♰ (X:@xsxrxdxcxex)

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6/13/2022, 1:28:45 PM

‐紫陽花‐




雨垂れ滴るそらのした
青いあじさいの紫は

宝石のいろ
ゆうぐれの色

終わってしまう
きょうという日

てのひらから零れ落ちて
あなたの肩にそそがれる

しあわせへの祈り

6/12/2022, 11:25:53 PM

‐好き嫌い‐


多分どうでも良い事
屹度どうでも良い事

さう想へる事が
哀しいの

6/11/2022, 2:36:31 PM

‐街‐


此の足が
進まなくとも

此の心が
留まろうとも

波の音と
汐風と共に

刻が全てを
流してしまふ

ああ想ひ出の君よ
幸せであれ

6/9/2022, 10:08:37 AM

‐正しいことなど知りたくない‐
やら云々がどうのこうの




恥の多き世なりき

太宰嗤ふ
此の世の愚鈍さ

唯心もとなかりし不安

芥川が歎く
人の憂さ


ああさうぞ

恥も多いし
ぼんやり心もとなし

君らみ度いに
文才ないし

いかがすべきやすずろに
誰も答へやしなひこと


とり敢へず考ふるやめむ
煙草が消えば飯を食ふ

其れにてありぬべきぢなる
其れにてありぬべきぞ

6/8/2022, 11:46:02 AM

‐ 幽閉ざされた教会‐


葡萄酒ぶちまけ
滲んだ夜に

ぼくは獨り彷徨ひ出る

引きずる足枷
傴僂の背中

肩で呼吸し
瞳を光らせ

闇夜に鼻面搖らし乍ら


獲物の足跡
嗅ぎ分け探す

雲間に見える
月の恥ぢらい

獲物は何處だ何處にゐる
黒い外套のあの姿


兩手を見つめ
咆吼をあげて

牙を剥き出し
足鳴らしす

乾いた嗤いが歎きが
胸に噴き出て止まらない


老若男女
誰彼構はず手にかけて

聖なる夜を血に穢す

食ひ散らかしては
次を探して夜を彷徨ふ



ぼくの獲物は
もういない

ああぼくに銀彈を
此の心の臟に銀彈を

安らぎと云ふ
銀彈の祈りを


割れた鏡に映つた
嘘、月

獲物を探して彷徨ひ歩き
大聖堂で夜を謳ふ

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