ミロワール

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8/22/2024, 3:09:24 PM

【裏返し】

光を当てられても返せない

光を当てられたら倍以上に輝く

存在を軽視された

求められて創られた

こんなにも裏返したような僕らなのに

どうしてか僕がホンモノで

きみが偽物なのだと言う

それならもうこんな世界の言うことなんて

なにも信じなくていいと目を逸らした

絶望の中で人を救う歌声を

どうか届くべき人のところへ



2024-08-22

8/21/2024, 2:53:16 PM

【鳥のように】

頭上に飛び交う鬱陶しい音

その音の1つがお前は飛べないから醜いのだと

みんなのように飛んでみろと

黒い軌道を残して目の前をちらつく

僕にはどうしてもそれらが素晴らしいものにも

綺麗なものにも見えず

自分の羽を確かめるのが怖くてずっとその場で佇んだ

成長するに連れて頭上の音は増えていっても

僕は飛ばないままだった

騒ぐ音を塞ぐ事を覚えたから音は気にならない

合間に見える小さな青い空を眺めるのが好きだった

本当に一瞬煌めく青でも黒でもない色が見えた

今までに見たことのない色

どうしても気になってあの色に近づく手段を

僕の周りで探してみても何もない地面のみ

たかる黒に気がついて僕にも羽がある事を思い出した

一度も広げたことが無いのだから

今更羽を広げて飛び出しても

もう戻ってこれないことも

あんな遥か遠くに居るあの色に追いつけるかも

何も分からないけど

ここに居るよりはましだと思った

そうだ。この黒い粒がずっと言っていたように

鳥のように飛んでみよう

全部を賭けてもあの色に近づくために



2024-08-21

8/20/2024, 1:41:18 PM

【さよならを言う前に】

ぽんっと背中に何かが当たった感覚

悪意なんか全く感じさせないそれは

場所やシチュエーションが違えば頼もしい応援にでも

心強い相棒の背中にでもなりそうな

でもここは違う

今まさに階段を降りていた僕には

それはあと1歩踏み出せなかったお別れの一押しとなった

何十回何百回と夢で知った浮遊感

最後に人間の顔など見たくもないが

ずっと足踏みしていた背を押してくれたのだ

お礼くらい言わないとと空中で身を翻して

「ありがとう」と一言

身体を回転させてしまったのだから

嫌でも相手の顔を見てしまうだろうと

少しの覚悟と共に言葉を発して視線を上げる

だけどそこにはもう誰の姿も無かった

落ちて身体を叩きつけようとしている僕なんて

誰の視界にも入らないようだ

いつものことだ

僕はすぅーっと息を吐いて

さよならを言う前に

最後の希望の歌をきみへ



2024-08-20

8/19/2024, 1:37:05 PM

【空模様】

ふわふわの雲と背景の青色

飛行機の窓からの景色

この先にどんな結末が待っていたとしても

期待が上回る高揚感が全身を駆け巡る

雲と一緒に聞こえる魔法のミュージックが

多分これまでずっと誰かの身体を突き抜けて僕に届いて

僕さえも通り過ぎてまた誰かに届いて行く

またその時には僕の見た空とは違う色や形だけど

きっと気づく人は気づく幸せのカタチ



2024-08-19

8/18/2024, 1:58:12 PM

【鏡】

暗闇の中、誰か誰かと歌うのに

動き出すことも出来ずにいる様は

僕そのものなのに

たった一枚の壁がきみと僕を遮って

ここに居ると歌うきみに

こちらから応えを届ける術もない

決して触れられないのに

等身大の僕を見つけて写しだして

そのままで居て良いと優しく包み込んでくれるきみへ

まるで鏡合わせのきみへ

映す背景が変わっても

人の想いを背負わされるきみへ

あの時のままで変わらなくても良いと歌う歌を

どうかあの時の系譜の歌を混ぜ込ませて



2024-08-18

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