H₂O

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9/18/2023, 1:09:24 PM

夜景


眼下に広がるそれは、普段だったら綺麗だなんていう言葉がよく似合うが、今だけは明るすぎるな、とうんざりした。
真夜中に程近い時間なのに、街はまだ眠ることはなく、様々な明かりが辺りを照らす。
これだけ明るければ、白昼堂々とやってしまっても大差はないのでは、と疑問が浮かぶけれど、夜という特有の気分の高まりのおかげで判断が鈍ることもあるから、やはり夜の方がいいな、と結論にたどり着く。
はぁ、とため息をついて、ゆっくりと歩き出す。ターゲットはただ一人、それならば、こめる弾丸は一つでいい。
今回は楽に終わればいい。そんなことを思いながら、目的地へと向かった。

9/17/2023, 2:35:50 PM

花畑


辺り一面に咲いた花の絨毯の上で、少女は天使のように微笑んだ。水のように透き通った声で、少女は唄う。
希望と祝福のそれは、風に乗って遠くへと伝わっていく。
最後の一音を伸ばして、唄い終えた少女は、花が咲くみたいに笑った。

9/16/2023, 2:18:28 PM

空が泣く


雨が降る。
雷が落ちる。
嵐が来る。
そんな空の泣き方を集めて、今日も空を見上げる。
「泣かないで」
そんな一言で雨は止まないし、嵐は収まらない。
それでも、泣かないで、を繰り返すんだ。
雨上がりの虹がかかる空が、雨露でキラキラと反射する世界が、たまらなく美しいことを知っているから。

9/15/2023, 2:28:13 PM

君からのLINE


返事なんて、来なくていいよ。
忘れたいから。忘れなきゃいけないから。
だから、返事なんてしないで。既読すらつけないで。
そのまま知らなかった振りをして。
君からのLINEなんて、もう来なくてもいいから。
私は私で幸せになるから、君もどこかで幸せになっててよ。

9/14/2023, 1:58:02 PM

命が燃え尽きるまで


戦わないと。
耐えないと。
この命が燃え尽きるまで。
どれだけもがき苦しんでも、命は終わってくれないから。
望むときにはやってこないくせにね。

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