恋(れん)

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5/5/2024, 9:42:24 AM

       耳を澄ますと



耳を澄まさなくても、
「お前みたいなクズ、生まなきゃ良かった」
両親からの声が聞こえた。

もう慣れた言葉だった。
だけど、まだ心には刺さっていた。

1日に何十回も言われる。
その度に私の心はズキズキと痛んだ。
もう、慣れてもいいころなのに。

耳を澄まさなくても聞こえるこの声に私は、
     「…幸せになりたかった。」
と消えそうな声で呟いた。

そんな言葉を両親は聞き逃さない。

「「じゃあ出てけよ!」」

私は幸せになることも望んではいけないのか。
私は、声を出してはいけないのか。

私の目からはもう涙は出なくなっていた。

5/4/2024, 1:15:55 AM

      「優しくしないで」

あなたの目が好き。私を人間として見てくれるから。
あなたの手が好き。私を撫でてくれるから。
あなたの言葉が好き。私を安心させてくれるから。あなたの大きな体が好き。私を包み込んでくれるから。
あなたの声が好き。穏やかな声であの人とは違うから。
あなたの全てが好き。優しいから。

   ―――だけど、私に
       優しくしないで―――

きっとあなたも一緒。あなたはあの人みたいになる。

あなたが私の全てになってしまったら、私はもうあの人の元には戻れない。

(なんど繰り返せば良いんだろう。)

あなたはあの人と違って私を人間扱いする。
(あの人も最初はそうだった。)    
あなたはあの人と違って私に暴力を振るわない。
(あの人も最初は振るわなかった。)
あなたはあの人と違って私に暴言を吐かない。
(あの人も最初は優しい口調だった。)
あなたはあの人と違って私に苦痛を感じさせない。
(あの人も最初は幸せだけを感じせてくれた。)

 「あなたはあの人と違って私に優しくする。」
  (あなたもきっと私に優しくしなくなる)
    私に優しくしないで。
 自分がどれだけ惨めなのか分かってしまうから。
 (私は何度罪を重ねれば良いんだろう。)
     

  「二人だけの秘密」⇧のちょっと続編(?)


私には秘密がある。
それは、DV彼氏がいること。そして、私はドMではないこと。そして、私と彼は警察に追われている。私は彼氏のことが大嫌いだ。
殺してしまいたいほど。

私はある日彼氏とは違って、私に優しくする人に出会った。
私はどんどんその人に惹かれていったと同時に、もう彼氏の元には戻れないのではと思った。
私は思ってしまった。

 「あいつさえ殺せればあなたと一緒にいれる?」

そんな、酷い想いをあなたの前で呟いてしまった。
あなたは目を見開き私を見ている。

きっと、今ので私に失望しただろうな。
そんな時、あなたは言った。

    「…俺も、君と一緒に居たい」

私の酷い言葉に肯定したあなたも
           きっと酷い人間なんだ。
そんな答えに至ったのは
     私と一緒に居たからなのかもしれない。

   だけど私はそんな言葉を聞いたとき      
      「安心」してしまった。

それから私達は計画をたてた。
あいつを殺す計画を。


         ~実行~


ついにあいつを殺す日だ。
これで辛い日常はもう戻ってはこない。
私は解放される。
あなたと一緒にいれる。

私とあなたはあいつを殺した。
あいつの死体は川に流して、痕跡を消した。

私とあなたは晴れて恋人になった。
だけど、これからも警察に追われる日々が続く。
だけど、あなたと一緒にいれるならそれでもいい。

きっとあなたも私に―――暴言を振るうだろう。


すごい長文!!
最後まで読んでくださると嬉しいです!

5/1/2024, 2:31:12 AM

誰も私を必要としない

4/15/2024, 10:36:25 PM

「届かぬ想い」

「元気にしてる?」
「体は大丈夫?」
「幸せな人生を生きた?」
「夢は叶えられた?」
「今、幸せ?」
「私のこと恨んでない?」


もうあなたには届かぬ想い。
あなたがこの世を去ってから10年が経った今でも、あなたに一生届かぬ想いを持ち続けている。

    「私は今でもあなたを愛してる」

それは届かぬと知りながら私の胸の中にずっとあろうと、自分の存在を主張して私の胸をズキズキとさせている。
本当はこんな想いもう忘れてしまいたい。
毎日のように心が痛む。

本当はあなたを忘れて、一歩前に進むしかない。
だけど、この胸の痛みを消せない私は、今もあなたを失ったことに後悔している。

私は今日もあなたに届かぬ想いを胸に抱いて、一人胸に痛みを感じながら生きている




4/9/2024, 11:45:30 PM

「誰よりも、ずっと」

       認められたかった

        愛されたかった

         愛したかった


   「誰よりも、ずっとあなたを望んだ」


         日々は残酷だ。   
  時が経つにつれて、人はあなたを忘れていく

         神は残酷だ。
  どれだけ苦しんでも幸せにはしてくれない。
        
  誰よりも、ずっとあなたは努力していたのに 
     あなたは、報われなかった。

   誰よりも、ずっとあなたを知っていた。
   

    ―――だからこそ
          辛かった―――






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