【大空】
生まれた時から
広げられない翼を背負わされて
地面から足が離れないから
まるで虫のようだと見下されながら
見上げた先にある黒い言葉を放つ人の背には
綺麗な翼が飾られていた
汚い言葉を話せないとこの空に飛び立てないなら
それでもいいかと痛めた首を下に向けた
その大きな翼で飛べたって
この大空は自分のものにならないのだから
広げられないこの翼は
誰もが望むような幸せなんかより
足元にある小さな幸せを見つける方が良いのだと
そう教えてくれている気がする
コンクリートの隙間に生えた青い小さな花が
風に揺れている姿が青い空を写したようで
僕にはちょうどいいなと隣に腰掛けた
2024-12-21
12/21/2024, 1:46:18 PM