NoName

Open App
9/2/2025, 3:31:05 AM

記憶が無い。

暗い箱に鎖で繋がれた老若男女たち。
僅かな隙間から差し込む光が、教えてくれる絶望。

自由を奪われた俺は、人生のどん底にいた。
無駄に響く馬の足音すら、聞こえなくなっていく。
涙も枯れ、反旗を翻し、立ち向かう気力もない。

突然、視界が真っ白になる。

馬車は止まり、護衛兵は地に伏し、鎖は解かれている。

「いったい、何が…」

久しぶりに顔を上げる。
そこには女神が立っていた。

「生きているか?お前たち!」

俺は記憶を思い出す。
最愛の人を騎士に略奪され、罪人にされた屈辱を。

結婚を誓い合った"あの夏の忘れ物を探しに…"

8/27/2025, 12:47:24 PM

「なあ、テレビのリモコンどこ?」

「え?いつものとこにないん?」

「無いから聞いとんよ、どこ?」

「そんなん言われても、ママ触ってないで」

「もう、どこやったんよ!」

「だから知らんって。いや、アンタ…」

「なに?」

「"ここにある"やん」

「あぁ」

この会話、人生で何回したかな?

8/25/2025, 11:58:26 AM

「ダメかぁ…」

今まで以上の自信作が、予選落ちした。
10歳から続けて、20年が経った。

作品数233、書いた文字数78,023,611。
最高記録が、最終選考落選…。

流石に、文才が無いと断言できる。
世に自分の作品が出るのを夢見てはいるが…。

あと一歩、だけ。
頑張ってみようかな?

なんてね。

8/22/2025, 8:05:24 AM

何もしないで終わった1日。

何かしないと変わらない。
変われない自分が嫌になっていく。

何をしたら良いのか、
どこに向かえばいいのかも分からず、

悩み、嘆き、苦しみ、怒り
悔しくて涙するしかなくて……。

そんな時に手を差し伸べる君がいた。

輝こうと足掻き、立ち向かい続ける君に助けられ、
一緒に、君と飛び立とうと。

8/6/2025, 8:01:00 AM

『泡になりたい』

地上に憧れて……。

何度も、何度も、歌い続けて……。

振り向いてくれても……。

泡になって消えていくのに。

貴方だけは私に答えてくれて。

私を連れ出してくれたのに。

私を残して貴方は逝ってしまった。

もう、海には戻れない。

泡になりたい……。

Next