未完成タイムラバーズ

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8/5/2024, 9:19:19 PM

海辺の街に、私は彼女と待ち合わせをしていた。
教会の鐘の音が風に乗って響き、静かな波音が足元をくすぐる。
夏の終わりを告げる夕暮れ、オレンジ色の空が広がり、海面がキラキラと輝いていた。


私は教会の前で彼女を待っていた。
彼女とは数ヶ月前、この海辺の街で出会った。
彼女の笑顔は太陽のように眩しく、私は一瞬で彼女に心を奪われた。
今日はその思い出の場所でデートの約束をしていた。


ふと、教会の門が開き、彼女が現れた。
風に揺れる彼女の髪が美しく、私は息を飲んだ。
彼女は私に微笑んで手を振る。その姿に胸が高鳴る。


「待たせてごめんね」と彼女が言うと、
私は微笑みながら首を振った。
「ううん、全然。ちょうど良い時間だったよ」


二人は手をつないで、波打ち際を歩き始めた。
夕日が沈むまで、私たちは海辺を散歩しながら、
未来のことを話し合った。
教会の鐘の音とさざなみの音が、
私たちの声を包み込むように響いていた。
この瞬間が永遠に続くように願いながら、
私は彼女の手を強く握った。

8/4/2024, 10:16:26 AM

つまらないことでも、日々の中に潜む
小さな笑い声、流れるような時間の調べ
時には無駄と感じるけれど、きっと意味がある
窓辺の風、猫の足音、砂糖を入れすぎたコーヒー


つまらないことでも、心に響くことがある
忘れられない、あの小さな瞬間
光が揺れる、言葉がかすかに響く
そんな些細なことが、私たちを繋ぐ糸になる


つまらないことでも、胸にしまっておこう
いつかのために、今を大切にしよう
つまらないことが、人生の彩りを与える
日常の中に、美しさを見つけよう

8/3/2024, 10:43:28 AM

「逆夢の最中」


ベッドの中で彼は一人、逆夢に溺れていた。
現実では叶わなかった夢を再び追いかけ、
彼は無限に続く空に飛び込んだ。
昔の恋人と再会し、
失った時間を取り戻すかのように笑い合った。

しかし、目が覚めるとそこは冷たい現実が広がっていた。夢の中で得た幸せは、ただの幻影だった。
それでも、彼は毎晩その夢を追いかける。
もう一度、その幸福を感じたいと願いながら。
そしてまた、朝が来る。
夢と現実の狭間で揺れる心を抱え彼は今日も目を閉じる。


「連れていかれた」


彼女は目を覚まし、隣で眠る彼を見つめた。
薄明かりの中、彼の顔は穏やかで静かだった。
しかし彼が目を覚まさないことに気づいたのか、
彼女はとめどない不安を感じた。
彼の肩を優しく揺さぶってみても、彼は微動だにしない。
彼女の心臓が速く打ち始めた。


「ねぇ、起きて。もう朝だよ」彼女の声は震えていたが、
彼は応答しない。彼女は彼の顔に手を伸ばし、
冷たさに驚いた。彼の肌はまるで氷のように冷たく、
心臓が沈んでいくような感覚に襲われた。
彼の胸に耳を当てたが、鼓動は感じられなかった。


突然、部屋の温度が急に下がったように感じ、
彼女は恐怖で体がこわばった。
彼女は彼を必死に揺さぶり、叫んだ。
「起きて!お願いだから!」
しかし、彼の目は閉じたまま、
まるで永遠の眠りについているかのようだった。


その時、彼女は気づいた。
彼の口元に微かな笑みが浮かんでいることに。
そして、その笑みがまるで何かを知っているかのように。不気味だ。彼は一体どんな夢を見ていたのか。
もしかしたら、その夢が彼を連れ去ってしまったのかもしれない。


彼女の背後で、何かが囁く声が聞こえた。
「彼はもう帰れないよ」
振り返っても、そこには何もなかった。
ただ、静かな朝の空気が漂うだけだった。


彼女は震えながら彼の手を握り締めたが、
その手の冷たさは一向に消えることはなかった。
彼女の視界は涙でぼやけ、
彼の穏やかな表情がぼんやりと見えるだけだった。
彼の初夢は、永遠に彼を閉じ込めたのだ。

8/2/2024, 10:04:59 AM

病室の窓から差し込む薄い光が静かな空間を包んでいた。私の手を握りしめる彼女の目には、涙が光っている。
余命一ヶ月と宣告された彼女は衰弱していく身体を横たえていた。
彼女は思い出を語りかけるが、声は震え、
心の奥底には後悔の影が落ちていた。

「もっと早く気づけばよかった…。もっと早く、あなたを大切にしていれば…」
彼女の声は、切なさに満ちていた。
私は微笑み、かすかな声で言った。
「そんなこと、気にしないで。私たちは十分幸せだった」
しかし、その言葉は彼女の胸にさらに重くのしかかった。

二人の間には、言葉にできない後悔が漂っていた。
もっと時間があれば、もっと愛を伝えられたはずなのに。彼女は私の手を強く握りしめ、心の中で何度も謝罪した。

「ごめんね、愛しているよ」

私の瞳が閉じられ、部屋は再び静寂に包まれた。
その瞬間、彼女の胸には深い後悔が残り続けた。

8/1/2024, 10:08:26 AM

明日、もし晴れたら
彼は大切な人に会いに行こうと決めていた
彼女とはもう何年も会っていなかったが
手紙のやり取りは続いていた

最後の手紙には彼女の夢が書かれていた
「海を見たい」という彼女の願いに応えるため
彼はその日を待ち望んでいた。

彼は心の中で不安と希望が交錯するのを感じていた
彼女が望む景色を見せられるか 喜んでくれるか
だが それでも彼は信じていた 
明日が晴れたら 二人で見る海の輝きが
彼女の瞳にも輝きを取り戻してくれると

そして その日の朝 彼は窓を開けた
青空が広がり 太陽が昇る
彼は笑顔で出かける準備を始めた
彼女の笑顔を思い浮かべながら 明日の希望を抱きしめて彼は新たな一歩を踏み出した

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