『あじさい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あじさい
学校終わり小雨が降っていたので
傘を並べて友達と帰ってたら、
道端に綺麗なあじさいを見つけたの。
私
「小さなお花が集まってとっても仲良しさん。」
彼
「もしかしたら沢山のお花の中に
君とそっくりなお花の子がいるかもしれないね。」
私
「きっと隣にはお母さんとお父さんがいるの。」
彼
「その子は好きなお花の子はいるかな。」
彼はその子の声が聞きたくて
そっとあじさいに耳を傾けた。
そうすると小さな小さな声が聞こえてきたの
「私あなたが好きだったの。」
参考にしたあじさいの花言葉
「一家団欒」「移り気」
今日のおやつは
あじさいゼリー
見た目に涼やかで
とてもきれいな青紫
心が洗われるような
やさしい色合いだった
私の分はないので、食べていないけれど
梅雨時のささやかな癒やし
あじさいは好きな花
「あなたって、紫陽花みたいだね」
「服の色とか?」
「んーん、違う」
分からなくていいよ
夜の音に 息を溶き
貴方の鼓動に 身を寄せる
眠らぬ街 艶やかに笑う声
夜空と踊る 星の子達よ
照らす 肌は陶磁器のやう
はだけた着物に 泳ぐ目が
妖しい瞳に 囚われて
月が綺麗ですね
唐紅に染まる口元 紡ぐ静かな言の葉は
月は手の届かぬから美しい
嗚呼 まだ夜半ば
朝は遠く
お題【あじさい】
タイトル【香り玉】
あじさいは花が大きくて美しいのよ
紫や青紫の美しくて
梅雨時期に咲くから
“雨の花”とも呼ばれてるのよ
お寺や庭園に植えてあるものなの
私達にとってあじさいは
馴染み深い花の1つなのです
『 紫陽花 』
梅雨になるとよく色んな家の庭から顔を出していたりする。
そしてリトマス試験紙を思い出すのだ。
ここのはアルカリ性の土壌?とか。
酸性が強いから、こんなに青いのかな?とか。
あれ?リトマス試験紙って
アルカリと酸性の色逆だっけ。
なんて頭の中でぐるぐる···
だけど雨の日のその佇まいは
只々美しい。
わたしのお気に入りは中性色。
あじさい
俺はもう見ることはできないあじさい。
でも見えなくていい。
あじさいはとても綺麗だったから。
ただそれだけで好きだったから。
見えなくなってから知った真実。
あじさいは恋運を下げる花であるということ。
花も人間も同じ。
知らなくていいことはたくさんあり
それはいつも内面に潜んでいること。
その色と同じように、
心に多彩な思い出を刻む花
#あじさい
ふつう、梅雨だから、6月だから
あじさいが咲いているんだと気がつく
しかし、私はあじさいが咲いていることで
ああもう梅雨なのか、もう6月かと気がつく
桜だって、紅葉だっていっしょ
植物からこっそり時間を教えてもらうんだ
_あじさい
あじさいの葉っぱの上で、
カタツムリ二匹が踊っている。
色鮮やかな水色や紫色の花々は、
雫をくっつけておめかししている。
サァサァと降る小雨は、
その空間に合うようなBGMに変わる。
今日もまたどこかでやるみたい。
是非、雨の日の舞踏会へ来てみてはいかが?
〜あじさい〜
『ひねくれてる』
知ってた?あじさいって
酸性の土だと青色に咲いて、
アルカリ性の土だと赤色に咲くんだって。
ひねくれものだよねぇ~。
なんちゃって。
あじさいを見ると、梅雨が来たなぁって凄く思います。
お題:《あじさい》
雨の季節のお楽しみ
ちょっとそこまでのお散歩で
万華鏡の世界に入れるの
あお、むらさき、ぴんく、しろ…
みどりから咲きこぼれるのは
『 カ ラ フ ル 』
日ごとに表情を変えるから
何度だって会いに行く
庭先の紫陽花の葉をもいで
水たまりに浸けた人差し指で葉をなぞる
すぐに砂をかければ
文字が浮かび上がる
ぼんやりと
くっきりと
乾いてしまう前に
それとも
乾いて消えて
わからなくなるように
歩いたり立ち止まったり
あなたに渡した紫陽花の葉は
雨の中で泳いでいる
くっついていた砂も想いも流されて
跡形もなく流れていく
「あじさい」
前住んでいた街に
紫陽花が綺麗に咲く
道があった。
あの時は
青や紫の花が多かった。
今年も
綺麗に咲いてるのかな?
引っ越してきた街にも
紫陽花が綺麗に咲く
公園があった。
青も紫もあったけど
赤や白の花もたくさんあった。
紫陽花は
土によって
花の色が
変わるらしい。
さて
わたしは
この街で
どんな色に染まるのかな?
#あじさい
お題 あじさい
僕の知り合いには、花好きな人がいる。
彼の庭には、季節ごとに沢山の花が植えられていて、近所でもちょっとした名物になるほどの美しさらしい。
春には桜、夏に月下美人、秋に彼岸花、冬には椿。
何度か彼のお宅にお邪魔させて貰ったが、なるほど噂に違わぬ素晴らしさ。
いつからか、季節の変わり目には必ず彼の家を訪ねるようになっていた。
「紫陽花、今年は咲くのが遅いね。」
それは、例年通り彼の庭を訪ねた時の事だった。
陰鬱な雨の続く水無月の中で、彼の庭を見て心を落ち着かせようと思ったのだが、
「実は最近、庭の調子が悪くてね。」
申し訳なさそうな顔の彼の後ろには、鮮やかな緑葉を茂らせた紫陽花の生垣。
その光景を見て最初に思ったことは、純粋な驚きだった。
毎日の手入れを怠ったことのない彼が間違えるなんて、珍しいと思ったのだ。
「悪いけど、また来週来てくれ。来週中には咲くはずだから。」
その言葉を信じ、私はひとまず家へ戻った。
それから約一週間後、彼は逮捕された。
殺人と、死体遺棄の罪だそうな。
ふと、あの紫陽花は何色に咲いたのだろうと考えた。
窓には水滴が流れ落ちた。
梅雨の時期に入り、雨が降る日が続いた。
私は、6月のこの時期になると、必ず行くところがある。
私は、傘をさして歩いた。
歩いた先は、公園だ。
ここの、公園は6月の時期になると、名前通りの公園になる。私は、歩いて、公園の中央までたどり着いた。
ドーム城のような、形に盛り上がったところ見た。
そこには、なん万本と連なるある。「あじさい」がある。
私は、この目の前に広がる、あじさいを見るのが好きで好きでたまらなかった。
上から落ちてくる、雨粒が大きく開いたあじさいの花に当たり、葉、茎と流れ地面にたどり着く。
私は、耳を澄ました。雨音とあじさいたちが奏でる音に。
最後に深呼吸をして、私は歩きだした。
公園の名は「あじさい公園」安直だが、地元民しか知らない。公園だ
#019 『一度だけの理由』
紫陽花が咲く頃になると、そろそろ実家に顔を出さなきゃと思う。
実家は居心地のいい場所ではなかったから、お盆や年末年始でさえ、理由をつけて帰省しないことの方が多かった。年に一度も顔を出せば十分だよという姉の言葉と距離に甘えて、今年はまだ一度も帰省していない。
夫と娘の都合を聞いて、姉の都合を聞いて、それから駅前の和菓子屋の営業日を確認した。今年も取り扱いの始まった紫陽花のお菓子の画像をうっとり眺め、帰省という儀式の後の唯一のお楽しみに想いを馳せる。
アレルギーで洋菓子が食べられないわたしにとって、そのお店のお菓子は洋菓子にも負けないくらいキラキラして見えた。私が子供の頃は全然そんなじゃなかったけど、キラキラの路線に足を踏み入れてからは、昔ながらの定番のお菓子と並行して、色鮮やかで華やかなお菓子展開を継続しているらしい。
中でもわたしが一等お気に入りなのは、淡く色づけた寒天を細かく刻み、白餡を包んだお菓子だった。洋菓子店のショーウィンドウに張り付いてたわたしがアレルギー持ちと知った和菓子屋のご主人が特別に作ってくれたものだった。
駅前に降り、梅雨の合間のじっとり重い空の下からお店に入れば、色鮮やかな練り切りをはじめとしたお菓子ぎ所狭しと並んでいる。
「いらっしゃーい、……あら! 久しぶりやね」
年に一度しか顔を出さないのに、女将さんは今も顔を覚えてくれていた。
「紫陽花のお菓子、今年もいただきに来ました。自宅用に六個と、それからお土産でこっちの……」
この時期にしか立ち寄らない事情を聞きもせず、女将さんは愛想よくお菓子を包んでくれる。
「いつもありがとうね。またご贔屓にね」
紙袋を手に店を出ると、来た時には視界から外れていた駅舎の横で色鮮やかな紫陽花がさざめいていた。
お題/あじさい
2023.06.13 こどー
雨の中に咲く紫陽花のように
あなたが憂鬱な時は
私があなたの花になる
今日のテーマ
《あじさい》
梅雨も本番を迎え、雨の日も多くなってきている。
通学路の途中にある寺では、今年も見事な紫陽花がこの鬱陶しい季節に鮮やかな彩りを加えている。
青や紫、ピンクなど場所によって違う色の花を咲かせているのは、ここの住職が凝り性で土壌の成分を区画ごとに変えているからだという。
そんな話をしながらも、目はしっかり紫陽花に注がれている。
どうやら彼女はこの花が相当お気に入りのようで、花を眺める眼差しはいつになく和やかだ。
「紫陽花、好きなんだ?」
「うん、大好き」
「でもたしか、毒があるんじゃなかったっけ?」
「そうなの?」
「よく知らないけど、何かでそんな話を見た覚えがある」
「ふうん。そういえばスズランにも毒があるんじゃなかったっけ。可愛い花には毒があるんだねえ」
「それを言うなら『綺麗な花には棘がある』だろ」
納得顔でうんうん頷くのに突っ込めば、彼女は照れ隠しのように笑う。
そんな風に茶化した雰囲気も可愛く思えてしまうのは惚れた欲目なのだろうか。
紫陽花の花を背景に笑顔で佇む姿はこっそり写真を撮って待ち受けにしたいくらいだ。
「でも、紫陽花、美味しそうだよねえ」
「食うなよ?」
「花そのものは食べないよ」
「葉っぱも食うなよ」
「食べないったら! そうじゃなくて、この時期になると、和菓子屋さんに紫陽花のお菓子が並んでるんだよね。上生菓子って言うんだっけ、ちょっと良いお菓子。お店によって練りきりのだったり寒天のだったりするんだけど、どれも美味しくて大好きで。毎年ここの紫陽花を見る度に食べたくなるんだ」
そんな説明をしながら紫陽花を眺める眼差しや表情は、言われてみれば花を愛でるというより美味しいものを前にした時のそれで。
いかにも甘いものに目がない彼女らしいと、思わず笑いが込み上げてしまう。
「色気より食い気かって言いたいんでしょ」
「そういうところも可愛いなと思っただけ」
「食い気だけじゃなくて、紫陽花が好きなのは本当だもん」
ぷくっと頬を膨らませて彼女が言う。
上目遣いでそんな顔をされても可愛いだけなのだが、今それを言ったら拗ねさせてしまうかもしれない。
空気を読んでそれ以上の軽口を控えた俺に満足したのか、彼女は再び紫陽花を眺めて微笑んだ。
「紫陽花の花言葉っていうと『移り気』とか『浮気』とかが有名なんだけどね、花言葉も本当は花の色によっていろいろ種類があるんだよ」
「そうなんだ?」
「うん。昔ね、お父さんがお母さんに白い紫陽花をプレゼントしたんだって。お母さんは最初悪い意味の花言葉を思い浮かべて、でもお父さんは男の人だからそういうの知らないでくれたんだろうなって思ってたんだって」
花言葉か。
薔薇の花言葉が『愛してる』だという程度の知識くらいはあるけど、確かにあまり意識したことはない。
話を聞きながら、もし自分が贈るような時にはそういうのもちゃんと注意しようとしっかり心に書き留める。
彼女の父親も似たようなものだったんだろうと、内心で共感すら覚えた。
「でもね、後になって調べたら、白い紫陽花の花言葉は『一途な愛情』で。お母さんがまさかと思ってお父さんに聞いたら、真っ赤になって知らなかったってとぼけたんだって。でもその顔で嘘ついてるのはバレバレでしょ。お母さんも照れくさくなっちゃって追及はできなかったらしいんだけど、それ以来お母さんが一番好きなのは紫陽花になったんだって」
微笑ましそうに、そしてどこか羨ましそうに彼女が話す。
きっと彼女の両親は普段からとても仲睦まじいんだろう。
娘に堂々と惚気る母親も母親なら、そのエピソードをニコニコしながら恋人に話す娘も娘だ。
まさにこの親にしてこの子あり。
でも、そんな夫婦に憧れるのも事実で。
「ほら、そろそろ行くぞ。あんまり道草食ってると課題やる時間がなくなるだろ」
「ほんとだ。図書館の自習室、まだ席空いてるかな」
話を切り上げるよう促して再び並んで歩き出す。
話題は自然に課題の内容などに移り、彼女はもうすっかり紫陽花のことも和菓子のことも頭から抜けてしまっているようだとホッとする。
たしか図書館の近くには少し大きめの和菓子屋があった。
彼女の両親の話にあやかって、途中で抜け出してこっそりダッシュでその紫陽花の和菓子とやらを買ってこよう。
白い紫陽花を贈るのはすぐには無理だけど、和菓子くらいならプレゼントできる。
口実は、苦手な科目の課題を頑張る可愛い彼女へのご褒美として。
そしてそれを受け取った時に見せてくれるであろう彼女の笑顔は俺自身へのご褒美に。
放課後のこの時間だから残っているかは定かではないが、どうか残っててくれますようにと密かに祈る俺なのだった。
あじさいの花はとても綺麗だ。
雨に打たれてるのに、こんなにも綺麗に輝いている。
だけど、あじさいもいつかは散る。
私はその日を待ってる。
綺麗なものが壊れていく瞬間が一番楽しいから。