなんてなー。ははっ」
あの約束の後に来た行商人に雨の話を強請ったのが、良かったのか悪かったのか。
この村では、雨を見に行くなんて金のかかることできないから廃れたんだろう。
村の中がそんなもんだから小っ恥ずかしくなって、俺もあいつと結婚するときは村のやり方に倣った。倣ってしまった。
自分が情けなくて、あいつが雨を見に行く意味を知ってるのかどうか、聞くに聞けない。もっと情けない。
こっそり仕事の合間に調べて、港町までの行き方は分かった。貯めてる金は次の給料日で目標額になる。そうしたら。
◆
その場所にはかつて栄えた国があった。しかし何者かの手によって雨が降り続くようになり、一帯は海という名の水溜まりになった。しかし、遠い昔のことである。既に国のことも雨を降らせる理由も知る者はいない。
---
この唯一の雨が、自然を捻じ曲げたものなら、いつか反動が返ってきちゃうよね…と『いつまでも』が続かない、永遠の無さを改めて感じました。
私としては、この後二人にはちゃんと雨を見に行って欲しいと思います。そうするともう消化試合かなと考え、書くのはここまでにしました。なので、この後の展開はご自由に想像してもらえたら。
中2
いつまでも降り止まない「飴」
飴が降ってきたら最高ですね!
でも、、
いつまでも降り止まない飴はキツすぎ!
普通に痛そう、、、、
一応、、
この話はフィクションです(笑)
皆さんは何飴が好きですか?
私は今日、学校から帰ってきて、
3つも食べてしまいました!!
いつまでも降り止まない飴?
いつまでも降り止まない、雨
彼氏と別れた。とても辛い
たった数ヶ月だったけど、本気で愛してたし、結婚も考えてた。でも、状況が良くない。彼は忙しいし私と活動時間が合ってない。お金がなければ、会う時間も無いし、距離も遠い。頼りなのは電話だけ。
何人か付き合ったことがあるけど、別れて泣いたのは初めてだったなと今は思う。それを抑えて通話してたけど、気付かれてただろうし、彼も泣いてたと私は思う。
でも仕方が無いこと、別れるのがお互いのため、だからこの寂しさを消すために、今日も恋人探し、始めます。
『止まない雨はない』
僕が一番嫌いな言葉だ。
いや、実際、天気の雨は止む。いずれ。
ではなくて、
僕の中にある、降り止まない雨。
幼少期からずっと、愛されることなんて無かった人生。
無論、誰かを愛したことも、
いや、他人に興味すらなかったかな。
今となれば17歳。もう生きる意味なんて分からないよ。
[関東地方は快晴のようです。今日は日差しが強いかと思われますので、熱中症には充分お気を付け下さい。]
あぁ、今日も雨が降る。
僕の雨は、いつ止むのだろう?
#3 『いつまでも降り止まない、雨』
親と喧嘩した時、自分は絶対に悪くないのに、親は止まらず攻撃をしてくる。
いつもは明るいフリして自分の子供と話す時は不機嫌そうにしやがって、とんだクソ野郎だな。
まぁ、どうせ、自分のことしか考えないで、自分の子供のことは、馬鹿だからとか言う理由で大嫌いなんだろうな。
とか言いながら、自分の目にある雨雲は、しばらく止まないと察した。
線状降水帯って奴が居座る、梅雨と呼ばれる季節ですね。
『起きぬけのブルー』
永く降り注ぐ雨を見ている 憂鬱を超えたその先は
幼年期に見たガソリンスタンドの洗車機の中だった
あの大きな回転ブラシがイソギンチャクに見えてしかたない 洗車の終わりと雨の終わりはどこか似ている
寝起きのせいか余計にそう思えた