いつからかこれが口癖になって、それから人生が楽で、自分の物で無くなった。
どこに行っても、私は謝る側の人間で、そうしていれば、それ以上嫌な思いをしないで済んだ
ただ、最近心が......なんだか寂しいような、なんだかおかしのだ
どこに行っても謝る側で、いつでも自分は下の方で、そのうち自分は誰にも求められないし、愛されないのだと悟った
それからだんだん、自分も自分を愛さない、無碍に扱うようになった
そのまましばらくして気がついた
もう生きられないと
この人生は重要な部品が欠落していて、それはもう手に入らないと知った
だから、死ぬことにした
一通りの相手にさよならをラインした
たった一人、死なないでってラインが帰ってきたけれど
一言返して私はロープの輪の中に首を通して、最後の椅子を蹴飛ばした。
「ごめんね」
5/29/2024, 12:46:21 PM