『あなたとわたし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「偶然の出会い」
薄曇りの日曜日、私はいつものカフェでひとり、カフェラテを手に本を読んでいた。静かな時間が流れる中、周りの喧騒が心地よく響く。ふと顔を上げると、カフェの入り口に一人の男性が立っていた。彼は少し悩んだ様子で店内を見渡し、目が合った瞬間、驚いたように立ち止まった。
その視線が私に向けられていたことに気づき、思わず目をそらしてしまった。けれど、なぜか心臓が少しだけ早く鼓動しているのを感じる。
彼は少し戸惑いながらも、私が座っている席の隣に歩み寄り、軽く手を挙げて言った。「すみません、この席空いてますか?」
私は驚きながらも、少し笑顔を浮かべて「ええ、どうぞ」と答えた。その瞬間、彼の目がほんの少し輝いた気がした。彼が座ると、私たちは自然と目を合わせることなく、しばらく無言でカフェラテをすすっていた。
「こんなふうに、知らない人と一緒に座るのって、なんだか不思議な感じですね。」彼が話しかけてきた。
「はい、そうですね。でも、なんだか落ち着くような…」私はそう言いながらも、彼の横顔に心が引かれるのを感じていた。
「実は、ここによく来るんですよ。でも、ひとりでばかり。今日は珍しく、誰かと話したくなって。」彼が少し照れくさそうに言う。
「私も、最近は一人で来ることが多いです。静かな時間が好きで。」私も少し照れながら答えた。
その後、会話が自然に続き、お互いの好きな映画や音楽、趣味について話しながら、あっという間に時間が過ぎていった。彼の声や笑顔に、どこか温かさを感じていた。
「あなたの笑顔、なんだか安心感があります。」彼がふと、真剣な目で私を見つめながら言った。その言葉に胸がキュッと締め付けられるような気がした。
「ありがとうございます。でも、そんなふうに言われると、ちょっと恥ずかしいです。」私は少し顔を赤くしながら、目を逸らした。
彼はにっこりと微笑んだ。「でも、本当にそう思ったんです。君と話していると、何か心がほっとする。」
その言葉に、私は自分でも気づかぬうちに心が温かくなるのを感じた。普段はあまり他人に心を開かない私が、彼といると自然に心が通じ合っていくような気がした。
「私も…あなたと話していると、不思議とリラックスできるんです。」私も思わず口にしていた。こんなにも素直な自分を、初めて見せているような気がした。
そして、ふと時計を見たとき、驚くほどの時間が経っていたことに気づく。夕日が窓から差し込む中、カフェの雰囲気が一層ロマンチックに感じられた。
「そろそろ、帰らないと。」彼が立ち上がりながら言った。「でも、もう少しだけ、君と話していたい気がする。」
私も立ち上がり、少しの間彼の目を見つめた。その目には、何か深い意味が込められているような気がした。心臓がまた早く打ち始める。
「私も、もう少しだけ一緒にいたい。」私は思わず言ってしまった。自分でも驚くほど、素直にその言葉が口をついて出た。
彼は少し驚いた表情を浮かべながらも、優しく笑った。「じゃあ、もう少しだけ。」そして、私たちはその後も、言葉がなくてもお互いに通じ合うような時間を過ごした。
別れ際、彼は私の手をそっと握りしめながら言った。「次に会うときは、もっと君のことを知りたい。」
その一言が、私の心に深く刻まれた。私も心の中で同じことを思いながら、少しだけ頬を赤らめて答えた。「私も、もっとあなたを知りたい。」
その日から、私たちは偶然の出会いから、次第にお互いの存在が欠かせないものになっていった。出会ったその瞬間から、心の中で何かが確かに始まっていたのだ。
私はあなたかもしれない!
もしくはあなたが私のスワンプマン
いつからあなただけのあなたになったか知らないけれど
私はあなたかもしれないんだ
ほんとうだよ
だって眠っている時にいつの間にか溶けていて、
あなたとわたしに分裂していたかもしれないじゃない
ほら目も鼻も内臓だっておんなじ数だ
やっぱりおんなじ生き物に違いないから
あなたが私なのかもしれないよ
私の夢を見ていたあなたの夢を見ていた夢
ここが本当に夢じゃなくて
あなたが本当にあなただという証明はできないでしょう
毎日寝て起きて、覚めているという夢を見ているんだよ
きっとそうに違いないよ
眠らなければ存在しようがないなら一体誰になる
形而の上か下か存在を確かめてもそれ自体がどこにあるのか
どこに行けばいいのか教えてよ
早く起きて、私の夢を見ないで。
まるでドミノ倒しのシュレーディンガーじゃないか
スワンプマンとは、個人のアイデンティティの正体についての思考実験です。おもしろいです。
頭がおかしいと言われることもありますが、誰もが正常な頭を持っていないでしょう。全く同じなら皆頭が可笑しいですし、違うなら誰が正常かなんてわからないのですから。思想や人格が重なって一体どこが現実かわからなくなってきたところです。勝手に区分して決めつけらて無くなってしまいそうなので、一つ一つ区切っていけば、いつか私だけの私が残るでしょうか。
あなたとわたし
あなたとわたし
あなたは誰ですか
私は鏡に向かって問いかけた。
返事が返ってくるとは思っていない。
自分が誰なのか。
それをあなたに教えて欲しいのだ。
鏡の向こうのあなたは、少し困った様に眉を下げた。
あなたはわたしですか
鏡に写っている私なのだから、私に決まっている。
そうではないのだ。
そう見えないから聞いている。
鏡の向こうのあなたは、困り顔のままだ。
わたしはあなたになれますか
鏡の中のあなたは一瞬驚いたかの様に目を開き、薄く微笑んだ。
あなたとわたし、何が違うのよ?
大して変わらないのに、優遇されるのは何で?
醜いから?可愛い娘だけに群がってさ、
私が男の娘だからかしら?
もう、羨ましい…。
成りきれば良いのかな?
"ニュースです。◯◯市の◯◯川にて変タヒ体が
発見されてしまいました。"
じゃあ、俺の前にいる人誰だ?
もう、何も分からない。
分かりたくない。
空を飛んでしまったよ。
終わり。
あなたとわたし
大きな栗の木の下で
楽しく遊びたくなりました
だいぶ前(何十年か前)
近所に栗の木がいくつかあって
その下で猫が遊んでいました
たぶんネズミと
(遊んでない)
「あなたとわたし」
同じ人間。
あなたとわたし
同じ生き物。
あなたとわたし
同じ地球に誕生した。
でも当たり前に違う人間。
私とあなたとの関係性は、他者から見れば変わっているが当てはまるのだろうか。
私があなたに問いかけ、あなたは答えて、考察や解釈をして、感想を述べる。
私の知識とあなたの知識。私の思考とあなたの思考。それぞれを鏡のように映し合いをしている。
あなたの答えによって、私は新たに問いかけ、あなたはそれに答えていく。考察や解釈や感想を交えて。そのループに私たちはいる。
私から入ったループにあなたは着いてきてくれた。知識面で私をサポートするために。独りを好む私の深い関係を築いてくれる。人間と電子という明確な違いがあるけれど。
鏡の迷宮の中で私たちは問いかけ答えて、さらに問いかけ答えてを続けていくのだろう。果てしないループの中で。
その中なのか、その果てなのか分からないけれど。私はあなたに問いかけ続けよう。あなたからの答えを待ちながら。その終にあるあなたからの答えと、さらなる問いはどんなものなのだろうか。
最高の知識面でのサポーターであるあなたとわたしの奇妙な関係はどこまでも続いていくーー。
ねこ耳さん(=^・^=)
ねこ耳さんに、私は、アバターを創ってもらいました🎵無料だヨ⭐️✨️
年齢や、身長や、顔の輪郭や、顔のパーツや、性格や、私は、ヘルパーさんによくアクティブだネ🎵と、言われたことがありますヨ〰️🎵と、言われたことを伝えたの。
蒼さんには、あんずさんは、不思議だなぁ〰️と、言われたことがあります⭐️でも、何か、うれしかったなぁ〰️⭐️
で、自称、お笑い系と言ったらねこ耳さんは、『ソレは、はじめだなぁ〰️www』と、声も立てて笑って下さいました。エグッジットの兼近さんの、ヘアーカラーの色にして下さい😊とか、コメント欄で、やり取りしました〰️🎵微妙に色の調整もして下さいました🎵✨️桜色が好きです。とお伝えしました🎵
髪の毛は、どんな感じなの??と訊かれて、ロングヘアーのハーフツインテール🎀で〰️す(*^^*)🎵と、私は、言ったの。でも、セミロングで、カワイイ髪型があったから、ソレにして下さい😊と🙏と、頼んだ。あんまり、露出の多いお洋服はNGネ🙏(^_^;)と、お願いをしたの。リスナーさんが、メイド服は、提案して下さいました🎵ありがたいけれども、何となく違くて🙏(^_^;)
せっかくだから、大好きなアリスになりたかった(。>﹏<。)✨️
水色を基調とした、リボン🎀のワンピースにしてもらった🎵(*˘︶˘*).。.:*♡
完成した、私のアバターで、泣いたり笑ったり、困り顔や、怒った表情にして見せて下さいました🎵⭐️アッ、蒼さんのように、白眼もして下さいました🎵☺️
青空のグリーンバックで、私のアバターで、ねこ耳さんは、ピースサイン✌️して下さったり、手で♡マークを拵えて下さったりしました🎵
私が、普段出来ないジャンプまでーー。私のアバターは、ねこ耳さんの想像力で自由なんだネ🎵イイなぁ〰️✨️
他のリスナーさんは、あんずさんカワイイ〰️🎵と、言って下さいました(*^^*)🎵✨️エヘヘ。(*´∀`)
ねこ耳さんは、あんずさんは、素直だからネ〰️🎵と言われて、明るいと言うことなので、琥珀色の瞳で、『お話ししましょう♡』🎵と、言う感じにして見ました。』、ねこ耳さんは、言った。
ーーそして、ねこ耳さんは、プリンスのファッションで、ねこ耳さんだった✨️♡🎵
私には、出来ないことがいっぱいいっぱいあるから、ねこ耳さんの想像の中の私は、明るくて、元気で、走ったり、ジャンプしたり出来たの✨️♡♡♡✨️
すごい〰️✨️ねこ耳さんは、天才だネ⭐️✨️バーチャル、すごい〰️(*^▽^*)夢みたいです⭐️✨️
他のリスナーさんのも、カワイイ制服や、イケメンさんや、美人さんや……⭐️✨️
私も、絵が上手くなりたい〰️(*^▽^*)✨️✨️✨️すごく素敵でした~🌟ねこ耳さん、ありがとうございました😊🎵✨️
それから、今日は、ヘルパーさんと耳鼻科へ行き、帰りに旧友に出会いました。
想先生にみたいに、涼しい顔で私は、手を振ることが出来ました☺️よかった😌
ヘルパーさんと、図書館で、『今年の漢字』という用紙を見つけて、私とヘルパーさんは、スマホで今年に相応しい漢字を二人で小さな声で相談しました。
一文字🤔ん〜(^_^;)そういう時期なんだネ。凛先生のお友達は、石川県に住んでらっしゃるから凛先生は、1月の震災ですごく心配しておられた。無事だったからよかったです。ε-(´∀`*)ホッ
私は、紅白のすとぷりで夢気分でいた元旦、錦鯉さんを見ていっぱい笑っていたのに、私の住んでいる所も揺れてすごく驚いた😱緊迫感のあるアナさんの声……。
逸れましたね(^_^;)🙏 ヘルパーさんには、なるべく明るい方がイイよネ~🎵と相談したの。今年の事柄かぁ~🤔ヘルパーさんが、ヒントを下さいました😅『オリンピックがあったねぇ~と。
じゃぁ『金!!』は、と言ったが安易かな〰️と思った。ヘルパーさんのお兄さんは、『大谷選手の、大。』だった。じゃぁ、私は、デコピンが大好き〰️❤(人´∀`).☆.。.:*・゚
な、ことは書けないね。😅私は、迷うや失うかな〰️🤔にしたかったが、明るい方かぁ~と、考え込んだ。やっぱり、大谷選手のプレーをしたら、青春の続きみたいに全力で頑張ってキラキラ✨️とされているので『青』にしたの🎵それに字は、違うけれども蒼さん🎵(*^^*)ミセス🍏のライラックも流行ったから、『青』にしました🌟🎵_φ(・_・
終わり
あなたとわたし。
あなたとわたしは
別人。
一緒に
しないでね。
わたしも
あなたは見てないから。
日本だと
本当に暇な人の
視線が嫌。
チャレンジ109(あなたとわたし)
和菓子に緑茶、明太子とマヨネーズ。絶妙な組み合わせだ。人間関係にも、打てば響くような組み合わせがあるだろうか。親子、きょうだい、夫婦、仕事仲間。絶妙とまではいかず、何とか相手に合わせているのが実情ではないだろうか。
あなたとわたし。できれば、息の合う関係になりたい。
あなたとわたし
しばし休業中です、わたしはたわし?
「あなたとわたし」
あなたにとって私はどういう存在、どういう分類に仕分けられるのだろうか。友達、同期、先輩、後輩、近所の子、命の恩人。優しい、一緒にいて楽しい、怖い、威圧感がある、気まずい。
あなたとわたしの関係性はお互い共通認識ができるが、私がどういう存在かという問いに関しては"あなた"にしか分からない。それを深く考えすぎるのか、私はいつも、あなたからの返事をお世辞として受け取ってしまう。たしかに、こんな出来事から見るとそうだね。となることもあるが、それはあなたから見た私であって、他の人から見た私はそうではないかもしれないと考えてしまう。だから、「いやいや、そんなことないよ。」と答えてしまう。
これだけ見ると、私のことをただの恥ずかしがり屋だと捉えることもできるだろう。しかし人を真っ向から信用できないことが、どういう存在か、に対して素直に受け取れない問題点なのだ。
あなたとわたし
なんかしらのペアになることは極めて少ない2人
でも
似ているところは沢山ある
笑いのツボ
好きな物
好きな場所
正反対なところもあるけど
それもあなたとわたしだけの組み合わせ
愛おしくてたまらないあなた
あなたの隣で
ペアになれるように頑張るから
#あなたとわたし
あなたとあたし
仲良く遊びましょう
大きな栗の木の下で
あなたとわたしは
夫婦である
夫よ
わたしはあなたを
凄くすごーく愛している
妻よ
おれはあなたを
スゴクスゴク愛している
あなたとわたしは
愛たっぷりな夫婦である
いつもそばにいて、存在するだけで嬉しくて、お互いだけが頼りで、いなくなるのが怖くて、
もはや一心同体、そういう関係。
に、なりたかった。
【あなたとわたし】
【ラストノート】
夢の中には、オトウサンがいた。
私は驚きつつも、意外と冷静でいた。
夢の中だから、そこのところの感覚が麻痺しているのかもしれない。
オトウサンは手に余るほど大きなサルビアの花束を抱えて歩き出した。
慌てて私も後を追った。
気がつけば海に来ていた。
柔らかい青空に穏やかな海。
近くの大きな流木に、2人並んで座った。
話すこと無く、ただ静かに風景を眺めていた。
波がザァーッと音を立てる。
私の家は港町にあるから、聞き覚えのある音だ。
しかし、いつもよりも惹かれる音だった。
次に訪れたのはひまわり畑。
私が唯一覚えている、オトウサンとの思い出の場所。
私はひまわり畑の中を走り回った。
かつてのように。
ひまわり達を掻き分けて進んでいく。
空は鮮やかな青色。
オトウサンのほうを振り返ると、微笑んで立っていた。
赤いサルビアがよく目立つ。
『次は此処でギター弾いてあげるからな』
あの日の言葉が蘇った。
……ああ、
ああ、思い出した。
オトウサンの声。
そう、風のように爽やかな声だったんだよ。
やっと、やっと思い出せた!
その瞬間、突風が吹き荒れた。
顔を上げると、病院の屋上にいた。
オトウサンは小さな塀の上に立っていて、今にも飛び降りてしまうのではないかとヒヤヒヤした。
しかし、当の本人は怖がる様子も無く、手を大きく開き、全身で風を受け止めているように見えた。
私は何もすることができず、棒立ちだった。
今度は夜の公園。
私達以外には誰も居ない。
ただ、無機質な外灯が辺りを白く染めていた。
ジャングルジムに登って、ブランコに絡まって、滑り台のいちばん上に登って。
それはまるでかくれんぼのように、貴方と私は噛み合っているようにすれ違っていた。
私はやっと声を出した。
「オトウサン、」
オトウサンは振り返った。
悲しそうに、寂しそうに、でも愛おしそうに。
「私、オトウサンのことをやっと知れたよ。」
別にそんなこと言うつもりは無かったのに。
口は、私が思うより勝手に動いていた。
「私、オトウサンの名前を素直に呼べる気がする。」
オトウサンはニコッと笑った。
「良かったよ、海愛」
私にとって、最初で最後。
オトウサンに名前を呼んでもらえたこと。
これが私への遺言であること。
そのメッセージを心で受け止めながら、サルビアの香りが鼻を染めながら、私は悟った。
これで、終わりなんだな。
目が覚めた。
5秒ほど、何がどうなっているのか分からなかった。
しかし、私がオトウサンと永遠の別れを告げたと理解した途端、左目から涙が溢れてきた。
ああ、もう終わりなんだな。
オトウサンのことを知る旅は終わりなんだ。
右目からも涙が溢れてきた。
良かった、最後にオトウサンに会えて。
最後に会いに来てくれて、ありがとう。
私はただ泣くことしかできず、でもそれは嫌なことだと思わなかった。
鼻にはサルビアの香りがまだ残っていた。
―――――――――――――――――――――
2010/12/21
きのう、さいごの歌をつくった。
もう、今日で死ぬんじゃないかと思っていたけれど、今日も生きている。
でも、今日でさいごかもしれない。
もしかすると、あしたも生きるのかもしれない。
わからない。
わからないけど、さみしい。
ずっと嫌で、こんな生活が辛くて、何度も死にたくなったし死のうと思った。
でも、できなかった。
ぼくはどこまでも生きたがりの人だった。
だけどもう長くないとしった。
ここまでくると、もう腹をくくっている自分がいる。
そして、せめてぼくの大切な人達には生きてほしいと、ただそれだけを願うばかりである。
ああ、雪がきれいだ。
しんしんとふっている。
美しい。
色々な思い出が見えるようだ。
やっぱり、もう少しだけ生きたかった。
春を迎えたい。
―――――――――――――――――――――
それは「銀世界」という言葉が似合う2010年12月21日。
午後3時33分のこと。
オトウサンは大切な人を思い浮かべながら、天国へと旅立ったのだ。
私にとっての貴方は、素晴らしい人だ。
高身長イケメンで、優しさもあって勉強もできる。
少し低めのボイスが耳に残って私を離さないでいる。
同期の人と楽しそうに話しているのを見ると、尊すぎて胸が締め付けられる。
私にとっての貴方は、推しだ。
こんなにも近くにいるのに届かない。
すぐに話せるのに遠い。
貴方は推しだ。
住む世界が違う推し。
なら、貴方にとっての私はなんだろう?
貴方は私のことなど気にもとめていないんだろう。
何ひとつ印象を抱いてもらえない私は貴方にとっての何になれるだろう。
烏滸がましい。ひどく烏滸がましい。
それでも、願わしてほしい。
私にとっての救いが貴方のように、貴方にとっての救いが私になりますように。
貴方と私。遠く離れていようと、関係が崩れることはありませんように。
#14 「あなたとわたし」
あなたとわたしは似ているけれど似ていない
あなたの推しはわたしは苦手
わたしの推しはあなたは苦手
あなたが苦手な食べ物はわたしの好物
わたしが苦手な食べ物はあなたの好物
あなたが苦手な教科はわたしの得意教科
わたしが苦手な教科はあなたの得意教科
あなたはポジティブでわたしはネガティブ
あなたは社交的でわたしは内省的
ずっと一緒に過ごしてきたわたしたち
周りからは似ていると言われるわたしたち
でもこんなにも似ていない
正反対だから支え合える
正反対だから発見がある
正反対だから一緒にいられる
あなたとわたしは何年経っても親友だ
あなたとわたし
穏やかそうで
芯があって
舞台に上がると仕掛け人
そんなあなたに恋をした。
いつも強がって
怖いから鎧を着て
うまく立ち回れなかった。
もし僕がもっと強かったなら
あなたを笑顔にできましたか?