まだ足りない まだ足りない
私を愛する貴方を愛す
貴方を愛する私を愛す
私は愛に囚われる
私は 私は
まだ足りない
甘い妖しい蜜の味
まだ足りない
私は愛を摘む
あの日の綺麗な満月は
いつしか燻んで油色
私は蝶々 内緒のあの人に会いに行く
私を愛する貴方を愛す
お題【愛言葉】
タイトル【味のしないガム】
遠く彼方の貴方を見上げ
星に成ったと 独り笑って
指先も触れず 声も届かぬ
貴方の温もりを探すのみ
小さな記憶を抱いて泣く
美しく歌う龍笛
貴方に捧ぐ 私の心
独り飲み干す月見酒
愛し貴方に捧ぐ詩
星の散らばる 夜更け時
信じた貴方は神の下
愛した貴女も神のもの
独り記憶と交わす盃
かつて貴方と 交えた盃
泥沼に咲く花 その下に眠る
夜な夜な 甘美で雅な龍笛が歌う
お題【星座】
タイトル【其方を信じる】
貴方の帰りを希う
貴方の姿を想い出す
私を蝕み罵るのに
貴方以外は要らないの
這いつくばって
側に居てって
泣いて縋った
可愛い君の首元の鈴
愛して 嘆いて
貴方の帰りを希う
無慈悲な笑みに蕩けた私
泣いて乞うても 暗闇の中
君はまるで無声の詩
液晶の中 健気な君
君の全ては僕のもの
お題【きらめき】
タイトル【濁った宝石】
希望を掴んで 巨星墜つ
写る貴方は言葉を紡ぐ
期待を孕んだその瞳
その寵愛を その眼差しを
私は瞳に映らない
追い越すはずが 君は遙けし
誇りは希望を与えし者に
私は平和の贄となる
過去の強きの代償に 未来永劫の落魄を
墜ちて尚 星芒衰えぬ憧れよ
嗚呼輝かしき未来を見据え
どうか少しだけ此処に居て
貴方の語る空言に倦む
雲知らぬ雨の降る星月夜
私は君の寄生虫 貴方にとっては塵芥
どうか夢寐にも忘れない
この気持ちだけは見逃して
お題【いつまでも捨てられないもの】
タイトル【笞】
せめて今宵は夜の衣を返し着る
私の心は残んの月
貴方に溺れて 息も出来ぬ程
この徒恋を抱いて逝く
私の心は残んの月
愛を知り快楽を知り
坊やは誰で恋を知る
囁く愛は恋知らず
赤い糸先は誰のもと
身を焦がす様な恋を求めて
海底に引き摺り込まれる 天満月夜
私の恋を嘘だと嗤って 貴男で中を染められる
私の中の肥えた胎児は 貴男の愛でまた肥大する
結ぼれ心に指掛けて 柔い私を嬲らないで
上書きされて染まる私の 泡沫の偽恋
貴男の檻で朽ちてゆく 蕩けて過去を消してゆく
貴男は私の寄生虫 私の骸を抱いて逝って
お題【夜の海】
タイトル【嬲って穿って殺めて愛して】