『あいまいな空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あいまいな空
今触れているこの空気。私たちにとってただの“空間”。
上を見上げて見える青。私たちにとってそれが“空”。
天高くに存在する世界。私たちにとってそれが“宇宙”。
じゃあ、空の宇宙の境目はどこ?
小さい生物にとって空はどこ?
疑問なら沢山出てくるのに、調べたって分からない。
そんな曖昧が、今日も世界を包み込む。
『今日の天気はいつもどうりあいまいな天気となるでしょう。ですが万が一のことがあるので、体温調節ができる服装で出かけることをおすすめします。以上、今日のお天気でした。』
天気予報が終わり、ニュースに切り替わろうとしたところで、僕はスマホの電源を切った。そしてイヤホンを外し、窓から空模様を覗いてみる。
空は天気予報の通り、曇っているが晴れているようにも見える…実にあいまいな空模様であった。
僕は今日の空模様を確認すると、先程頼んだこの店オススメ”であろう“カフェオレに口につける。
味は美味しいが、牛乳の甘さとコーヒーの苦みが混ざりあい、矛盾で溢れてたあやふやでわかりにくい味であった。だがそれが人気になった理由だろうと、僕は喫茶店に流れるジャズに耳を傾ける。そしてもう一度空を眺めた。
…いつからだっけな、こんなあいまいな空になったのは。僕は心の中で呟いた。
ここ最近、晴れや曇り、雨と言った単語をいっさい聞かなくなった。かわりに皆、口を揃えて言うのだ、あいまいな空って…。空だけじゃない。みんな自分の言葉ですら、あいまいと化している。
さっき僕は、自分が頼んだカフェラテを、この店オオスメらしい、といったがそれは僕があいまい化したのではない。メニューにその通り書いてあったのをそのまま読んだのだ。
あいまいなのはそれだけではない。人同士の会話だってそうだ。最近は誰もが話の最後に『たぶん、だろう、かもしれない』という言葉をつけている。
みんな自分の言葉を霧のようにぼかすようになった。だがそのようにしてしまうのは僕にもわかる。言葉をぼかすということは逃げ道を造るのと同じだ。言葉をあやふやにすることで自身にかかる責任もあやふやにすることができる。
それは誰にとっても楽な選択肢だ。
だがそれでいいのか?と僕は時々思う。
逃げ道には限界がある。その限界までに追い込まれたとき、人はどうなってしまうのか。そんな考えが僕の頭の中を巡る。
あいまいは楽な逃げ道であり、脆いガラスみたいだな。
そう思い、僕はもう一度甘いようで苦い、カフェラテに口をつけた。
題名 あいまいなのは…
あいまいな空
髪を初めて染めた。
君が好きな僕の赤毛みたいな茶髪を、きらきらの金髪に。
乾かされた金髪を見て晴れやかなような、憂鬱なような不思議な気持ちになった。
自分じゃないみたいだ。
美容室を出るとあいまいな曇り空が広がっている。
君はなんて言うかな。僕はなんて言って欲しいのかな。
微妙な天気の気持ち悪い空
ありきたりな表現だが今の自分の心はこんな色だろう
可視化された自分の心に包まれた世界はとても居心地悪い
そしてそんな世界の住人の私も気が滅入る
あとはこれの繰り返し
終わらない負の連鎖なんてよく言うが
今の状況だって割と似たようなものだろう
あいまいな空
中途半端な人生
はっきりしないといけない
右か左か、好きか嫌いか、やるかやらないか
曖昧な空と共鳴して後回しにする
1歩を踏み出せずに崖にしがみついている
昨日の続きじゃないけれど、
雨、降るのかい?降らないのかい?
どっちなんだい?
©とある筋肉タレントさん(笑)
「あいまいな空」
雨なのか 晴れなのか
あいまいな空
あちらの空は晴天で
こちらの空は曇天で
空気は重く
むし暑い
このむしばむ暑さは
天気のせいか
心のせいか
雨で流れてくれないか
あいまいな空
夕暮れ時、港町の空は淡い紫と金色が混じり合い、何とも言えない曖昧な色に染まっていた。漁師町で生まれ育った涼介は、毎日この港で働いていた。彼の仕事は主に父の漁船を手伝うことだが、心の中には漁師とは違う夢があった。
涼介は幼い頃から絵を描くことが好きだった。海の景色や漁村の人々をキャンバスに描くことが、彼の唯一の逃避だった。しかし、家業を継ぐことが当然のように思われている環境の中で、自分の夢を追いかける勇気は持てなかった。
ある日、町に観光客が増える季節がやってきた。港には多くの観光客が訪れ、賑やかな雰囲気が漂っていた。その中に、ひとりの若い女性がいた。彼女はプロの画家であり、海辺の風景を描くためにこの町に滞在していた。
その女性、薫は涼介が港で絵を描いているのを見つけ、興味を持った。彼女は涼介に声をかけ、彼の絵を見せてもらった。薫は涼介の絵に感動し、もっと自分の才能を信じてみるべきだと励ました。
涼介は、薫の言葉に心を動かされ、自分の夢について真剣に考え始めた。しかし、家族に対して申し訳ない気持ちや、夢を追うことへの不安が彼を悩ませた。
ある日、薫が開催する地元の美術展に涼介も参加することになった。彼の作品は、訪れた観光客や地元の人々に高く評価された。父もその様子を見て、涼介の才能を認めるようになった。
「涼介、お前がこんなに素晴らしい絵を描くとは思わなかった。お前の夢を追いかける姿を見て、俺も少し勇気をもらったよ。」父は穏やかな笑顔でそう言った。
涼介は、家族の理解と応援を得たことで、自分の夢に向かって一歩踏み出す決意を固めた。彼は漁師を手伝いながらも、絵を描く時間を大切にし、いつか自分の個展を開くことを目標にした。
曖昧なそらの下で、涼介の未来はまだ完全には見えないが、その曖昧さの中に可能性と希望を見出していた。港町の夕焼けは、彼の心に新たな輝きをもたらした。
あいまいな空を見上げ
あいまいな自分と見つめ合い
あいまいな儘貴方に逢いに行く
あいまいな返事。
あいまいな態度。
あいまいな関係。
あいまいな貴方。
全部イラつく。
あいまいな貴方にいらつく。
そんなあいまいな自分に1番イラつく
今日は晴れるのだろうか?雨が降るのだろうか?
この街はこのところ曖昧な空が続いている。
いつになったら晴れるのだろうか。雨が降るかもしれない、降らないかもしれない。
そんな曖昧な感じが好きではない。
曖昧というのは大変だ、両方に対応しなければならない。
ハッキリしてくれるとありがたいものだ。
あいまいな空
あいまいな気持ちは聞いたことがあるが、あいまいな空は聞いたことがない。だが、あいまいな空は気持ちと同じで、いろんな色が混じり合っているのではないか。だとしたら俺はそのあいまいな空が大好きだろう。あの日好きな人に告白して振られたとき俺が真っ先に思ったのは「どうしてあんな人好きになったのかな」だった。その時俺の気持ちは悲しさの青と疑問の紫、好きになって良かったのピンクだった。その色を混ぜるとあいまいな色になると思う。俺はいつまでもその気持ちが忘れられない。あなたのことが好きだったあの夏を。
【あいまいな空】
日が傾き、夜の気配が近づく頃。遠くに見える空が不思議な色合いを帯びて、魅せられることがある。赤、青、紫、単純な色の名前では言い表せないような雄大で神秘的な光景。その一部を切り取って、写真の中に収められたら――と思うタイミングはだいたい運転中である。山中、カーブ、ゆとりのない道幅。帰宅ラッシュの最中に路肩に停めて悠長に撮影、なんてできるはずもなく。
最も美しいベストポジションを通り過ぎ、しょんぼり岐路を辿るのはまあ、お約束だったりする。
ふと今日、空を見上げた。
空にある雲は動かないで見てると結構動いてる。
そんな空を見てるといつもこう思う。
"あぁ また私生き急いでるな"
あの雲みたいに、ゆっくりとでも確実に
あの空みたいに、大きく綺麗な自分でありたい。
いつだって空は、
あいまいな自分を肯定してくれている気がする
変わらないものもある
変わるものだってたくさんある
変わらないものに執着してしまう私は、きっと
空にも執着している。
いつ見ても変わらずある空を私は、ほっとしながら眺める
私が、空が嫌いじゃない理由。
あいまいな空
天気が雨になる前には
空が黒っぽく暗い色になる
日中は青空で明るいかったのに
夕方は突然、雨になったりする
梅雨時期は特にあいまいで
空の感じは変わってしまうので
梅雨明け後にはきれいな青空が
みれることを待ち遠しく思っている
【あいまいな空】
昼と夜との
狭間に見える
キミと僕との
帰り道
シトシトと、屋根の上で雫が弾ける音が辺りに響く。
雨粒が葉に、地面に、窓に当たって弾ける音。
雨で濡れて香り経つ独特の香り。
虫や鳥のざわめきが鳴りをひそめた静寂。
突然の雨に足止めをされ、手持ち無沙汰に雨宿りをするしかない私は、案外雨の日が嫌いではない。
この辺りは人通りも少ないから、目を瞑り雨の世界を堪能しよう、そう思った時。
チリン
不自然で、それでいて耳に馴染むいやに綺麗な音色の鈴の音が脳裏に響く。
ハッとして辺りを見渡すと、先程まで広がっていた景色と違うことに気がつく。
降りしきる雨はそのままに、どんよりとした雨雲が消え去っている。
眼前には晴々とした空が広がり、夕陽が差し込む。雨に濡れた世界がオレンジ色にキラリと輝いていて、思わず見惚れるほどに目を奪われ、そして、
「狐の、嫁入り」
ーーーーチリン
思わず零れ落ちた言葉は、どこからか響いた鈴の音と共に雨に溶けていく。
非日常的な雰囲気を感じながらも、不思議と恐怖はない。
ねぇ、お天道様に見守られたお嫁さん。
幸せになってね、なんて。
『あいまいな空』
#11
あいまいな空
「先生、僕はどうにもはっきりしない天気が苦手なんですよ」
教室の窓から晴れとも曇りとも言い難い空を見ながら僕は隣に立つ先生に言う。
先生は眼鏡の奥にある目を細めて口元をゆるめる。
「そうかあ。まあ、苦手なもんがあっても良いだろう」
先生にそう言われると心の奥で固まっていた何かがゆっくり溶けていく感覚がした。個人の意見など無いものとして扱い、“こうでなくてはならない”そんな誰かからしつこく聞かされた言葉を先生は口にしない。
さすがに道徳に反する事は許しはしないが、先生はいつだって僕達を見てくれた。
「ちなみに一番好きな天気はなんだい?」
先生の問いに僕は少し間を空ける。
「……雨が好きです。特にしとしと降る雨が。世界が一番静かで穏やかな空気に包まれている気がするから」
僕の言葉に先生は目を開いてから視線を空からこちらに向けた。
「月見里(やまなし)くん、君の言葉の表現が私は好きだなあ。今ので雨の日を楽しめるキッカケが出来たよ。うん、いいねえ。確かに言われてみると雨の日は君の言葉の通りだ」
先生は小さな事すら認めてくれる。
だから、僕はダラダラと放課後こうして先生と話をしてしまうんだろう。
日々家
メガネが曇ってるからかな、あんまり空が見えないなーw他になんかあるかな?
あっ、そうだあくび出てるからだな〜昨日全然寝れてなかったしな〜何時間寝てたっけ?八時間くらいかな〜そう考えると結構寝てたんだな〜昨日どんな夢見たっけ?忘れちゃったな〜アハハハハ、、
それにしても昨日はたくさん寝たのになんでたくさんアクビが出るんだろう?変だな〜私ってロングスリーパーだったのかな?明日からはもう少し早い時間から寝ようっと、まぁ上見ればきっと、、、うん、空はぼやけてるもんなんだな〜
なんて迷惑なんだ。少しは晴れた空が見てみたいものだな〜それにしてもなんでお母さんは僕を抱きしめて泣いてるんだろうか?、、、僕も泣きたいさ。
【曖昧な空】
『 あいまいな空』
空を見上げると、空が目に映り込む。
空はどこまで繋がっているのだろう。
空が切れているところなんて、見た事ない。
私の親友も、空みたいに絶対切れない関係ならいいのに。
喧嘩をして、あいまいな関係になってしまった親友の後ろ姿をいつの間にか目で追っていた。
この空が晴れたら、親友と仲直りができる合図かな。
曇り空 傘を持たずに パーカーで
雨がふったら フード被って
【あいまいな空】