夜景
眼下に広がるそれは、普段だったら綺麗だなんていう言葉がよく似合うが、今だけは明るすぎるな、とうんざりした。
真夜中に程近い時間なのに、街はまだ眠ることはなく、様々な明かりが辺りを照らす。
これだけ明るければ、白昼堂々とやってしまっても大差はないのでは、と疑問が浮かぶけれど、夜という特有の気分の高まりのおかげで判断が鈍ることもあるから、やはり夜の方がいいな、と結論にたどり着く。
はぁ、とため息をついて、ゆっくりと歩き出す。ターゲットはただ一人、それならば、こめる弾丸は一つでいい。
今回は楽に終わればいい。そんなことを思いながら、目的地へと向かった。
9/18/2023, 1:09:24 PM