No.38『子供の頃は』
子供の頃は…と言っても私はきっとまだ年齢的に子供の部類に入ってしまうと思う。
そんな私の考える子供の頃は園児だ。
子供の頃は生きるのは当たり前だった。
子供の頃の人生に死ぬなんて選択肢はなかった。
子供の頃の感情に死にたいなんてなかった。
子供の頃は毎日が幸せだった。
そう感じられていたのはただ私が何も知らなかったからかもしれない。
だけど、きっと知らない方が幸せに過ごせる。
きっと知らない方が平和でいられる。
…でも私たちはもう知ってしまった。
だから私たちはそれに立ち向かって生きていく以外に道はない。
No.37『日常』
特別なことなんて起きなくて良い。
ただ、友達と笑い合って過ごす今の日常がずっと続いてほしい。
きっと私の幸せはそれだから。
No.36『好きな色』
私の好きな色は白。
だって白はいろんな色に染まれるから。
でも白は完全に染まり切ることのできない中途半端なものでもあると思う。
その点では白とは似つかない私と唯一似ている点であった。
そんな中途半端な存在の白は黒という存在に強い。だって白は黒い闇を緩和させてくれる。
そんな人間になりたいと思わずにはいられなかった。
No.35『あなたがいたから』
あなたがいたからこの世界で生きても良いと思えた。
あなたがいたから心の底から笑顔になれた。
あなたがいたから誰かのために泣けるようになった。
あなたがいたから頑張ろうと思えた。
あなたがいたから思いっきり泣けた。
こうして考えると私の人生の中にはあなたが不可欠だ。
そう、あなたは私の生きる希望──
No.34『相合傘』
私が中学生の頃、私には小学校の時からずっとクラスが一緒で毎日のように喧嘩する男の子がいた。
実は私はそいつが好きだった。
ある日の雨の日の下校時間。
あいつは傘を忘れたらしく昇降口に突っ立っていた。
あいつは私の姿を見た途端、
「あーあ、傘忘れちゃったなあ、傘貸してくれる優しい人いないかなあ」
と言い始めた。
もともと困っている人を見ると助けたくなってしまう私の性分とその時たまたま傘を2本持っていたことから、私はそいつに傘を貸した。
そいつとはたまたま帰り道も同じで、そいつが家に着いたらそのまま傘を返してもらおうと一緒に帰ることになった。
他愛のない会話をして、時折口喧嘩を挟みつつ帰る。
その時間は私の心を踊らせた。
しかしそれはすぐに終わる。
そいつは家が近くなった時、さっさと私に傘を返そうとしたのか濡れることも厭わないで傘を畳み始めた。
私は慌ててそいつが濡れないように私が使っていた傘に入れた。
その後すぐにそいつの家に着き、そいつと別れた。
家に帰って初めて気づいたのは、あいつと相合傘をしたということ。
気づいた瞬間顔が熱くなったことを自覚したのだった。