始めたのは、君。
周りから見ればどちらともなくだろうけど、僕たちでさえ言わなかったけれど。始めたのは君からだった。
「もう、終わりにしないか」
そう言ったのも君。
思えば、君が提案したのはその2つだけだった。けれどそれは僕に合わせてくれたのでも、自分の意思が無かった訳でもない。ただ、君が人に傅かせるのが好きだっただけだ。
僕はいつもついて行けなくて、君だけが先に進んでいく。僕が君に追いつこうとすると、君も必ず先へ進む。まるでアキレスと亀だ。
ねえ、アキレスは先を歩む亀を見て、一体何を思っただろう?
僕はきっと嫉妬だと思う。そして、置いていかないで、って悲しみ。
うん、これは僕の感情だよ。
だって、ずるいじゃないか
勝手に1人で決意して、けじめをつけて、僕の前から去って。
お互いのためにならないなんて、結局のところ自己満足じゃないか。
置いていかれる僕の気持ちも知らないで、君は僕の元へ帰ってこない。
君も辛い、それはそうだろう。なら、一緒にいれば良いじゃないか。わざわざいなくなるなんて、しなくたっていいんだ。
そう訴えても、君はお構い無し。
それが本当の愛かなんてどうでもいい、ただ一緒に生きてほしい。僕の必死の甘言も、君からすれば馬鹿らしいだけだ。
今でもそう、僕だけが過去に囚われている。
お題『終わりにしよう』
7/15/2024, 10:39:28 PM