「そんなに見つめられると照れるな…///」
そんなことを言っていた君は今、僕のことを真剣に見つめている。僕だってそんなに見つめられると照れるんだよ、と1人心の中で愚痴りながら、恥ずかしいけど君に視線を合わせる。まさか、お前が俺を好きだったなんて、俺がお前をすきになるなんて…
でも、これで本当に良かったなぁ
これから先も、そう思い続けたいなー
そう思った。
『 今日はところにより雨でしょう』
「あぁ〜今日も雨か」
テレビから聞こえてくる天気予報に君は残念そうにしていたから私も君に合わせて「残念だねー」なんて言ってみる。
でも本当は私は雨も好きなんだ。だって、雨の日は一緒に部屋にいるからふたたりの時間が長いし、いつもより近くに感じれるから、心も体も近くなれる気がするから、私は密かにこの雨の日が好きだ。
でも君に向かってこんなこと絶対に言ってやらない。だって、これを知ったら君はニヤッと悪い顔をして私のことをいじってくるでしょ?だから絶対教えてあげない。これは私の一番の秘密だから。
みんなは覚えているだろうか。小さい時に信じ込んでいたこと、例えば迷信や、言い伝え。
今思えばバカみたいなことだった。夜に口笛を吹くと蛇が来るとか、雷が鳴った時におへそを隠さないと雷様に取られるぞなんてこと。そんなバカらしいことで小さい時は怖がったり、面白がったりして笑えていたし飽きなかった。
でも今はどうだろう。こんな小さなことででもいい、些細なことでいい、ちゃんと笑えているだろうか。小さい時と同じもので、同じ価値観で一喜一憂するのは難しい。それでも、たまには童心に帰って些細なことで家族や友達と笑い合える、そんな時間も現代を生きる我々には必要なのではないだろうか。無理はしないようにみんなで頑張っていこうではないか!
この世界には僕と兄さんの二人ぼっちだ。
だって、どんなに助けを求めても、どんなに頑張っても、どんなに耐えていようとも、手を差し伸べてくれる人はいないし、神が助けてくれる訳では無い。誰もわかってくれない。
だからこれまでも、これからも、僕と兄さんはこの世界にふたりぼっちだ。だからふたりぼっちのこの世界で僕らは今日も必死に生きていくんだ。
こんなに胸が高鳴るのはいつぶりだろうか。
まだこんな人が存在していただなんて信じられない。
あぁ、長く生きているのはやはり素晴らしい!