-いと-

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12/9/2024, 3:08:37 PM

また虐められた。今度は靴隠し。これで何回目だろうか。こんな生活なんて早く終わってほしい…。

事の発端は数ヶ月前。昔から仲の良い幼馴染みの友達と下校していた。いつものように何気ない話をしていた。段々と盛り上がっていき、ある話題になった。
「好きな人いる?」
「はぁ?いるわけないじゃん、笑」
「とか言って、本当はいるんだろ?、笑」
「誰にも言うなよ?実は前から〇〇のことが気になってる…」
恋バナは他の人の話を聞くのは楽しいが、いざ自分の番になると恥ずかしさが込み上げてくる。
「ふ~ん、そうなんだ…。まあ、頑張れよ!」

次の日の昼休み、暴露ゲームに参加させられた。こういう系のゲームは苦手なのでいつもは参加しない。しかし、幼馴染みに「もし来なかったら、昨日の話を暴露するから」と言われ、渋々参加する羽目になった。ゲームは幼馴染みの番になった。
「はいはい!!こいつの好きな人は〇〇でーす、笑」
周りが静かになった。ゲームに参加してない人たちも静かになり、一斉にこちらに視線が向いた。恥ずかしすぎる。その話は言わない約束だったはずなのに…。
「…嘘つき。お前とはもう友達じゃない。」
言葉を吐き捨て、その場から逃げた。

「…嘘つき。お前とはもう絶交だ。」
そんな言葉が心の奥深くに刺さる。やり過ぎた。いつも俺は一線を越えてしまう。昔から治らない悪い癖。俺は何回あいつを傷つければ気が済むのだろうか。早いうちに謝ってしまいたい。そして許してもらい、また仲良くなりたい。俺はあいつと会うチャンスを作るために、あいつの下駄箱の中をいじった。靴隠しから発展するいじめを偶然見かけた俺が助ける、そしてあいつと仲直りする、という作戦だ。しかし、中々上手くいかない。あいつとの距離は日に日に離れていってる気がする。もうあいつと俺が前のように仲良くすることはできないのだろう。あいつと初めて会ったとき、俺は一目惚れしていたのだと思う。俺はあいつが好きだ。今でも好きだ。前のように何気ない話ができたら…。告白してあいつと手を繋げたら…。こんな夢はもう叶うことはないだろう。

※フィクション
【お題:手を繋いで】

p.s. 前と似たような内容になっちゃったかも…

12/1/2024, 3:38:55 PM

僕には友達がいない。昔はいたはずなのに…。 あの日 を境に、僕の周りが 敵 になった。

あの日、僕はいつもと同じ時間に、いつもと同じ道を通って登校した。教室に入ったとき、クラスの空気がいつもとは違った。ざわついているような気がする。クラスメイトの視線が一斉に僕に向いた。状況を理解できないでいると、学級代表の1人が僕に近づいてきて耳元で囁いた。
「ねぇ、黒板に書かれていることって本当なの?」
黒板を見ると、そこには 僕の恋愛対象は男だ という暴露が。誰にも知られたくなかった。何年もずっと隠してきたことなのに…。もう誰とも顔を合わせたくない。恐怖で心がいっぱいだ。僕は必死で教室から逃げた。

どのくらい走ったのだろう。運動不足なのか疲れて呼吸が荒い。毎朝自転車で通う道を戻ってきた。もう少しすれば家に着くはず…。クラスメイト含め、知り合いはこの辺にはいないだろう。息を整えつつゆっくり歩く。
「おい、待て!!」
突然、後ろから腕を掴まれた。振り返ると幼馴染みの親友がいた。
「え…。なんで…?」
「なんでって…お前が心配で追いかけてきたんだよ。」
「はぁ…。クラスメイトはみんな僕を気持ち悪いと思っている。君と僕が話しているところを誰かに見られたら君だって嫌われる。…もう僕に触るなよ!!僕に近寄るなよ!!」
思わず叫んでしまった。僕の親友が僕のせいで周りから嫌われてほしくない。僕を追いかけなくていいのに…。
「お前…。何言ってんだよ!!お前が1人になるんだったら周りから嫌われていいよ!!恋愛対象が男だっていいじゃん!!お前がどんなに厚い壁を作っても、俺はぶち壊すから。だって、自分らしく生きているお前が好きだから。」
君は僕の頬に優しく唇をつけた。

※フィクション
【お題:距離】

p.s. 安定の低浮上

7/28/2024, 11:48:49 AM

外から音が聞こえる。規則的な笛の音。ワッショイワッショイという掛け声。外には何があるのか?非日常の世界に足を踏み入れたい気持ちはある。でも、この檻から出ることを親は許してくれるのだろうか?決まりに逆らえば…、と思うと怖くて仕方がない。…今日くらい許してもらえるよね。外に出るついでに助けも求めよう。こんな生活はもう嫌だ…!

※フィクション
【お題:お祭り】

7/3/2024, 7:21:33 AM

もう夏か…。そろそろ進路を決めなければいけない。頭では分かっている。しかし、自分の将来を想像できない。ここを卒業したら何がしたいのか、よく分からない。
そもそも、なぜ学校に行かなければならないのか。勉強なんて家でもできる。人間関係が苦手な自分にとって、学校は怖いもの…。親に怒られない程度にズル休みをし、通信塾で勉強は補っている。義務教育は終わったのだから、進学しないという手もある。しかし、ニートも仕事をするのも嫌だ…。

知らないうちに外が明るくなっている。将来を考えるだけで1日が終わろうとしている。最終的な結論は、「昼夜逆転している自分に将来なんて存在しない」ということ。約15年生きた自分の人生は終わったも同然。窓から眩しすぎる光が入ってくる。同い年の人は皆、その光のように明るい将来があるのだろう。カーテンを閉め、窓に背を向け、布団に寝転んだ。

※フィクション
【お題:日差し】

6/14/2024, 8:56:34 AM

今の時期は梅雨。今年は異常気象で例年よりも遅れている。「雨で嫌だ」「ジメジメしているから嫌い」などのマイナスなイメージを持つ人は多いと思う。しかし、それだけでないと自分は思う。
梅雨の時期で自分が好きなのは、雨の匂い。特に夜は暗いので、匂いに意識が集中する。夜の寂しいような雰囲気を、しっとりとした雨の匂いが包んでくれる。それが心地良いと思う。

【お題:あじさい】

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