ミロワール

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12/24/2024, 12:51:31 PM

【イブの夜】

始めて出会った年の冬に初雪が降って

それはイブだったかは思い出せないけど

誰もいない部屋の中で

暗い夜にやってきたそれが

あまりにも眩しくって

窓に張り付いて眺めてた

自分の出した息で白くなった窓に

嫌でも生きてる事を認識させられたけど

ガラス越しに見た世界をもっと見たいと思えた

もしかしたらサンタさんからの贈り物だったのかも

澄んだ空気の中でキンと冷えた空気でさえ

きみのようだったから



2024-12-24

12/23/2024, 1:22:15 PM

【プレゼント】

僕から渾身のプレゼント

きっときみの周りにある素敵なものには

僕が作ったものなんて目劣りするだろうけど

多分僕にしか作れない物だと

少しの自信を持って言えるよ

これまでは成果を気にして背伸びして

自信がなくて後ろに隠してたんだけど

ただ純粋なきみが好きという気持ちだけでいいと

気が付けたから

今年は等身大で

どうか受け取ってもらえたらいいな



2024-12-23

12/23/2024, 8:52:51 AM

【ゆずの香り】

きっとゆず湯のことなんだろうけど、

お酒が好きだからゆず酒が浮かんじゃうね



2024-12-23

12/21/2024, 1:46:18 PM

【大空】

生まれた時から

広げられない翼を背負わされて

地面から足が離れないから

まるで虫のようだと見下されながら

見上げた先にある黒い言葉を放つ人の背には

綺麗な翼が飾られていた

汚い言葉を話せないとこの空に飛び立てないなら

それでもいいかと痛めた首を下に向けた

その大きな翼で飛べたって

この大空は自分のものにならないのだから

広げられないこの翼は

誰もが望むような幸せなんかより

足元にある小さな幸せを見つける方が良いのだと

そう教えてくれている気がする

コンクリートの隙間に生えた青い小さな花が

風に揺れている姿が青い空を写したようで

僕にはちょうどいいなと隣に腰掛けた



2024-12-21

12/20/2024, 1:50:01 PM

【ベルの音】

隔てられた壁越しに触れ合う手と手

同じ髪型に同じ顔

だけど性別と服装、

合わせた手の位置が少しだけ違っていた

片方が笑えばもう片方も笑って

もう片方が首を傾げれば片方も反対側へ首を傾げた

辺りは暗く何があるかわからない空間だったけど

お互いに触れ合っていればその暖かさを感じるとともに

少しだけ周りが明るくなった気がした



片方がもう片方の場所に行きたいと

直接触れ合いたいと思うようになった

こんな暗闇の中

心細い時にいつもそばに居てくれる

もう片方の場所へ行って寂しさを埋め合いたかった

お互い言葉がなくても胸の内の本音が

痛いほど伝わっていた

お互いを隔てる壁を何度殴っても向こう側へ届かない

拳も胸も痛くて泣き出してしまった時

初めて反対の表情を見せたもう片方が歌を歌う

その声はとても上手とは言えないほど

滑舌が悪くて笑ってしまう片方

その歌声で何故だか心から安心できる気がした

泣き止むとその歌を教えてくれるもう片方

言葉は無くともお互いの心境は

手に取るようにわかったから

片方も歌い出す

2人の歌は暗い空間の外側へ漏れ出して

誰かのそばを通り抜けた



2024-12-20

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