仕事へ向かう途中、狭い道で昔の親友を見かけた。
横目でチラッと見ると、交わる視線。
しかし、それはすぐに平行線に戻ってしまった。
それもそのはずだ。
私は彼女との約束を破ってしまったのだから。
「卒業しても、ずっと友達でいよう」
高校を卒業した日に、彼女と交わした約束。
それを先に破ったのは私。
大学に進んで、一から友達作りをしなければならなかった私には、過ぎた日を想う余裕すらもなかった。
だけどきっと、それは向こうも同じ。
友情なんてそんなもんでしょ?
特に女の友情なんて、ガラスみたいにすぐ壊れる。
信用なんて出来ないし、して欲しくもない。
けど、これだけは信じて欲しい。
『貴方といられて幸せだったよ』
小さい頃、どこの誰かも分からない相手と、星を見ながら話をしたことがあった。
「人ってさ、死んだら星になるらしいぜ。」
『そうなの?』
「そう。だから俺、早く星になってあの星座みたいに他の
誰かと一つになりたいんだ。」
星に手を伸ばして微笑む彼は、今にでも消えてなくなってしまいそうで、思わず私は彼の袖をぎゅっと握った。
『私もあの星座みたいになれる?』
「…どうだろうな。」
私の頭をポンポン撫でて、さっきよりも儚げに笑う彼。
それが、彼の笑顔を見た最後の夜だった。
もし、もう一度、君と巡り会えたら
僕は深く頭を下げて、君に謝るだろう。
もし、もう一度、貴方と巡り会ってしまったら
私は許しをこう貴方を、思いっきり引っ叩くでしょう。
もし、もう一度、君と巡り会えたら
僕はまた君を笑顔にすることが出来るだろうか?
もし、もう一度、貴方と巡り会ってしまったら
私はまた貴方と笑い合うことが出来るでしょうか?
良い点数が取れなくても。
上手い絵が描けなくても。
生きているだけで褒められていたあの頃に戻りたい。
一度だけ、あと一度だけで良いから。
あの奇跡をもう一度、私にください。
たそがれってなんだろうと思った時、スパイファミリーというアニメのキャラクターが浮かんだ。
きっと、このアプリが望んでいる「たそがれ」は違うものなんだろうが、そんなの言われたって、バカな私には何も分からない。
スパイファミリーに出てくる、「たそがれ」はコードネーム。本名、というか偽名だが、名前はロイド・フォージャーというらしい。
イケメンかつ、スマート。それに加えて頭が良いときた。
これは惚れないわけがない。
惚れない人がいるなら見てみたいものだ。