都会の真ん中で高い高いビルの屋上にいる。
単純に疲れたのだ、自分に期待して落ち込んで何もないことに気づく、その繰り返しがきっとのくなかった。
死んでしまうことに関して私は人としてはどこか寂しい…感じがするが自分としては逃げ道…としか思わない。
他にいい方法はたくさんあるのだろう。でも私の頭も体も心ももうこの決断しかできなかったのだ。
風を感じて落ちて行く。
毎日見てた風景がもう見れなくなると思うと少し悲しいけど開放感の方が勝ってしまった。
地面に着く感覚がなく痛みよりも先に走馬灯が迎えにきてくれた。
この世に放たれて、愛されて学校にも行かしてくれた。たくさんあった期待と自信は歳を重ねるごとに崩れていった。
何かに励まされ挑戦するたびに自分の愚かさを思い知らされた。周りのスピードに追いつけなくて自分のリズムを忘れてしまった。
学生時代はそんなんだった。
社会人になってせめてできることは自分でなんて言葉に押し潰されて誰かの奴隷になって意味もなく頭下げて、中身のない感謝と謝罪を繰り返す。
そんなことだったんだ人生なんて、母には申し訳なかった。
どうか幸せになって欲しい
夢が良かった。
ずっと考えてたんだ、どんなに嫌われている人でもどんなに素敵な人でも映画にとらえてしまえば同じ同情をもらう。
わかったとしても何もわかっていない。勝手に思い込んで同情、感情を表し感想をまじ合わすだけ。
きっとこうなんだ、だから苦しいんだ。作る人も見る人も当事者じゃない、加害者でも被害者でもないだからわからない理想と事実で作る。
夢が良かった。
みんな表では仲良さそうにするけど結局のところ自分以外嫌いなんだよ。少し前に相手の嫌いなところは自分の嫌いなところなんだって知った。信じたくなかったし信じられるわけもなかった。相手のことを嫌いになるたび自分も嫌いになるのが苦しくて仕方なかった。
夢が良かった。
意味なんて最初からなかった。命を削っていい幸せを作り続けてもいつか壊れる。意味があるのにそれは自分の意味ではない。
夢が良かった。
怒られないよう生きてきても。踏み外さないよう生きてきても。憧れに押しつぶされそうになっても。いなくなる勇気がないから生きるしかない。一つぐらい上手く行ってくれてもいいのに何一つとして上手くいかない。努力が足りないとか信じたくないけどこれが自分の精一杯ということが痛いほどわかった。
夢が良かった。
他人の不幸と自分の不幸を比べるくらい心が狭くなってしまったこと。散々道徳ということをしてきたのに、周りは弱い奴ばかりだ。勇気がないやつ、馬鹿にする奴、幼稚な奴。
学んだって何もできないんだから、
夢がよかった。
こんなにも近いと思っていたことがあんなにも遠いなんて、
諦めたことなんてなかった。無意味に出来損ないで可哀想なほどポジティブな自分を勇気づけることしかできなかった。でもきっとどこかで諦める理由を探してたんだと思う。自分から辞めるんじゃなくて自分以外のせいで辞めれば攻められないから。
夢が良かった。
でも、この世界は残念ながら夢じゃない。
またねと言う君はどんな想いだっただろうか。
先日君に告白されてしまった。
正直辛かった。そして申し訳なかった。
切り替えするために放ってくれた言葉はごめん。君の方が辛いだろうにさっきのケーキのように甘い言葉とは真反対の拒絶する言葉を僕に放った。
こっちこそ謝りたかった。君を惚れさせてごめん。自分勝手でごめん。相手のことを思って断ったんだ。もっといい人はいるって気づいて欲しくて。でも相手は僕がいいと思ったから勇気を出して、僕以上の人は見つけられないから僕がよかったから告白をしてくれたんだ。
そんなことわかってるけどやっぱり僕にはできない。
僕も僕自身のことがわからないそんな僕が君と釣り合うわけがない。
君は逃げるように言った。“またね”
さよならは少し悲しいから?
学校では会うから?
それとも罰ゲームだったの?
君の一つの言葉でこんなにも苦しくなる。
僕は君が好きで大嫌いだ。
恋が叶わなければそのまま“泡”になってしまう。
と聞かされるたび、恋とは無縁だと思ったし泡なんてなりたくない。と夢もないことを呟く毎日だった。
ある日私は恋を知った、その人を好きになってしまったことより自分が自分でなくなる感覚に恐怖と気持ち悪さが勝ってしまった。
いつしか恋が叶ってほしいと言う願いが強くなり泡になってしまうこともすっかり忘れてしまった。
もちろん恋なんか叶うわけがない。別々の生物なのだから。
だけど一度だけでいいから触れたい聞きたい想いを口にして泡になりたい。
恋は危険だ、薬物よりも何よりも。依存してまるで赤の他人のように自分自身を変えてしまう。
僕はぬるい炭酸と無口な君が大嫌いだ。
ぬるい炭酸はせっかくの炭酸が台無しになるし、無口な君は僕が話しかけてあげたのに頷いたりするだけで僕の優しさが台無しになる。
でも炭酸は好きだ、体の中が喜ぶ美味しさ。
よく喋る君が大好きだった。暗い僕に優しく話しかけてくれた。
静かに目を閉じ、頭がおかしくなるような静かな部屋で横になる幼馴染。
変わってしまったのはどちらなのか、わからないほど2人とも変わっていた。
死んでいるのすらわからないほど美しい顔。
せっかく幼馴染の母親が持ってきてくれた、君と僕の大好きな炭酸は僕の大嫌いなぬるい炭酸に変わって氷が溶けて僕の記憶のように薄まっていた。