【まだ見ぬ景色】
新年だから目標を立てなさい。
できるだけ大きなことを。
先生はいつも無理難題を言う。
明日がどうなっているかすらわからないのに、それよりも先のことなんて考えられるわけがない。
そう思うと、授業中でも意識が薄らいでいった。
「当てられてるよ」
目が覚めたのは、親友が起こしてくれたからだった。
「今年の抱負だって」
ぼんやりとした思考の中に、大嫌いな"抱負"という言葉が聞こえた。
つい苛立ってくる。
「ないです、抱負なんて」
みんなの視線が私に集まる。
「…そうですか」
冷めた先生の声が響く。
少しだけ罪悪感を覚えながら、そのまま席に座った。
まだ未来は見えない。
fin.
【あたたかいね】
久しぶりに、心が全部持っていかれる気がした。
恐ろしいほどに魅力的で、美しくて。
恋の味がした。
全部のコンテンツを見漁って、
夜通し動画を再生して、
笑い声につい声を揃えるようになった。
好きかもしれないって気づいてから早かった。
こんな綺麗な人、久々だった。
会いたいな。
心が、あったかいね。
いや、熱いかも。
【未来への鍵】
友達が将来について悩んでいる。
自分より頭が良くて、上を目指す友達だから何も言えなくて。
悩んでるのを眺めるしかない。
何かできたらいいなって思うのに。
未来への鍵…。
友達にあげられたらな。
【追い風】
自転車に乗って、追い風が吹く。
これほど嬉しいことはない。
風が吹いていなくても、常に向かい風に阻まれているような気持ちで漕いでいるから。
追い風が吹けば、いつもより明るく自転車に乗れる。
でも、今の風は冷たい。
吹かなくてもいいかもしれない。
fin.
【今年の抱負】
上手い文章を書けるようになりたい。
自分らしくて、心に刺さるような文章を書きたい。
とりあえず、毎日何かしら書く習慣をつけたい。