名勿し

Open App
12/9/2023, 2:04:42 PM

手を繋いで、繋ぎ返して、
私のよりも一回り二回り大きい、
その骨貼った暖かい手のひらを、

もし私が、

貴方が朝家を出る時に握った手を離さなければ、

もし私が、

貴方が二度寝しようと駄々を捏ねた手を離さなければ、


貴方はまだ私の手を握っていてくれたのかな。


私が寂しい時、ずっとそばにいるって、言ったじゃん。
こうやって手を握るよって、言ってくれたじゃん。


ねぇ、私幽霊ダメって言ったけど、
それは嘘だから、

幽霊で良いから、幽霊が良いから、
貴方であれば本当にそれで良いから、

ほんの少しだけ、この月が出て居る時だけ、
この涙が渇くまで、

側で手を繋いでいてよ…

11/28/2023, 2:07:17 PM

終わらせないで欲しかった。

私が寝る時、必ず腕をお腹に回すのも、

私がご飯を作る時、うざったくなるくらい
味見させてって言って来るのも、

私が服を選ぶ時、本当に真剣に悩んでくれるのも、

全部、ぜんぶ、大好きだった。

「重たいからやめて」は、
「もっとくっついて欲しい」だった。

「どっか行って」は、
「何処にも行かないで」だった。

「そんなに悩まなくていいのに」は、
「私のために悩んでくれて嬉しい」だった。

貴方との生活が終わってしまってから、気がついた。
私の天邪鬼がこんなにも憎らしいなんて。

何気ない生活の会話ですら素直になれなかった私はバカだ

今はこんなに素直に言えるのに、叫べるのに、

返してくれる貴方が居ないから。

1人では広すぎるベッドで寝て、
貴方のために作らないご飯を作って、
服も自分でテキトーに決めて、

普通ではあるのに、私だけ違う世界に来たみたい。

貴方という存在が居ない世界に、

私はひとりぼっちで

迷い込んでしまったんだ。

貴方が死んだあの日から、

私の終わりの日々が始まってしまったんだ。

11/23/2023, 10:55:30 AM

落ちていくような気がした

貴方のその瞳に

落ちていくような気がした

貴方のその声に

落ちていくような気がした

貴方のその笑顔に

落ちていったんだ、貴方という人に

映画みたいなドラマみたいな出会いじゃないけれど、
確かに感じた、貴方と言う存在に惚れるという瞬間。

私の中で何かが動いた瞬間。

世界で何よりも君が1番綺麗に感じた瞬間。

そんな貴方が、
落っこちて死ぬなんて、

誰も思わないじゃん。

ずるいよね。
最後まで、私にだけは言わないでさ、



日記なんかで知りたくなかったよ。



あの日貴方も、私に落ちてたなんて。

11/17/2023, 11:06:50 PM

冬になっても、会いに来てくれますか?

冬になったら、忘れてしまいますか?

冬になったら、私は消えてしまいますか?

冬になっても、私を忘れないでくれますか?

                       さくら

11/16/2023, 12:37:41 PM

離れて居ても心は繋がっているとか、

ずっとそばで見守っているよとか、

そんなのはただの願望で、

夢物語で、絵空事で、

私たちが都合良く作り替えた概念でしかなくて、

多くの物語で語られて来た死という生の付属品に、

私たちはどうしてこんなにも心惹かれるのだろう。

どうしてこんなにも、心が締め付けられるのだろう。

どうしてこんなにも、美しいと感じてしまうのだろう。

Next