もちメル

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それは一日だけの奇跡。
毎年毎年、この日のために私は時を紡ぐ。

天の星々が私たちを繋げる時、一度だけ想いは届く。
手に触れ、温もりを感じ、まるで元は一人だったのではないかというくらい体を重ねるんだ。寸時の視線でさえ脳裏に焼き付くほどに。

だが刹那の幸福は過ぎまた天は二人を分つ。
あぁ、また回りし昨日まで貴方を待つのか――。

葉月も菊月も貴方に会いたい。朝、目覚めた横に貴方がいたらどんなに幸せだろうか。緑葉のささやきに君の声音を重ねながら、悠久の時を私はまた紡ぐ。

8/1/2025, 7:39:39 PM