‐これからもずっと‐
…こういうお題は
好きじゃないンだよね
宛なき文
想ふ夜には
夢渡る鳥の歌を聞く
ささやく木々と
しほたるる雨水滴
言の葉が誘ふ
月下の夜想
櫻は唄ふ
此の物思ひ
‐沈む夕日‐
君には遊戯だったのかも
それとも何か気の迷いだったの
だって君は美しすぎて
だって君は眩しすぎて
誰もが君が廊下を歩くと
振り向き見とれた
さえない田舎者の僕
君は遠くて手の届かない
太陽のような存在だもの
だけどあの夜僕を見かけて
微笑んでくれた
悪い悪戯だったのかい
君には悪い遊戯びの1つ
通りすがりの行きずり
それでも僕が
勇気を出して言った言葉を
君は嬉しそうに
聞いてくれたね
君を幸せにできる男は
沢山いるけど
僕を幸せにできる女性は
君しかいないよ
君はあれっきりまた遠い人
僕を見ると困った顔
そうだね僕には縁遠い人
君は遠い憧れの人
僕だって本気になんて
ならないよ
だから何だったんだろって
冗談にして
どうもありがと
憧れの君
僕の最後の嘘を信じて
どうか僕を疎まないで
忘却れてほしい
君は素敵な人だから
僕はこっそり涙を流すよ
あぁ君はなんて
素敵なんだろうって
刹那の嘘を信じておくれ
‐それでいい‐
蒼き海月言ひきとぞ
あのお星樣に成り度いと
蒼き海月泣ききとぞ
あのお月樣に觸れ度いと
煌めき奏でる
星月夜
星宙謳ひ
水面漂ふ物言へぬ君
ぼくが願ひを捧げよう
天の燈
搖らめき漂ふ
清らな命
願ひ彷徨ひ
海原を征く
無智とは無垢
無垢とは無謀
耀く月宮
どうかあの子を
煌めく星燈
どうか願ひを
あの子が
無智と云ふのなら
あの子が
無力と云ふのなら
此れほど清らで
無欲はありませうか
此れほど憐れな
命がありませうか
銀の貝皿
眞珠をのせて
かの子の願ひを
あの子の夢を
柔らな命を引き上げて
其の星々の隙間に招いて
どうか優しく
抱きしめて
蒼き海月言ひきとぞ
あのお星樣に成り度いと
蒼き海月泣ききとぞ
あのお月樣に觸れ度いと
‐一つだけ‐
夜明けに唱ふ
ピアノの聲は
小夜啼鳥の
儚い囁き
鳥待月は
始まりの月
怯え乍ら
戸惑ひ乍ら
あと何度となく
櫻を葬送るか
‐大切なもの‐
深夜の霧雨
滴る涙櫻
君を特別好きな
譯ぢやなくてさ
言葉が記憶が
想ひ出されては
想ふ夜が
心(此處)にあるだけ
幸せにおなりよ
自由に生きてさ