「ごめんね」』の作文集

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「ごめんね」』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/29/2024, 12:50:15 PM

「あの時はごめんね」

ある日、母に告げられた言葉。

私が年長さんになったばかりの頃のこと。

母と父はよく喧嘩をしていたと思う。
泣く母に対して「大丈夫?」と言いながら、なんで泣いているのかも、なぜ毎日喧嘩しているのかもよく分からず、ひたすらそばに寄り添っていた。

いつかは仲直りできる。
幼い心でそう信じていたのに、

……ある日、母は泣きながら家を出て行った。

その時、悲しかったのか腹が立ったのか。

今となっては何も覚えていないけれど、まだ言葉も話せない幼い妹が玄関先で泣き叫ぶ声と、父が無言で立ちすくんでいたことだけはよく覚えている。

あれから15年ほど経って、私は20歳になった。

離婚してからも母とは定期的に面会していたけれど、もう成人したということもあり、私の好きな時に会えるようになった。

そんな時、誕生日を祝いたいからどこかで食事でもしようと母に誘われた。

ずっと気になっていた、華やかケーキが人気の喫茶店。
そんな憧れのケーキを食べていた時、母はぽつぽつとあの頃のことを話し始めた。

自分ルールが強い父と共に暮らすのが窮屈だったこと。
自由が欲しくて、家を飛び出してしまったこと。
幼い私たちよりも自分を優先してしまったことへの後悔。
数年前に、別の男の人と再婚した時、寂しい思いをさせたことへの謝罪。

そんな話を、涙ながらに聞かされた。

「確かにお父さん、そういうところあるもんね。仕方ないことだし、私は全然気にしてないよ!なんだかんだ今が楽しいから平気だよ!」

我ながら、嘘をつくのが上手くなったなと思う。
ニコニコと表情を崩さず、自分の心に蓋をして、相手の欲しがっている言葉をかける。
それが、20年間生きてきて身につけた生きる力。

確かに小さい頃は寂しかったけれど、今となっては最早“どうでもいい”。

(謝罪の気持ちよりも、自分がそれを伝えて楽になりたいから言ってるんだろうな。謝られたって、過去は変わらないのに)

なんて、素直に受け取れず、こんなことを思ってしまう自分が嫌になる。

こんな自分でごめんね。


お題『ごめんね』

5/29/2024, 12:47:23 PM

ごめんねで済むなら、警察はいらない。

同様に、練るだけで済むなら、ねるねるねるねはいらない。

色が変わらなければ、練る意味は無いに等しいのだ。

5/29/2024, 12:47:08 PM

ー 「ごめんね」 ー

動詞も名詞も抜けた漠然とした謝罪に
答えを探す為の黙考が数秒間…
当てはまりそうな事象も自分が怒った記憶も
両者共に最近は、とんとなかったものだから
この熟考は無駄に終わりそうだ、とだけ悟った。

然し、口を噤んで答えは一向にくれない相手
これは此方から伺うが吉なのかと
次は自分の中で柔らかめの問いかけを探し始めた。

「え、とね…まず、そのごめんは
私宛であってるの…かな?」

しくじったと言葉の影で僅かに慌てる
此処には私と相手しかいないのだから
これ程に分かり易い方程式も無い
相手の真意が分からないからと
臆病になり過ぎて周りが見えていなかった。

これでは相手から見たら分かりきった事すら
必要以上に探られていると感じる可能性がある
責められているのだと負荷が掛かっているのでは?

「いや、私こそごめんね!私宛だよね!
けどね、あの…
何かあったかなって、考えてみたんだけど…」

私の言葉は途端に千切れて空気へ霧散した
相手の目元には溢れ出た涙が溜まっている
最早、悪循環どころの話では無く
一見すると私しか悪者は居ない気さえしてきた。

一体過去に何があってこんな事態に陥っているのか
どれだ、どれに対しての謝罪だったんだと
脳は現状を忘れフルスロットルで過去を回想する
が、答えの気配さえ掴めそうになかった。

「あのね…」

相手がようやく口を開いてくれた
冷や汗もやっと打ち止めかと心して待つ
安堵は相槌となり相手の話を促す。

「うん、ゆっくりでいいよ」

「あの…」

そうか、相手にも準備が必要なのだ
まだ謝罪だけならば良かったのだが
その言葉の真意を説明するには
自分の非を改めて見つめなくてはならなくなる
それらを加味すると大っ変に心苦しいが…
私には、これ以上に手の施しようがないのだと
願う様な気持ちで言葉を待っていた。

「本当に…ごめんなさい」

違うんだ、謝罪を整え重ねて欲しい訳ではなくて
その内訳をどうにかして私に見せて欲しいのだ
謝る事に勇気を使い果たしてしまったら
この話には本当に後味の悪さしか残らない!
大変なことになってしまった
せめて、ヒントや切っ掛けだけでもくれないと
此方は事象への対応が出来かねる…。

「怒らないで…」

それだ、怒られる恐怖が勝るのなら
私と共に一度、落ち着いてもらってはどうか?
安易な考えだが相手にも余裕は無いのだから
一概に悠長な事だとは、思い至らないだろう。

「…大丈夫だよ、怒ってないからね
そうだ、一度
私と一緒に深呼吸をしてみようか

ゆっくり鼻から息を吸って…
口からそう、息を吐いて〜…

どうかな、少し落ち着いたかな…?」

目元の潤みも肩を揺らしていた嗚咽と吃逆も
心の幕溜まりからは確実にはみ出てはいるが
先程よりは、現状引っ込んだと見える。

「うん、うん、ごめ」

非を認めた者の言葉を遮るのは
成長を妨げるよろしくない行為だと分かっているが
謝罪とは度が過ぎれば遅効性の毒にしかならない
泣くのも謝罪したいのも私の方な気がしてきたが
とにかく、涙が零れる前に言葉ごと慌てて止める。

「大丈夫だよ〜!
ゆっくりでいいから、君の身に何があったか
私に教えてくれるかな?」

ひっくひっくと小刻みに肩を揺らす相手に
心底頼む堪えてくれと際限なく胸は痛んだ
此方も内心は満身創痍なのである。

「あの…ね
お姉ちゃんのカップ…」

ようやく待ち望んだ名詞が現れ
この話にも光が差してきたと
相手に隠れてそっと胸を撫で下ろす。

「大事なの…割っちゃったの…」

ここまで読んでくれた人なら
きっと理解を示してくれるだろう
だから、どうか許して欲しい。

「なんだ、そんな事だったのか〜…!
怪我がなくて本当に良かった…」

そんな事、だなんて
本当は言うべきでは無かったのかもしれない
子供にとっては身を切る様な一大事で
割れたカップは戻っては来ない
しかれども、可愛い妹に怪我はなく
形あるものいつか壊れるのだから
私にとっては君が泣いていた事の方が
余っ程の大事件だったんだ。

     “小さな子供の謝罪は、大人の大きな受難”

5/29/2024, 12:47:03 PM

口を開く、閉じる
「うわ、居たなら言えよ吃驚した……」

口を開く、閉じる
「何どうした、お腹すいた?」

口を開く、閉じる
「お前さぁ……」

口が閉じる、開かれる
「お前本当、アイツにそっくりだな」

口を閉ざす、視線が動く
飾り棚の上、写真立て

言葉はいつも、形にならない
別れも再会も、伝えられない

‹「ごめんね」›

5/29/2024, 12:46:21 PM

いつからかこれが口癖になって、それから人生が楽で、自分の物で無くなった。

どこに行っても、私は謝る側の人間で、そうしていれば、それ以上嫌な思いをしないで済んだ

ただ、最近心が......なんだか寂しいような、なんだかおかしのだ

どこに行っても謝る側で、いつでも自分は下の方で、そのうち自分は誰にも求められないし、愛されないのだと悟った

それからだんだん、自分も自分を愛さない、無碍に扱うようになった

そのまましばらくして気がついた

もう生きられないと

この人生は重要な部品が欠落していて、それはもう手に入らないと知った

だから、死ぬことにした

一通りの相手にさよならをラインした

たった一人、死なないでってラインが帰ってきたけれど

一言返して私はロープの輪の中に首を通して、最後の椅子を蹴飛ばした。


「ごめんね」

5/29/2024, 12:45:25 PM

「ごめんね」
その4文字だけで何かが変わる
いちばん良いのは、結果が変わること
結果が変わらなくても、自分の気持ちがスッキリしたり、相手の心が少し動いたりする
さあ勇気を出して
言ってみれば、いつかきっと「言って良かった」と思える日が来るから

5/29/2024, 12:45:10 PM

「ヘッ。くちだけだな」

ソファの背もたれへ、おもいっきし頭をしずめて、ツーツー電子音が鳴るだけの電話口へ笑う。

もー、しずかすぎる家になってしまった。

放置された靴下の接する壁へ、八つ連なった付箋。
もう九つにはならない。
冷蔵庫のタッパーは一向に減らなかったし、
これからは、増えもしないんだな。

どんだけおれが、家中散らかしても、叱ってくれるヤツ、それでもちゃんと片付けてくれるしっかりもの。
だけど、毎晩えほん読んでやらなきゃ、スネちゃうヤツは、もーいない。

「はー」

ためいきがでるのはしょーがない。
生きる気力もついにわかない。

『……生きてることがツライなら
いっそちいさく死ねばいい』

なんて歌詞を思い出したが、
つづく言葉はおぼえてなかった。

たしか、死ぬことを安易に推奨するような、歌じゃなかったとおもうけど。

もー座ってるのだってくるしく、ソファのこしかけに頭をずり落とした。
ボス、とかそんな音はせず、重苦しく、チャリ、と、小銭がこすれる音がなる。

……たしか、座る度にチャリチャリ音が鳴ったら、めちゃくちゃイカす、とかそんな理由だったはずだ。
実際は、ヘソクリにしかみえなくて、逆にビンボーくさくなったんだけど、言い出した本人が誇らしげだったから、気にならなかった。

「は〜」

つまんない家になったな。

つまんないのはおれか?
これからどうしよう、も、あのときこーしとけば、すら、おもわないんだから、そーだろうな。

足組んで、腕を枕にして、ソファのうえで寝っ転がって、いっつもこーしてたハズなのに、きょうは、いやこれからも?バカみたいにむなしい。

……テレビでもついてりゃ、まだマシかな。
頭からうで抜いて、天井みながら、テキトーに床をさぐるが、まー、床になんておちてるワケなく。
結局また、うでは枕に逆戻りだ。

ま、もーすこしたてば、床に物がころがるなんてあったりまえの家になるんだろーから、べつにイラつくことなく、なんなら、こんなキレイな家にひとりでいるのは貴重だなんだって、清々しくまであった。

家族がめの前で死んだって、てか、殺されたって?
おれは謝らない。
そんなことで謝ってたら、キリないからだ。

じゃ、あのしりあいは?
ともだちの母親のことは?おれはみんな助けられたハズだ。
ぜんぶ、おれのせいだってことはわかってる。

いじめる側だけじゃなく、見てるだけのやつも共犯だってよく言われるようにな。

だが、それでもおれのまぶたは睡魔に負けるし、
腹だって空くし、身勝手に、家を汚す。

「……生きてーることがツラ〜イなら、
いっそォちいさくゥ、しね〜ばいい」

イヤに頭から離れない。
それにトクベツな意味をみいだすなんて、
そんなバカなまねはしないが、我ながらオンチだな。

イミないから、なにしたっていい。

ぜんぶ、いまこんな、なんのイミもないこと考えたって、
家族が死んだ直後に、きょうの晩飯のこと考えたって、
おれはまだまだ死ななくったって、
勇気はないくせに、だれよりも長生きしたって、
べつにどーってことない。

みんな勝手に死んでく。

どーせいつかはみんなお陀仏だ。
クソダサいけど、死んでからのコトなんて考えたってイミないし、おれは好き勝手してたい。

だれにむかって言ってんだ。
ほんとクッソダサい。

5/29/2024, 12:44:52 PM

「ごめんね」
彼女は私の目の前でそう呟いた。
俯いていて顔は見えないが、ただ震えていた。

「ごめんね」
私はそっと手を伸ばすが、彼女には届かない。
あぁ、泣かないでくれ。
心配しないでくれ、また誰かに会えるから。
悪いことをしたなんて思わないでくれ。
仕方がないことだと、私が神様に伝えてあげるから。

「ごめんね」
彼女はそう言って、私から離れていく。
私は泣いた。
今日ぐらい泣いても構わないだろう。
明日には息絶えるから。
泣いて、泣いて、泣いた。
そして、明日が来る前に息絶えた。

「昨夜、コインロッカーに赤ん坊を置き去りにした女性が逮捕されました。犯人は……」

5/29/2024, 12:44:51 PM

理由はわからないけど、


「ごめんね」より、
「ありがとう」が好き。

謝られるより感謝の言葉でいっぱいの1日でありたいな。



お題:「ごめんね」

5/29/2024, 12:44:41 PM

すぐに「ごめんね」って言う人、
信用できない。
いつも「ごめんね」って言わない人が言ったら、
信用できるかな?

5/29/2024, 12:44:23 PM

謝ってほしいんじゃないよ。好きになってほしかったの。

5/29/2024, 12:41:27 PM

@「ごめんね」

横たわる私を囲んで涙を流す人がいる。
「ごめんなさい」
謝罪の言葉が飛んでくる。
「弱い体に生んでしまって…」
自虐の言葉が聞こえてくる。
「もっと遊びたかった」
後悔を口にする人がいる

今の私には、ただの騒音に過ぎない言葉が
溢れては消えてゆく。

ああ、早く寝てしまいたいのに。
楽になりたいのに。
私はまだ、生きていたいんだ。
みんなにこんな思いをさせて悔しいんだ。

生きたいよ。
悔しいよ。
笑顔が見たいよ。

私は逃げるように瞼を閉じた。

5/29/2024, 12:40:04 PM

ごめんね
ずっと気づいて
あげられなくて

あなたが
幸せなら
それでいい
それでいいの

5/29/2024, 12:36:02 PM

「ごめんね」

何がいけなかったのかも
何をしてあげたかったのかも
心から掬い上げようとしてもするりと抜けてしまう

だからただその一言ですべてを塗りつぶすのだ

「ごめんね」

5/29/2024, 12:33:20 PM

何度自分に
「ごめんね」と謝っただろう。
不器用でごめんね。
よく転んじゃってごめんね。
たくさん泣いてごめんね。
きっと中身が私じゃなかったら
もっと幸せになれたはず。
たくさんの人に愛されたはず。

自分のことは好きじゃないし
好きになれる日が来るかも分からない。
それでも
頑張った自分に
「おつかれさま」と
美味しいものとか、好きなものとか
ご褒美をあげる。
私だけは優しくしてあげる。
だから「頑張れ」

頑張ってこの世界を生き抜いて。


「ごめんね」

5/29/2024, 12:30:48 PM

ごめんね

君は何を望んでいるの
白い部屋で横になる君
ただ力になりたくて
問いかける僕
君の答えはいつも「ない」

望みがないのではない
僕が叶えてあげられなかったから
叶えられる他の望みを尋ねたから
君にそんなものはなかったんだ

はじめから君は言っていた
家に帰りたいと
君の願いはただそれだけだったのに
叶えてあげられなくて
ごめんね

5/29/2024, 12:30:24 PM

「ごめんね」

「お母さんごめんね」
「先輩ごめんね」
「家族ごめんね」
近しい人にかぎってどうして伝えづらくなるのかな?
一言
「ごめんね」
と伝えるだけで相手の心はほぐれるのに
私は私のプライドとなぜ戦うのか
私はそのままの私で居たいから
私を相手に分かってもらいたいから戦っているのかな
お互い様なのかな
それならば
相手の熱が覚めるまで待って
それとなく「ごめんね」
伝えてみよう
そう思って行動出来た私はちゃんと成長している気がして
私はほこらしかった

5/29/2024, 12:29:32 PM

「ごめん。君の気持ちは嬉しいけど受け取れない」
そういった彼の言葉で私の初恋は儚く終わった
1年間も片思いしていて絶対相手も私を好きだと
思ってると思っていたのに…
私のあの1年間は無駄だったのかな、そんなことを思うと心がきゅっと苦しくなる。
でも、決して無駄ではなかった。これは新しく恋を始める良い転機だと思えた。
いい機会として彼を使ってしまうのは申し訳ないな
「ごめんね、」

5/29/2024, 12:28:02 PM

快適な一日
2024/05/29㈬日記

大雨の後は、いろいろなものが
洗い流され、空気も入れ替わって
気持ちが良い。
畑には昨日の雨が残っていた。

日が長くなって来て、こがね色の時間も長くなったなあ。
夕方、外を見たら帰宅中の人達と
鳥の忙しなさが似ていて、切なくなる。
みんな帰る場所がある。

今日で鯖カレーも食べ終えたし
レポートも完成して送った。
やれやれって感じ。
去年より苦労はしなかったから、
良かった。
やっぱり こんな風に 例え駄文でも
毎日書いていると 作成能力に違いが出てくるのかな。
…だといいけど。

カレーといえば、らっきょう。
ちょうど今、らっきょうを漬ける季節だけど、去年作り方を調べてみたら
僕に作るのは無理だとわかった。
それに、らっきょうが中国産なのが
嫌なんだなあ。
市販の国産のらっきょうで
作られたのを買っている。
岩下さん(新生姜で有名な)の。
今日も頂きました。

おやすみ。

5/29/2024, 12:26:55 PM

「ごめんね」

君がその言葉を言った瞬間

君の頭を銃弾が貫通する

血飛沫が上がって

ぐしゃと鈍い音がする

咄嗟に銃弾が放たれた方向へ銃を向ける

相手が何かを喋るが

それを銃声でかき消した

二人の死体と

二発の銃声の余韻だけが残った

お題「ごめんね」

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