私は優しさを知らない。
だから私はダメ人間製造機と呼ばれてしまう。
でも、頼まれたら断れないじゃん。
謝られたら許しちゃうじゃん。
抱きつかれたら抱きしめ返してあげないといけないじゃん。
それのなにが間違ってるの?
これは優しさじゃないの?
じゃあ、優しさってなに?
私の大好きなミッドナイト。
私を闇に包むミッドナイト。
私の未来を予言するミッドナイト。
私を汚くするミッドナイト。
大っ嫌いな
ミッドナイト。
今年受験の私は、自分の将来について考える日々を送っていた。
低学歴の私が国公立なんて行けるわけもなく、せいぜい私立のFラン大学が関の山という現状。
だから私の人生はもう終わったんだと思っていた。
だけどそれを両親に相談したら、呆れたように笑って、生きてさえいてくれれば良いよと抱きしめてくれた。
涙が溢れた。
同時に、自分の不甲斐なさに死にたくなった。
自分には誇れるようなこともないし、両親を幸せにしてあげられるようなスキルもない。
だけど両親がこう言ってくれたことで、安心と不安が半分半分になった。
私は、この家に生まれて良かったと改めて感じた。
私は今日、こんな夢を見た。
世界から感情が消える夢。
最初は嬉しかった。
みんな同じ反応だから、感情表現が苦手な私でもその場に溶け込めて、やっとみんなと同じになれた気がした。
だけど感情がない世界は冷たくて、悲しくて、相手が何を考えているのか分からないから物凄く怖かった。
それで学べた。
感情はあってもなくても人を傷付ける、恐ろしいものなんだって。
だからこんなもの…人間なんて消えればいいって。
もしもタイムマシーンがこの世にあるならば、
私はいつに戻るのだろう。
戻り過ぎたら、人生をもう一度やり直さなくてはいけなくなる。
だからといって、ここ最近に戻っても私の人生は変わらない。
あ、なんだ。めっちゃ良い方法あるじゃん。
そもそも私が生まれないようにすれば良いんだ。