2/4/2025, 9:58:43 AM
【やさしくしないで】
『暗闇』
荒い息が部屋中に響く。
どうすることもできずに、隣に立ち尽くすしかなかった。
彼はいつからか、舞台の前に過呼吸を起こすようになっていた。
開演前にふっと姿を消すことが増えて、決まって無理したような笑みで戻ってくる。
何度声をかけても「大丈夫」を繰り返す。
そんなことが続いて、ある日この部屋に逃げこむ彼を見つけたのだった。
きっかけは知らない。
もしかしたら彼自身もわかっていないのかもしれない。
何も話そうとしない。
聞かれたくないのか、話したくないのか。
「こんなところ、来なくていいのに」
やっと荒い息から解放された彼が、ぽつりとつぶやく。
「最近ほぼ毎日でしょ」
「別にあなたがどう思っても、僕は困ってないんで」
一瞬で突き放された気がした。
fin.
2/1/2025, 9:48:36 AM
【旅の途中】
やすんでもいい。
がんばらなくてもいい。
どりょくしなくてもいい。
たぶん、きたいにこたえなくてもいい。
1/28/2025, 9:09:42 AM
謝るのが恐ろしく上手で、
早い人っているよね。
運動が得意な人とか。
理不尽に指導されてきたんかなって
今日なんとなく思った。
1/27/2025, 7:59:32 AM
推しが存在するのが嬉しいと思うのと同じくらい、
存在しなかったらいいのにって思う。
そうすれば、苦しまずに済むのに。
あ、そうだ。
自分がいなければいいんだ。
1/25/2025, 9:59:49 AM
【やさしい嘘】
耐えられなかった。
「嫌いだよね」
「いなかったらいいのに」
顔も知らない誰かを非難する言葉たち。
「私は好きだけどな」
誰かもわからないのに、つい言っしまった。
fin.