【生きる意味】
誰かのために生きながら、自分のために生きたいと願う。
画面の向こうで弾ける笑顔を浮かべるあなた。
あなたのために存在してる、なんて戯言を吐いてしまうくらいには愛おしい。
還りたい。
あなたを知らなかったころの私に。
あなた以外の笑顔を見て安心する私に。
戻っておいで。
そうあのころの私が呼んでいる声が聞こえた。
fin.
【もしも未来を見れるなら】
過去なら、見てみたいと思うことがある。
変わらない事実があることに安心するから。
過去の自分が、必死にもがいて生きて。
でも、未来は見たくないかもしれない。
変わらない事実に不安になるから。
社会の荒波の中で揉まれて、苦しんで。
変わっている自覚もないまま変わっていくほうが、
ずっといい。
fin.
【無色の世界】
透明な部屋に閉じ込められた。
入口も見えなければ、出口も見えない。
目の前に見えるのは、ただ続く透明な道だけ。
境界線があるわけではないのに、道が続いているのが分かる。
歩いてみれば、どうなるのだろう。
好奇心に誘われて、小さく足を踏み出す。
自分の足音だけが響く。
どこまでも続いている道を歩き始めた。
fin.
【桜散る】
毎年散る桜だと思っていた
【誰よりも、ずっと】
離れていく。
手を伸ばしても、離れていく。
大切なものこそ、離れていく。
離れないと思っていたのは、俺だけだったのか。
二人でー。
きちんと話したことはなかったけれど、ずっと一緒だと思っていた。
一人になるなんて、思っていなかった。
一人にしないでほしい。
そう言って子どもっぽく手を伸ばすことすらできなかった。
大切にしているつもりだった。
今までの誰より、ずっと。
fin.