「お祭り行かない?久しぶりに会いたい」
そのLINEが来た瞬間、喜びで死ぬかと思った。返事なんて「絶対いく」に決まってるけど、すぐに返信するのは何だか恥ずかしい。15分、15分になったら返事をしよう。
動画でも見て心を落ち着かせようと思ったけど、さっきのLINEに気を取られて全然楽しめなかった。なんて返そう、私も会いたい?全然おっけー?ノリノリで返してテンション違ったら泣いちゃう!
「いいよー、行こう」
さらに5分くらい悩んで送ったのは、ちょっと冷たい感じだったかもな言葉。今からでも私も会いたいって付け足そうかな…
え、一瞬で既読ついた!待ってやばいめっちゃ嬉しい!
でも送られてきたのは『よろしくお願いします』なんて書かれた犬のスタンプ。別に悪くないんだけど、ちょっと残念。
前と変わったところとかないかな、そもそも前はどんなテンションで話してたっけ。私以外に仲いい子とかいたらどうしよう。
私はこんなに悩んでるのに、向こうはただ友達をお祭りに誘ったくらいの認識しかしてないんだろうな。私の好きと相手の好きがつり合ってない感じ。恋人じゃないから仕方ないのは分かってる、でもやっぱ悔しい!
お題『お祭り』
過去に行って1歳の自分を殺す殺す殺す殺す
両親に避妊させて一生生まれてこないようにする
お題『もしもタイムマシンがあったなら』
始めたのは、君。
周りから見ればどちらともなくだろうけど、僕たちでさえ言わなかったけれど。始めたのは君からだった。
「もう、終わりにしないか」
そう言ったのも君。
思えば、君が提案したのはその2つだけだった。けれどそれは僕に合わせてくれたのでも、自分の意思が無かった訳でもない。ただ、君が人に傅かせるのが好きだっただけだ。
僕はいつもついて行けなくて、君だけが先に進んでいく。僕が君に追いつこうとすると、君も必ず先へ進む。まるでアキレスと亀だ。
ねえ、アキレスは先を歩む亀を見て、一体何を思っただろう?
僕はきっと嫉妬だと思う。そして、置いていかないで、って悲しみ。
うん、これは僕の感情だよ。
だって、ずるいじゃないか
勝手に1人で決意して、けじめをつけて、僕の前から去って。
お互いのためにならないなんて、結局のところ自己満足じゃないか。
置いていかれる僕の気持ちも知らないで、君は僕の元へ帰ってこない。
君も辛い、それはそうだろう。なら、一緒にいれば良いじゃないか。わざわざいなくなるなんて、しなくたっていいんだ。
そう訴えても、君はお構い無し。
それが本当の愛かなんてどうでもいい、ただ一緒に生きてほしい。僕の必死の甘言も、君からすれば馬鹿らしいだけだ。
今でもそう、僕だけが過去に囚われている。
お題『終わりにしよう』
人がみな、寝静まろうと
蝿がたかろうと、見苦しくもなく
構わず咲く街灯のひかり
近視の目にはぼんやりと開く
それを捉えることなど、出来はしないのだ
嫌に美しく物悲しく
さまざまの夢を映し出す
夢か現か永久の物語
お題『街の灯り』
部屋で一言も交わさずに見た映画も、
半分こで飲んだフラペチーノも、
2人でこっそり出た夜の明るさも、
笑いながら歌ったカラオケの曲も、
1つの傘で帰った日の心臓の喧騒も、
教室からグラウンドを眺めていた時間も、
ケンカ中なのに玄関で待ってたことも、
触れてそのまま繋いだ手の温もりも、
好きな人との思い出として覚えてるのは私だけ
全てに付箋を貼って、覚えているのは私だけ
あなたにとって全部、「友達」としての思い出だったんだろうね。
私のと違って、ずっとキラキラしてたんでしょ
LINEで返信するの10分待とうとして、結局5分で返したことも無いんでしょ
嫉妬させたくてやった他に親友がいるアピールも気にしてなかったんでしょ
ずるい
本当に私だけだった
全部私だけのものだった
お題『友だちの思い出』