私の小指に巻きついている赤い糸は、誰の小指に結びついているんでしょう。
もしかしたら、この赤い糸の先には誰もいないのかもしれない。
そんなことを考えてしまったから、自分から赤い糸をプツンッと切ってしまいました。
これで、楽に、なれる、よね。
こんな冷たい場所じゃなくて、どこか、温かい場所へ。
ここではないどこかにあるはずなんだ。
探しに行こうとすると、誰かに止められる。
こんなところじゃなくて、もっと遠い場所へ。
あの日は確か、なにかの記念日だった。
上手く思い出せないけど、確かにそうだった。
いつもはしかめっ面で、冷たい君は、記念日の日だけは暖かく笑うから。
本当は、人が好きで、話すのが大好きな君は、自分を出すのが下手くそだった。
いや、自分を出すのが怖かったのかもしれない。
どんな事があっても、私のそばにいて話を聞いてくれたから、きっと君は優しい。
そんな優しい君が傷ついてしまうのは、こんなこと言いたくないけど、しょうがないのかもしれない。
君と最後に会った日、きっと君は笑ってた。
そして、泣いていた。
「いつも、傷つけてごめん。ずっと言いたかったのに、言えなくてごめん」
君は、なんだかよく分からない表情で、私に謝り続けた。
いつからか、君は遠い国へと旅立ってしまった。
その日はちょうど、私の誕生日だった。
1年後なんて、想像したくもない。
モヤがかかって、見えないから。
明るいのか、暗いのかすらも分からない。何が起こるかなんて分からない。
なにか、とんでもなく嫌なことが起こるかもしれない。いいことが起こるなんて、想像できない。
孤独な未来しか見えない。苦しんでる未来しか見えない。
去年も同じことを考えていた。
今は孤独では無いし、悩んでいることはあるが、取りあえずは生きている。
来年も、そうだったら、いいけどな。
やっぱり、不安は消えないや。
小さい頃、好きな色は何?と聞かれた時、私は困ってしまった。
好きな色だなんて、考えたことなかったから。
とりあえず、なんとなく黄色って答えといた。
あれから約10年は経ったけど、いまだに私は黄色が好きと言い続けている。
だんだん、言っていくうちに好きになってく。
周りのみんなも、私に何かプレゼントしてくれる時は黄色のものが多い。
私といえば、というものができて少し嬉しいかも。