きつね

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2/9/2024, 1:34:12 PM

喜びや幸せを束ねて、あなたに贈りましょう。
辛さや悲しみはほどいて、わたしと分け合いましょう。
そうして、ちょっといい花瓶に生けましょう。
そっと眺めて、ほっと一息つきましょう。

2/8/2024, 1:56:14 PM

無理にスマイルを作らなくていいのです。感情を偽ると、いずれどの顔がどの感情を表すかわからなくなるので。
表に出すこともしんどくなってしまったら、自分をとことんゆるしてほしいのです。
ゆるすことは愛することなので。

2/7/2024, 10:37:02 AM

恥をかいたこと。うまくできなかったこと。言ってしまったこと。振り返ればそれは後悔の山となり、わたしを見下ろしている。
誰にも知られたくないと思えど、その場に居合わせたひとや当の本人たちは、まだ憶えているかもしれない。
しかし、ひとはたいてい自分のことで手一杯だ。話を蒸し返すより放っておいた方がいいこともある。だから、どこにも書けないことはそのまま置いておく。ちっぽけなわたしには山など動かせない。
死ぬ時にはどれほど高くなっているだろう。でも、棺桶に入るときは、きっとその後悔の山が花畑となって、やさしくわたしを彩るのだ。

2/5/2024, 4:51:10 PM

小さな頃からずっと抱いていた。あのフリルがかわいい、あの瞳がきらきらしてきれい、あの髪型にあこがれる。そんな気持ちを紙の上に大きく描いたら、とてもとても楽しかった。
その溢れる気持ちを、今もまだ持てているだろうか。趣味を仕事にすると、それは段々と難しくなってくるということを眼前に突きつけられた。下手だダメだと言われて死ぬほど悔しく号泣したし、好きなものを嫌いになりたくなくて練習もした。そもそも知識が足りていなくて、新しいことや慣れないことがたくさんあった。それでも進まなければならなかった。止まることは諦めることと同意義だった。
そんなきれいごとばかり並べてもこの世界は実力が全てで、今もまだ上を見ては涙が出る。きれいな気持ちでいられないこともある。向いていないかもしれない、ならば諦めて別の道を探した方がいい、と思ったこともある。
でもまだこの筆を持っている。
決して美談などではない。叱咤を受けるかもしれない。ばかだなと鼻で笑われるかもしれない。けれどわたしは、せめてこんなわたしのことを、諦めが悪いと蹴飛ばすのではなくて、よく諦めなかったと、背を叩いてやりたいのだ。

2/3/2024, 12:38:15 PM

1000年前、あなたとわたしは家族だったかもしれない。もしくは友だちだったかも、ひょっとすると恋仲だったのかもしれない。
1000年後の今、あなたとわたしの関係はどうなっているのだろう。形を変えて近くにいるのか、それとも遠くへ手が離れたのか。
ひとは永遠を生きているという。それならば必ずまたどこかで、あなたと出逢える。
何もおぼえていなくていいのです。
そのたびあたらしいあなたとわたしで、1000年先も、また逢いましょう。

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