ふまもふ

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12/17/2024, 12:03:44 PM

この文章。

12/12/2024, 10:26:28 AM

動物にも心はあるか?

正確には、感情があるのか。よくテレビや論文などで取り上げられるテーマだ。
私はあると思う、無いとおかしい。
だってこんなにもあんずは私のことを好いてくれているのだから。
私も、あんずのことが好きだ。
きっとそれは、あんずにも伝わっているのだろう。

お題:心

11/27/2024, 10:21:07 AM

牛乳とは愛情の結晶である。
私はそう考えている。
母牛は本来、自分の子どもに御乳を与える。だが市場に出回る牛乳は、子どもに与えることのできなかったものだ。でもそこには、確かな愛情がバトンのように渡されていく。
人間の子どもは母親に牛乳をせがむことがある。実際私はそうだったし。いつも母親は私に牛乳を飲ませてくれた。骨が丈夫になるように、とおまじないをかけた。
私は成人して親元を離れても、その習慣を忘れないようにしている。目やにで霞む目をこすりながら、牛乳を温めて飲む。
今日と明日を健康に生きられるように。

11/23/2024, 11:49:05 AM

「亮太、紙ヒコーキつくろうぜ!どっちが遠くまで飛ばせるか勝負な!」
彰の声が教室に響く。こないだの席替えで、たまたま隣になって仲良くなった男子だ。彼の俺に対しての誘いに、他の男子もわらわらと集まってくる。
彰はクラスの中心的存在だった。対する俺は、お昼休みに図書室で本を読んでいるような生徒だった。新学期が始まって四カ月経ったけど、あまり馴染めてない。
彰は集まってきた男子と楽しそうに話ながら折り紙を折っていた。俺と同じように黙々と折っているやつもいる。
「うっわ、晃輔のヒコーキいかつ!絶対飛ぶやつじゃんそれ」
「ふん。そうだろ?こないだYouTubeで見たんだよな。凄いカッコいい紙ヒコーキの動画」
意気揚々としていた晃輔の紙ヒコーキは、自重でぽとりと落ちていってしまった。残念がるものもいれば、自分の勝利に一歩近づいたと安堵するものもいた。俺は後者だった。
「あ〜、落ちちゃった。期待してたのに……。次誰飛ばす?」
「お、俺、やってみてもいいか」
そろりと手を挙げる。男子たちは俺のほうを見た。晃輔は、お手並み拝見と言いたげな表情で俺をみていた。

お題:落ちていく

11/22/2024, 11:07:47 AM

二本の足、二枚の鼓膜、そして一本の腕から伝わる振動を感じる。

ぼくはいま、電車に立っている。土曜日の急行列車。それに乗っている。せっかくの土曜日が仕事に潰されてしまって、言い切れない気持ちになる。爪先で床を叩いた。
ふと周囲の視線が気になった。なんとなく、ぼくの苛立ちが誰かに伝染した気がしたからだ。
ぼくのいる車両の端から端まで視線を動かす。誰もぼくを気にしていなかった。スマートフォンかイヤホンで、それぞれの世界に浸っていた。
だけど、とある男女だけは違った。
その二人は互いの世界に浸っていた。たぶん家族なんだろう。よくよく見ると、女の人の荷物にはマタニティマークがついていた。まだお腹はそこまで大きくない。
二人の口は忙しなく動き、時折弧を描いた。イヤホンのせいで全く聴こえないが、面白い話をしているのだろう。多分。
暫く彼らをぼうっと見つめていると、女の人がぼくのほうを見た。思わず視線を床に戻す。
ものすごく気まずくなった。二人の時間を邪魔してしまった感じで。また視線を戻すと男女は、先ほどのように談笑していた。変わらず口は弧を描いている。

お題:夫婦

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