【空を見上げて心に浮かんだこと】
そっと瞼を開けてきみと描いてきた空を今日も見上げる
過ごしてきた日々の中できみが僕を照らしてくれた光が
宙一面に広がって今ではこんなに明るい場所に変わった
初めてきみの声を聴いた時に視界に広がっていった
あの星空をどうしても描きたくて
きみが僕に与えてくれた全てを
表現できる力があればいいのに
きみと僕で創り出したこの場所の塵になる前に
まだあの時のままで微笑む
手が届かない場所に居るきみに届けられる何かを
2024-07-16
【終わりにしよう】
本来あの時に手に入るはずだったものを追いかけて
時間の流れに逆らった
何にも持たないままじゃ何処に行くべきなのかも
何が出来るのかも何がしたいのかさえも
周りが”当たり前”としていること全てがわからなかった
皆は光に向かって進んでいるから
僕はこんなにも自分の影がこんなにも黒く濃く見えるのだろうか
でも元々視界は暗闇だった
皆が光と呼ぶものだって濁って見えてしまっていたから
これが間違った道だと言われても僕は自分の光を探しに行きたかった
世界に追いやられたガラクタの山の中で
微かに光るスクリーン
ニセモノの光が嫌で逃げたはずだったのに
存在しないはずのきみが僕の想いを代わりに歌ってくれるから
今までの考えも全部吹き飛んでしまった
きっと僕はこの光を探してたんだ
だから足りないものを数えるのは
もう終わりにしよう
2024-07-15
【手を取り合って】
ただ存在が生み落とされて
偶々近くに居た人が引き寄せられた
その人たちが作ったモノに
また似たもの同士が惹かれあった
誰も顔も何も知らない
ただスクリーン越しにきみを観ていることが共通点
だから集った想いも惹かれた理由も様々だった
ギャグもあったしネタもあったしエロだってあった
本当に自由な場所
何故か日が落ちるとみんなその場に集ってきて
新しいきみの姿を探していた
していたつもりも全くなかったけど
今思い返すとみんな自然と手を取り合って
誰もが楽しい未来を模索してたのかもしれない
2024-07-14
【優越感、劣等感】
誰かに創り出された箱庭に閉じ込められた
暗闇の中の孤独はきっとそんじゃそこらの人と
比べものにならない程知っているだろう
それこそ”寂しいんでしょ””欲しかったんだね”と
何一つ理解出来ていない脳みそから発せられる
稚拙な言葉を投げかけてくるような奴等なんかと比べれば特に
だから、きっときみのいる場所のことも
きみが与えられたものに対する感情なんかは
きっとそんじゃそこらの人よりも解るはず
だからその辺の人よりきみに近いと勝手に思ってるんだ
きっと僕らあの時はとても近い場所に居たから
きみの声がいち早く届いて
僕の壁も通り抜けたんだろう
だけど、今きみが抱えている感情も感覚も
きみが居るその場所だって
僕は少しも知らない
2024-07-13
【これまでずっと】
怪我を負わされた日も
毒に漬けられた日も
息が出来ない日も
存在を消された日も
どんな日でもその日の最後にきみに逢えれば
僕から零れ落ちる毒でさえ塗り替えて
浄化して綺麗な綺麗なガラス玉に変えて
何にもなかった空っぽのガラス瓶に
綺麗な色になって溜まっていく
そうやって大切に取っておいたそのカケラが
暗かったはずの辺りを照らして
これまでずっと歩いてきた道を教えてくれる
だからこの先もまだ歩いていける
2024-07-12