【ぬるい炭酸と、無口な君】
漫画だらけの書斎に、僕と君だけ。この空間が好きだった。特別だった。
普段の君はクラスの中心でよく騒いだりふざけ合っている。でも漫画を読む時だけは無口なことを他のみんなは知らない。教室の中で交わることのない光の君と影の僕だがこの書斎でだけは同じ光度を保っていた。
毎週水曜にだけ君は僕の書斎にきた。特段話すこともなくただただ漫画を読んでいた。それでも心地よかった。それだけで満足だった。
めくる音と滴る音、蝉の声と秒針。受動的な音だけが炭酸をぬるくしていった。
いつからだろう僕は、漫画を読めなくなってしまった。それは君と僕の、終わりを告げていたんだ。
嫌に蒸し暑い夕方、結露よりも飲み口が気になる。
決して上がることない目線に期待して、僕は夏の均衡を破ってしまった。
光が眩しくても影が濃くてもいけない、そんな日々を自ら壊してやっと気づく。独りよがりの恋。
レター⁉️レター‼️レタレタレタレタ‼️Ahh~↑↑↑💥💥さらわれた🌞🌴🏄🎇🎆🌺手紙〜〜〜〜‼️‼️キミに🇯🇲💃🙌🏻渡せず🌺🌺🏖🏖🌴🌞Big Wave🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊💥💥💥
それは一日だけの奇跡。
毎年毎年、この日のために私は時を紡ぐ。
天の星々が私たちを繋げる時、一度だけ想いは届く。
手に触れ、温もりを感じ、まるで元は一人だったのではないかというくらい体を重ねるんだ。寸時の視線でさえ脳裏に焼き付くほどに。
だが刹那の幸福は過ぎまた天は二人を分つ。
あぁ、また回りし昨日まで貴方を待つのか――。
葉月も菊月も貴方に会いたい。朝、目覚めた横に貴方がいたらどんなに幸せだろうか。緑葉のささやきに君の声音を重ねながら、悠久の時を私はまた紡ぐ。
眩しくて、手を伸ばす
眩しくて、天を仰ぐ
眩しくて、憧れる
眩しくて、羨ましい
眩しくて、妬ましい
眩しくて、鬱陶しい
両方あるから心。両方あるから強い